雲雀にかわれ
何故 何故かと問うことをせず
ただ ひたすらに 坐りつづけて
ただ ひたすらに 受け入れる
つよいこころ うつろなこころ
自在のこころ
根源(みなもと)を 身ごもるこころ
・・・・・・ あなたが こがれたものの凡てよ
「せせらぎ」
せせらぎ! とあなたが言えば
たちまちに
凡てのものは せせらぎにかわる
坐ったままで
あなたもまた せせらぎにかわるのだ
何故 何故かと問うことをせず
いまこそ わたしも試みる
「雲雀!」
ひばりだと わたしがとなえれば
ゆくりなく
岩も日傘も つぶても枯葉も
おお
凡て 凡てのものは
雲雀にかわれ
この にぎるわたしのこぶしも
雲雀にかわれ
まことに
高きものの名を 呼びかわしつつ
ひた舞い上がる
雲雀にかわれ