その中に紹介されていた絵のひとつに「白澤(はくたく)」がありました。
2015年に発行した『枝下用水史』の執筆者のひとり、熊澤美弓さんが研究している中国の神獣です。
熊澤さんと知り合わなければ知らなかった存在です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/25/4e/32383aafa337098bdfd587fba65904df.jpg)
白澤 wikipediaより
アマビエは夕方のニュースで厄災をはらう妖怪として紹介され、コロナウイルスの収束を願って和菓子が商品化されたことで知りました。和菓子だけみていたらかわいくてヒヨコのイメージです。
新聞記事で白澤は、
伝統的に厄災退散の御利益があると考えらたのは中国の神獣「白沢」。中国の医学の祖とされる「黄帝」に病魔退散の方法を伝えたとされ、浮世絵師として知られる葛飾北斎が記した「北斎漫画」や江戸末期の「頃痢が流行記」にも、ヤギのような姿で顔と胴に3つずつ目がある絵が描かれている。
とありました。
絵だけを見ると、なんとも奇妙な、怖いような不思議な生き物のように見えますよね。
熊澤さんにも白澤を簡単に言ったら、ということでお聞きしたら、
6本の角と9つの眼を持っている
人の言葉が話せる
徳のある治政者のときに出現
悪いもの(妖怪)を退ける
道中の災難、獣の害を防ぐ
病気を避ける
などということでした。
一見怖いけれどなんていい人(神獣)なんでしょう!(表現の仕方がおかしいと思いますが)
こんな状況のときだけれど、こんな状況のときだからこそ、かもしれませんが、「白澤」を知ってもらえるきっかけのひとつになったんじゃないのかな?と、研究者ではない私はそんなふうに思ったのでした。
ちなみに新聞では「白沢」とありましたが、熊澤さんは「白澤」としていたので白澤と表記しました。
のはら