吹く風ネット

卒業Ⅱ

 今回紹介するのは、もう一つの『卒業』です。前回の分と違って、こちらは恋愛詩になってい ます。

『卒業Ⅱ』

ついさっき雨はやんでしまったばかりなんだから
もうこれ以上ぼくを苦しめないでほしい
いつも同じように君はぼくを窺っている
でももうぼくの目には君の顔なんて映らない
君と話し合えた時、もっと打ち明けるんだった
同じ言葉を二度と使わないぼくなんだから

ぼくがあの川のふちに座っていた時、君は言った
二人で人生を語り合えるなんて素敵なことね
ぼくは狂った。そこから飛び込もうとした
でも小さな鳥は羽を広げて誘い込んだ
二つのカードを握り、火の中に投げ入れるんじゃなかった
確かにそれがぼくの、いつもの損なんだから

 というわけで、ぼくも今では小さな鳥
 古い巣の中からはばたこうとしている

心の中に小さく君の面影しまい込んで
新しい巣の中に飛び込もうとしている

 → ♫卒業Ⅱ


 高校一年の頃から好きだった彼女のことを、ぼくは卒業を機に忘れたかったのです。それが『もうぼくの目には、君の顔なんて映らない』という強がりになったわけですが、その後ずーっと忘れることは出来なかった。

 ということで、言葉をつま弾く(高校編)は、これでおしまいです。次回から(浪人編)に移ります。高校時代、まだまだ曲は作っているのですが、録音が見つからないのです。もし見つかったら、また紹介いたします。

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