土曜日に塩川港・安和桟橋に行こう!
あなたの一歩で ダンプが止まる
塩川港・安和桟橋では、ダンプから赤土の土砂が運搬船に積み込まれ、1日平均4~5隻の運搬船が辺野古に向かっています。辺野古の埋め立てが始まった2018年12月からの4年間で、全体の埋め立て土砂量のわずか13%しか進んでいません。これ以上基地を造らせたくないと願う市民による、ゲートに入るダンプの前をゆっくり歩く行動とカヌーを中心とした海上行動の結果です。これまでの最大のダンプの台数は、塩川では908台、安和では1235台ですが、抗議行動がうまくかみあった時は、どちらも約200台の減少となっています。運搬船1隻分にあたります。
平日は、各地の島ぐるみ会議などが担当しますが、土曜日は、決まった担当がいないため、僅か数人しか抗議者がいません。平日は仕事があり、土曜日なら抗議行動が出来る方は、ぜひおいで下さい。
・作業時間は、安和は朝7時から夜8時まで、塩川は夕方5時までです。1時間程度の短時間でもOKです。
・ダンプには触れない。誰に対しても暴言を吐かない。・・・非暴力運動をしています。
・雨具、飲み物、食事、帽子、マスク、日傘などは各自お持ちください。
・塩川港は、晴天でもぬかるんでいます。気をつけてください。
・塩川港は、12時~13時は昼休みとなり、作業はありません。
・塩川港にはトイレがありません。国道449号沿いに、コンビニや商店があります。車で数分です。
・土曜日に作業があるのは、月に1~2回です。金曜日の夜か土曜日に、作業の有無を下記の連絡先に、問い合わせてください。
連絡先 090-9783-5926(阿波根)
戦後沖縄で引き継がれてきた、非暴力の抵抗運動に徹した安和・塩川での直接行動
米軍普天間飛行場の移設予定地である名護市辺野古の埋め立てが始まり、2022年12月で4年が経過した。4年間に投入された土砂の量は全体の約13%にすぎない。このペースが続いたとしてあと27年かかることになる。
本部半島の山から削られた土砂は、名護市安和桟橋と本部町塩川港で、運搬船に積み替えられ、北端の辺戸岬を回り辺野古へ運ばれる。ダンプを1台でも減らすための抗議行動が連日行われている。安和桟橋では、朝7時から夜8時までの13時間の作業で、ダンプの1日の延べ台数は、最大で1235台だが、出入り口でゆっくり歩くことで、800~900台に抑えている。その差は、土砂運搬船1隻分に当たる。
強風の影響で計画通りでないためか、沖縄防衛局は無理な運行をしている。安和桟橋のダンプの入口は、国道449号線の信号のある交差点で、当初は右折の進入だけだったが、直進・左折の三方向からの進入を始めた。この影響で、一般車を巻き込んだ混雑が日常的に起きている。左折ダンプが歩行者を巻き込む危険性がある、と再三抗議をしており、実際2022年12月7日・8日と連日ダンプと歩行者の接触事故があったが、沖縄防衛局は何の改善も行わない。冬の日没は午後6時前である。その後、約2時間も、13時間労働の数十台のダンプが真っ暗な国道を走っている。異常としか思えない。
私たちの先輩は、国頭村の実弾演習訓練施設(1970年)、読谷村の米軍不発弾処理場(1975年)、本部町のP3C対潜哨戒機用通信所(1987年)、恩納村の都市型実弾訓練施設(1989年)など、アメリカ・日本両政府が計画した新たな基地建設や訓練を、非暴力の精神と直接行動によって、断念をさせてきた。その精神は、安和桟橋・塩川港でも引き継がれている。 _
ダンプが止まると、運転手に一礼し抗議者は歩き始める。急な飛び出しや危険な行為ではなく、ゆっくり歩く非暴力の抵抗運動に徹している。ダンプの運転手の勤務形態は、1日何往復というノルマではなく、全日あるいは半日の時間勤務のためか、無理な運転をする人は多くはいない。ある抗議者は、写真のような「土砂キライ、ドライバーさんすき!」の手作りの風船を作った。運転者は、埋め立てを少しでも遅らせたいという私たちの気持ちを、次第に理解をしてくれるようになった。
朝の7時から9時の時間帯は、反対車線を走る一般車が多く、1回の信号で右折ダンプが1台という状態が続いていた。すなわち、先頭の1台だけが青信号で停車線を越え、赤になって対向車が停まると1台だけが進入していた。2021年9月のある朝、突然2台のダンプが停止線を越え、赤信号に変わると2台が入って来るようになった。多くのダンプが一斉に始めたことから、沖縄防衛局の強い指示であろうと思われた。抗議者の女性は、ダンプに対して抗議と合わせてお礼を続けた。2台目のダンプには抗議を示し、2台目が進入できるタイミングでも、停止線で待っていたダンプには、ダンプの近くまで行き、プラカードを下げ、大きな声で「ありがとう」と言った。少し離れたダンプには、声が届かなかったかもしれないが、お礼のポーズはハッキリと見えたようだ。小さな行動の積み重ねの結果、しばらく経つと、ほぼ以前と同様の信号で1台に戻った。
抗議者を規制して、どちらの側に立っているのか?と疑問に思われる機動隊も、本心は基地反対で抗議者に理解を示す機動隊員も多い。ダンプの前をゆっくり歩いていると「上司が見ているので、申し訳ないですが背中を押しますね」と軽く背中を押されたことがあった。ある時、周りに誰もいなかったせいか、突然「うちの妻は今妊娠7ヶ月なんです」と言われた時は戸惑った。とっさに「出産の日は休暇を取って、立ち合うといいよ。何もできないけど、傍にいて奥さんの手を握ってあげなよ」と言った。立場は敵対関係だが、非暴力の平和行動で、理解を得てきたと思う。ささやかな楽しい会話をしながら、毎日ダンプの前を歩いている。