吹く風ネット

オイルショックとノストラダムス

 第一次オイルショックが起きたのは、ぼくが高校一年の秋だった。
 突然、世の中が紙不足と言って騒ぎだした。が、別にお尻が拭けなくなったわけでもなかったから、ぼくには紙不足の実感はなかった。

 そういうさなか、ぼくは当時の大ベストセラー『ノストラダムスの大予言』を買ったのだが、それ以前に買った本とは明らかに紙の質が違っていた。とにかく紙の色が白ではない。藁半紙のような茶けた色になっていたのだ。

 その本を一読したあとに友人と、
「1999年7の月を過ぎたら、もう一度この本を開こう」
 と約束していたのだが、
「こんな紙で果たして26年も持つのか」
 と、その本の紙を見て不安になった。ぼくが紙不足の深刻さを実感したのは、その時が初めてだった。

「さて、これからどうなるのだろう」
 そんなことを思っているうちに、紙不足ブーム(?)というのが終わり、徐々に普段の生活に戻っていった。

『ノストラダムスの大予言』は強かった。その予言は見事に外れたものの、26年後の約束の1999年7の月を無事に通過。さらには、その後二十年以上経った今も生き延び、今日も尚書棚の中で元気にしている。

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