goo blog サービス終了のお知らせ 

羽鳥音のテキトーな航海

艦これ他アニメイベントへの参加、登山、キャンプ等を趣味に持つ羽鳥音のテキトーなやつ。

三人の冒険記 最終話…

2008-02-01 13:57:38 | インポート
-友達とボクのお話-

…もう、何時だろうか…

手の感覚がなくなってきた

休憩する場所もない

自販機も見当たらない…

今、どこら辺だろうか

北濃を出発して、どのくらいたったのだろうか

あたりは暗く、永遠と上り坂だった

雪も止まず、風も止まず…

ずっとくねくねの道をのぼりつづけた

もう、誰も喋らなくなった
そんな気力があるなら、ひたすら前に進む…

ボクは何も聞けない…何も言えない

無言のまま進んでいくと、山みちではなくなった。
雪も多少止み、細い住宅地?みたいな道になった。

兆しが見えた。もしかしたら、何かあるかも…

ボク達の目の前にあったもの

それは…

自販機の明かりだった。

ボク:「自販機だ」

リョー:「おお!」

オック:「…」

なんとそこには、小さな店もあった。

しかもなぜかまだ営業していた。

おそらくこれが最後の休憩。

中でパンを買い、コーヒーを飲んだ。

リョー:「!」

ボク:「どうした!?」

リョー:「このパンなんか変」

どうやらそのパンの味が変だったらしい。
ただでさえ、よくわからない店。
危険と判断したリョーは、そのパンを断念した。

そして休憩を終え、最後のスタートを切った。

もう、車は走っていない。

くねくねの峠道に差し掛かった。スキー場が近くにある。
どれだけ山を登ったのだろう?
そして今、どこなのだろう?

道が暗くよくわからない。本当にこの道であっているのかさえわからない。

時々、温度を表す看板がある。

「-10℃」

もうそんな気温怖くない。
見慣れたからだ。

ボクにできること…地図を見て、場所を確認

そして…

励ますことだけ…

ボク:「もう少し、頑張ろう」

それが口癖になった。

地図はボクしか持っていない。
今の場所を把握できるのはボクしかいない。

もう気力も限界…

もう少し…のハズだった。

明かりを見つけ、地図を確認した。

どこかのスキー場にいく道との分かれ道。
方向はあっている。

本当にゴールは目の前だった。

そこから下り道。雪は積もっているが、乗っていける状態だ。

ボク:「よし、もう少しだ!」

そういった瞬間、いままで口を閉ざしていたオックーが口を開いた。

オック:「もう少し、もう少しって!もう少しは一回でいいって!!」

ボク・リョー:「!」

わかっていた。だからこっちも怒る気になれなかった。

もともとオックーはボクとリョーが誘っただけ。
特にこんな苦しい思いをしてくる必要はなかったのだ

怒るのは当たり前。地図を持っているのはボクだけだったから、この先の道を知っているのはボクだけ。不安を持たせてしまったのはボクの責任だった。

しかし本当にゴールは近かったのだ。

道を慎重に下って、平坦な道になった。

ボク:「(間違いないな…)」

確信した。もうゴールは目の前だと。

時間は夜9時を過ぎていた。

目の前に人だかりが見えた。

何かさわいでいた。

友人:「うおー、来た!」

ボク:「みんな――!!!!」

リョー:「うお――ーーー!!!!」

ガモ:「マジでここまできやがった…すげー」

オック:「よっしゃあ――――!!!!」

友人:「おまえらすげ――!!!!」

家をでてから16時間ちょっと、伝説は達成された。

そう、ボクたちの手で、運命に打ち勝ったのだ。


近くにあったコンビニで、コーヒーを買った。

三人は疲れきっていた。

しかし、そこには達成感と安心も感じられた。

ボク達はやって見せた。

人間はやればできると実感した。

ボクはほかの二人に言った

ボク:「ありがとう。お疲れさんでした」

と…

三人の冒険記 おしまい


次回、総集編。いろいろありましたよ。

ボク達なら、運命を変えられるかもしれない…