先日、雪舟庭園のある医光寺と萬福寺で
作庭家の斉藤忠一氏の講話が有りました。
「なぜ雪舟は庭をつくったか」
雪舟さんは、宝福寺(岡山県総社市)から
小僧さんとして移った(10~11歳)、相国寺(京都)にも 師匠(春林周籐)について行った
天龍寺(19歳)に居た時にも、禅寺の僧堂には必ず庭がつくられ、庭が修行の場だった。
庭=修行の場=悟りの世界感
禅宗の修行僧には庭は切り離せないもの、仏教の世界感を現わしている。
龍門瀑=鯉の滝登り(鯉は滝を登って龍になる)=悟りの世界を現わす。
鯉魚石の位置、形で、
すでに悟りを得ていることを示す庭=天龍寺(夢窓国師作庭)後醍醐天皇追修の庭
滝に向かって跳躍した瞬間、これから悟りへ=常栄寺(雪舟作庭)
萬福寺は時宗なので他に全く例を見ない庭園、 中段に組まれた石組みがヒマラヤ山脈を示す。
今まで漠然と見ていたお庭でしたが、ふかーい意味があるんだなーと思いました。