ちょっと時期を外した感はありますが、今日の一曲は「ブルームーン」であります。
歌っているのは、ボブ・ディランです。
「歌っているのはボブ・ディランです」と言われると、多くの方が「え?」となると思います。
「風に吹かれて」や「時代は変わる」といった有名な曲は、どれも爺さんみたいなしわがれ声で歌っているのですから。
実はディラン、9枚目のアルバム「ナッシュビル・スカライン」で、突然声を変えてしまったのです。ぼくは、そのレコードに初めて針を落とした時、「間違って違う人のレコードを買ったんじゃないか?」と思って、ジャケットを見直しました。しかし間違ってはなかった。ちゃんとボブ・ディランのアルバムになっていました。
本人はインタビューで「タバコをやめたら声が変わった」と答えています。が、普通タバコをやめたくらいで、声の質は変わらんでしょう。おそらく声色を変えて歌っているんだと思います。
日本のミュージシャンでボブ・ディランの影響を受けた人は多くいますが、ぼくの知る限りでは、声を変えた人はいません。