のんが家の子になった時、家にはのんのお姉ちゃん?(年齢的にはおばあちゃん)のさくらがいました。
さくらは保護した子で年齢もわかりません。
まだ雪が残る寒い寒い山中で飼い主と逸れたのか、それとも捨てられたのか分からない状態で、逸れた場所である所を離れずに、ただジーッと蹲っていました。
その山道は、寒い季節になると車もほとんど通りません。 私はたまたまその道を通っていて最初は「あれ?あんな所になんで犬がいるんだろう?」と思っていました。 さすがに3日目になるとだんだん心配になってきました。
それでいったん保護をし、八方手を尽くしその子の情報を発信し続けましたが、結局元の飼い主も新しい飼い主も現れませんでした。
この子はきっと私に縁があったのだろうと思い、家の子に迎え入れ様と決心しました。
その時綺麗な桜が満開だったので、さくらという新しい名前で迎え入れました。
さくらは猟犬だったのか虐待を受けていたのか、前の歯が考えられないほど磨り減っていました。
獣医さんもその前歯の状態には首を傾げていました。
しかしさくらはそういった事は全く感じさせないくらい、人が大好なとても穏やかな優しい子でした。
さくらを迎えて数年、とても穏やかで優しい性格で他のわんことも喧嘩する事もない子でしたので、まだ元気なうちにと思いのんを迎え入れました。
のんは社会性が出来て欲しいと思い、ブリーダー様に無理をいって、4ヶ月弱で家の子になりました。
のんはすっかりブリーダー様の家の子になるという気持ちだったようで(苦笑)、最初はとても私に遠慮した様子でしたが、さくらにだけは心を開きました。
さくらもさくらで、最初は戸惑っていたようですが、のんを受け入れてくれ、よく面倒を見て可愛がってくれました。
私もそんなさくらとのんの様子を見て、安心して仕事に出かける事が出来ました。
ある日ブリーダー様に電話をする事があってお話していて「のんは私よりもさくらの事が大好きで少し妬けます」と言った所、
「のんちゃんは私の家でもおばあちゃん子(日本テリアの)だったから、さくらちゃんの事も大好きなのね」と返ってきて、ああそうだったんだーと、すーっとその言葉が胸に入ってきました。
のんを迎えてさくらが生き生きしてきて、本当にのんを迎えて良かったと思いました。
これはさくらとのんの日常の一部です。
おやつを目の前にしても喧嘩する事もなく、お行儀よく待っています。
本当に楽しい毎日でした。