吹く風ネット

凝り性

2003年1月3日の日記です。

 年末から年始にかけて、かなり散財してしまった。いろいろな物を買い込んだのだが、その中で一番お金をはたいたのが薬だった。
 風邪を引いているせいで薬局に足を運んだのだが、買ったものは風邪薬ではなく、栄養ドリンクだった。どうせ風邪薬なんか飲んでも治らないのだから、せめて体力だけはつけておこうと思ったわけだ。で、効果はあったのかというと、まあ会社で仕事するぶんには支障がないから、効果はあったのだろう。
 しかし、栄養ドリンクは、何でああも高いのだろう。千円クラスのドリンクがずらりと並んでいたが、これは安い方である。中には1万円以上するものもあった。そこまで高いものは買わなかったが、「一発で風邪が吹っ飛ぶドリンクをくれ」と言ったので、かなり高いものを勧められた。おなじみの朝鮮人参やロイヤルゼリーがたっぷり入ったやつである。とりあえず、その場でそれを1本飲み、後は千円クラスのものを何本か買って帰った。
 それからぼくの病気が始まった。凝り性である。その後も違う種類の栄養ドリンクを買い求めた。
 結局栄養ドリンクにいくら遣ったのかは覚えてないが、おそらく病院に行ったほうがかなり安くてすんでいたはずだ。しかし、一度凝ってしまった栄養ドリンク癖は、なかなか治まりそうにない。

 ぼくの凝り性は、いつもこういう具合である。パソコンといえば、プリンターなど基本的なものには興味を持たない(実際プリンターを持っていない)が、ネットや本などで『これがあると便利ですよ』など紹介しているソフトには手を出してしまう。そういうソフトには、必ず類似品があるのだが、それも手に入れようとする。おかげで、ぼくがソフトに費やすお金は、プリンターを買うよりもはるかに高くついている。

 十数年前、ラーメンに凝ったことがある。
 知人の家で遊んでいた時のこと、夜中に急にラーメンが食べたくなった。近くのラーメン屋ですましていればいいものを、その知人がわざわざ博多まで長浜ラーメンを食べに連れて行ってくれた。
 それから病みつきになった。その人の家に遊びに行くたびに、長浜ラーメンを食べに行ったものだった。
 それだけでは飽きたらずに、福岡県内でおいしいと言われているラーメン屋を片っ端から制覇していった。出張があれば、その行った先々でおいしいラーメン屋と言われるところに行ってみた。挙げ句の果てには、福島の喜多方まで足を伸ばした。そこまで行って、やっとぼくのラーメン欲は落ち着いた。
 それだけ食べ歩いて、結局ぼくが一番おいしいと思ったのは、家のすぐ近くにあるラーメン屋だった。今はそこで食べるだけで満足している。

 コミックもそうである。
 手塚治虫に凝った時には、ちょうど金回りが良かった時で、一挙に買い揃えてしまった。今、ぼくの家にあるコミックの3分の1は手塚作品で、その時買い揃えたものである。

 CDもしかり。
 前の会社にいた時、CDの担当をしていたので、かなり凝ったものを裏業界紙などで調べて注文していた。沖縄民謡の第一人者である嘉手苅林昌や、津軽三味線の高橋竹山を知ったのもこの時である。以来、この二人のじいさんのアルバム集めに精を出すことになる。

 ぼくにこの凝り性がなかったら、今頃もう少しまともな生活を送っていたことだろう。しかし、今が楽しいのだから、凝り性のぼくがまともなのかもしれない。

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