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自分セラピー

「自分を好きでいる」ことは人生を豊かにしてくれます。そこに気づかせてくれる沢山のファンタジー文学を紹介していきます

墨を磨る

2013-08-21 04:32:59 | ひとり言
久々に、墨を磨った。


ボクは、青墨が好きだ。


透き通った黒、とでもいうのだろうか、透明感のある色が浮き出てくる。


墨を磨るのは、面倒な作業ではあるのだけれど、瞑想をしているような気にもなる。


昨晩は、ぼんやりと墨を磨っているだけで、10分ほどたっていたことに気づいたほど。


墨を受ける硯と、こすれあう柔らかい感触が心地いい。



たっぷりと墨を含ませた筆を、和紙にそっと置くときもいい。


滲み広がっていく墨を眺めるのも好きだ。



気づいてみたら 2 時間。


かなり集中していたようだ。


床には、墨で描かれた何十枚もの和紙が散乱している。


満たされた気持ち。


「時」を数えていると、わずか10分でも長く感じることがある。


学生時代の、退屈な授業はまさにそんな感じだった。


「誰かの」時間を生きるのは、自分を明け渡してしまうから、虚しさが残る。


「自分の時間」を生きると、その時間は経過するのではなく、掘り下げられていくような気がする。


掘り下げられた「自分」は、新しい自分となって還ってくる。


トールキンの『ホビットの冒険』の副題にあるように、「往きて還りし物語」


冒険があったわけではないけれども、ボクだけのボクの世界を旅して帰ってきたような気分。


でも、後片付けは面倒だったなあぁ。





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