-友達とボクのお話-
…もう、何時だろうか…
手の感覚がなくなってきた
休憩する場所もない
自販機も見当たらない…
今、どこら辺だろうか
北濃を出発して、どのくらいたったのだろうか
あたりは暗く、永遠と上り坂だった
雪も止まず、風も止まず…
ずっとくねくねの道をのぼりつづけた
もう、誰も喋らなくなった
そんな気力があるなら、ひたすら前に進む…
ボクは何も聞けない…何も言えない
無言のまま進んでいくと、山みちではなくなった。
雪も多少止み、細い住宅地?みたいな道になった。
兆しが見えた。もしかしたら、何かあるかも…
ボク達の目の前にあったもの
それは…
自販機の明かりだった。
ボク:「自販機だ」
リョー:「おお!」
オック:「…」
なんとそこには、小さな店もあった。
しかもなぜかまだ営業していた。
おそらくこれが最後の休憩。
中でパンを買い、コーヒーを飲んだ。
リョー:「!」
ボク:「どうした!?」
リョー:「このパンなんか変」
どうやらそのパンの味が変だったらしい。
ただでさえ、よくわからない店。
危険と判断したリョーは、そのパンを断念した。
そして休憩を終え、最後のスタートを切った。
もう、車は走っていない。
くねくねの峠道に差し掛かった。スキー場が近くにある。
どれだけ山を登ったのだろう?
そして今、どこなのだろう?
道が暗くよくわからない。本当にこの道であっているのかさえわからない。
時々、温度を表す看板がある。
「-10℃」
もうそんな気温怖くない。
見慣れたからだ。
ボクにできること…地図を見て、場所を確認
そして…
励ますことだけ…
ボク:「もう少し、頑張ろう」
それが口癖になった。
地図はボクしか持っていない。
今の場所を把握できるのはボクしかいない。
もう気力も限界…
もう少し…のハズだった。
明かりを見つけ、地図を確認した。
どこかのスキー場にいく道との分かれ道。
方向はあっている。
本当にゴールは目の前だった。
そこから下り道。雪は積もっているが、乗っていける状態だ。
ボク:「よし、もう少しだ!」
そういった瞬間、いままで口を閉ざしていたオックーが口を開いた。
オック:「もう少し、もう少しって!もう少しは一回でいいって!!」
ボク・リョー:「!」
わかっていた。だからこっちも怒る気になれなかった。
もともとオックーはボクとリョーが誘っただけ。
特にこんな苦しい思いをしてくる必要はなかったのだ
怒るのは当たり前。地図を持っているのはボクだけだったから、この先の道を知っているのはボクだけ。不安を持たせてしまったのはボクの責任だった。
しかし本当にゴールは近かったのだ。
道を慎重に下って、平坦な道になった。
ボク:「(間違いないな…)」
確信した。もうゴールは目の前だと。
時間は夜9時を過ぎていた。
目の前に人だかりが見えた。
何かさわいでいた。
友人:「うおー、来た!」
ボク:「みんな――!!!!」
リョー:「うお――ーーー!!!!」
ガモ:「マジでここまできやがった…すげー」
オック:「よっしゃあ――――!!!!」
友人:「おまえらすげ――!!!!」
家をでてから16時間ちょっと、伝説は達成された。
そう、ボクたちの手で、運命に打ち勝ったのだ。
近くにあったコンビニで、コーヒーを買った。
三人は疲れきっていた。
しかし、そこには達成感と安心も感じられた。
ボク達はやって見せた。
人間はやればできると実感した。
ボクはほかの二人に言った
ボク:「ありがとう。お疲れさんでした」
と…
三人の冒険記 おしまい
次回、総集編。いろいろありましたよ。
ボク達なら、運命を変えられるかもしれない…
…もう、何時だろうか…
手の感覚がなくなってきた
休憩する場所もない
自販機も見当たらない…
今、どこら辺だろうか
北濃を出発して、どのくらいたったのだろうか
あたりは暗く、永遠と上り坂だった
雪も止まず、風も止まず…
ずっとくねくねの道をのぼりつづけた
もう、誰も喋らなくなった
そんな気力があるなら、ひたすら前に進む…
ボクは何も聞けない…何も言えない
無言のまま進んでいくと、山みちではなくなった。
雪も多少止み、細い住宅地?みたいな道になった。
兆しが見えた。もしかしたら、何かあるかも…
ボク達の目の前にあったもの
それは…
自販機の明かりだった。
ボク:「自販機だ」
リョー:「おお!」
オック:「…」
なんとそこには、小さな店もあった。
しかもなぜかまだ営業していた。
おそらくこれが最後の休憩。
中でパンを買い、コーヒーを飲んだ。
リョー:「!」
ボク:「どうした!?」
リョー:「このパンなんか変」
どうやらそのパンの味が変だったらしい。
ただでさえ、よくわからない店。
危険と判断したリョーは、そのパンを断念した。
そして休憩を終え、最後のスタートを切った。
もう、車は走っていない。
くねくねの峠道に差し掛かった。スキー場が近くにある。
どれだけ山を登ったのだろう?
そして今、どこなのだろう?
道が暗くよくわからない。本当にこの道であっているのかさえわからない。
時々、温度を表す看板がある。
「-10℃」
もうそんな気温怖くない。
見慣れたからだ。
ボクにできること…地図を見て、場所を確認
そして…
励ますことだけ…
ボク:「もう少し、頑張ろう」
それが口癖になった。
地図はボクしか持っていない。
今の場所を把握できるのはボクしかいない。
もう気力も限界…
もう少し…のハズだった。
明かりを見つけ、地図を確認した。
どこかのスキー場にいく道との分かれ道。
方向はあっている。
本当にゴールは目の前だった。
そこから下り道。雪は積もっているが、乗っていける状態だ。
ボク:「よし、もう少しだ!」
そういった瞬間、いままで口を閉ざしていたオックーが口を開いた。
オック:「もう少し、もう少しって!もう少しは一回でいいって!!」
ボク・リョー:「!」
わかっていた。だからこっちも怒る気になれなかった。
もともとオックーはボクとリョーが誘っただけ。
特にこんな苦しい思いをしてくる必要はなかったのだ
怒るのは当たり前。地図を持っているのはボクだけだったから、この先の道を知っているのはボクだけ。不安を持たせてしまったのはボクの責任だった。
しかし本当にゴールは近かったのだ。
道を慎重に下って、平坦な道になった。
ボク:「(間違いないな…)」
確信した。もうゴールは目の前だと。
時間は夜9時を過ぎていた。
目の前に人だかりが見えた。
何かさわいでいた。
友人:「うおー、来た!」
ボク:「みんな――!!!!」
リョー:「うお――ーーー!!!!」
ガモ:「マジでここまできやがった…すげー」
オック:「よっしゃあ――――!!!!」
友人:「おまえらすげ――!!!!」
家をでてから16時間ちょっと、伝説は達成された。
そう、ボクたちの手で、運命に打ち勝ったのだ。
近くにあったコンビニで、コーヒーを買った。
三人は疲れきっていた。
しかし、そこには達成感と安心も感じられた。
ボク達はやって見せた。
人間はやればできると実感した。
ボクはほかの二人に言った
ボク:「ありがとう。お疲れさんでした」
と…
三人の冒険記 おしまい
次回、総集編。いろいろありましたよ。
ボク達なら、運命を変えられるかもしれない…