何年か前の夏に、同じく教科書に載っていた『清兵衛と瓢簞』を突然読みたくなったことがあって、本を購入し読んだことがあるのだが、その時と同じ心境だ。
さて、その犬の話だが、困ったことに誰の何という作品かが出てこないのだ。もちろん教科書は残ってないからわからない。
そこで、当時の現国のノートを開くことにした。実はその現国のノート、当時作った歌詞や詩を書き連ねているので、今も捨てずにとっているのだ。
ところが、そこにあるのは歌詞や詩ばかりで、肝心の授業内容を書きとめていない。真面目に授業を聞かなかったツケが、今になって回ってきたわけだ。
「さて何だったろう?」と考えているうちに、一つの記憶が蘇った。それは、『三、七、二十一日』という言葉だ。
さっそく検索にかけてみた。が、言葉の説明ばかりが出てくる。句読点を外してみたりしたがダメだ。
そこで、『小説』という言葉を付け加えてみた。すると、そこに見慣れた作家の名前があった。
『太宰治』。その小説のタイトルは『畜犬談』。そしてキーワードとなった『三、七、二十一日』という言葉は、犬に噛まれた時に、病院に通う日数のことだった。
『畜犬談』、本屋で探すのも面倒だから、電子書籍で読もうと思い、Kindleを見てみたら、何と無料。さっそくダウンロードして読んでみた。
短編ではあるが、現国の教科書に載せるには長すぎる。おそらく教科書には全編載せてなかったのだろう。
で、その小説はどんな内容なのかというと、ぼくのようなひねくれ者が犬を飼う話だが、ぼくは小学生の頃から、あらすじをまとめたり読書感想文を書くのが大の苦手で、そういう宿題は一切提出したことがない。ゆえにここでもそれ以上は書かないでおく。
もし書くとするなら最低でも三、七、二十一日はかかるだろう。
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