◎「ノブナガン」(全13話)
アニメ冒頭で、「歴史上にあまた存在した傑物の能力を記憶した特殊遺伝子、E・遺伝子(ジーン)。その遺伝子を受け継ぎしE・遺伝子ホルダーは、AUボールによって自らの中に眠る傑物達の能力を引き出し、AUウェポンを具現化する。これは、超国家組織DOGOOに所属するE・遺伝子ホルダー達と、宇宙からの敵、進化侵略体との、人類存亡をかけた戦いの記録である。」との御説明。
織田信長のE・遺伝子ホルダーでノブナガンこと小椋しお(cv武藤志織)ら、DOGOOのエージェントが地球を守るために進化侵略体と戦うわけですが、エヴァンゲリオンのようなこの手の、普通の人や人が所有する武器では敵を倒せず、特別な存在でないと敵を倒せないという設定の根拠はいつも良く分からないところ。
○ さて、ノブナガンらが進化侵略体を倒すとき、キメ顔をすることが多いですが、その表情がワルっぽいものが多いのは何故なのか(背景もワルっぽいものになる。)。
元の遺伝子の持ち主がワルっぽい人が多いので、それを受け継いでいるからなのかもしれませんが、その割にはE・遺伝子ホルダーは命がけで地球のために戦っているわけですし、普段も悪行をしているわけでもありません。人間の本質は悪であり、正義の味方として活躍している人であっても似たようなものであるということを言いたいのであれば、しっくりくるとも言えますが、そこまで考えた絵なのかどうか。。。
○ 間抜けた(上手い表現が思い付きませんが。)感じのキャラの絵が今一つ馴染めませんでしたが、それはそれで特徴として受け止めましょう。
空気が読めなかったり軍事オタクであるなどで学校で友達のいない しお に声をかけて友達になってくれた浅尾かおる(cv井上遥乃)は、実はラスボスかもと思って見ていたのですが、普通に良い人でした。ただ、まだ敵を全て倒した訳ではないので、この先、かおる は敵になるのかもと思ってみたり。
○ 戦い方も物語も絵もどうってことはないですが、軽いコメディ＆シリアスと暗めの絵柄で、キメ顔がワルっぽくて、まずまず楽しめたと言ったところ。
◎「ノラガミ」(全12話)
「その男、住所不定無職、自称 神」
雰囲気としては女子向けっぽいですが、「月刊少年マガジン」連載。
下は漫画の絵。
1話、夜ト(cv神谷浩史)を助けようとして車にひかれ、魂が抜けやすくなった壱岐ひより（cv内田真礼）が、2話前半、軽快に電線で飛び跳ねるところで、左遠方に妖が見えたので何事かという不思議顔で、両手を前後に広げて片足でピタッと止まるところが可愛かったです。
他の部分は、まあ、あまり私の好みではないというだけのことでしょう。
無名の神で5円の賽銭で依頼を受けて何でも引き受ける夜ト(自ら「早くて安くて安心、デリバリーゴッド」と言っていますが。)と ひより のコメディからの、夜トと雪音のコメディ混じりのシリアス。
○ 結局は夜ト(cv神谷浩史)と、神器(神の武器となった死霊。元人間。)である雪音(cv梶裕貴)の物語。
9話、神器が悪さを積み重ねると神に悪影響が出て死ぬところ、命がけで協力してくれた3人の神器の力を借りて雪音の禊というリンチを行い、雪音に罪を告白・反省させ、夜トはギリギリ助かりました。それにより雪音は更生。
思春期の不良少年の更生の物語でもあったわけですが、死んでもおかしくない状況にならないと不良少年を更生させることが出来ないのなら、現実的には不良少年を更生させることは出来ないということになります。
つまり、反省するまで不良をリンチをして更生させるわけにもいきませんし、また、身内かそれに近いわけでもない全くの他人のために何度も何度も、死んでもおかしくない状況になっても良い人、死んでも良いと思う人は、頭がいかれていない人にはいないからです。
○ さて、夜トは元は強くて残酷な神だったところ、元に戻ってほしいから ひより の記憶を奪って夜トに本気を出させようという「らぼう」(cv櫻井孝宏)との10話から最終12話は、これまで築いてきた夜トと雪音と ひより の3人の絆の確認といったところ。
派手な戦いも絆の確認も、悪くはなかったです。
【shin】
