のほほん書斎(日高茂和)

お湿り

東京で働いていた二十代のころは朝の出勤前の支度時間はラジオを聞いていた。
電話で時事問題を識者にインタビューする時間が毎朝あったが、たぶん晴れ続きだったのか、夜のうちに降った雨のことを電話で話している年配のおじさん(というよりお爺さんだったと思う)が、「よいお湿りでしたねぇ」と表現したのをしゃれた言い回しだなと強く印象に残ったとみえて、いまだに時おり思い出す。

これを思い出すと、セットになって王維の詩の一節を思い出す。

渭城の朝雨 軽塵を潤し
客舎青青柳色新たなり

雨上がりは、なんとなく気分が晴れた感じがする。
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