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Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

ありがとうございました

2014-03-04 17:47:50 | 素敵な現場
こんにちは。kyokoです。

今回はある施設にいらっしゃるY様との関わりについてお話しようと思います。


Y様がアートセラピーを始められてから一年も経っていません。

事情があり、ご自分のお部屋で参加されていました。

お部屋に出入り出来る人は決まっているということで、

毎月担当の職員の方に内容を把握していただき、素材を託して行っていました。

終わったら作品を持ってきてくださったので、どんなご様子だったか聞いたり、

表現から感じたことをお伝えしたり、時にはお手紙を添えたりしていたのでした。


「今日はどんどん毛糸を手に取られて、素早く巻いておられました。
色の組み合わせを楽しんでおられたようです。」



「今日はとってもエネルギッシュに感じました。
手を伸ばして色をこんなに塗られたんですよ。」



「今日はカラフルな色や手触りを楽しんでおられるようでしたよ。」



「今日もとても楽しみながらされていましたよ。
仕上がった作品をじっくりご覧になっていました。」



ほんの一場面ですが、こんなふうに毎月Y様の様子を語る職員の方の表情や身振り手振りからも、

その時間Y様が何を味わっておられたのか思い巡らせていたのでした。


そして先月のことです。「先生、一度会われませんか?」と。

以前から一度会ってみたいと言われていたそうで、私もお会いしたくて、願いが叶ったのでした。

これまでに作品を通して出会っていたからでしょうか、

初めてお会いしたのに初めてではない感覚で、

僅かな時間で少ししか言葉を交わしていないにも関わらず、

沢山話したような感覚が今でも残っているのです。

「いいのができました。これをみて元気になるわね。」と話されていました。


そして、その後しばらくしてからご逝去されたそうです。

職員の方のお話によると、どの作品も気に入っておられたので棺に並べて一緒に持っていかれましたよと。。。

何か目に見えない力に見守られながら出会いお別れしたような気がしてなりません。

本当にありがとうございました。

ご冥福をお祈りしています。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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終末ケア (たにかわようこ)
2014-03-06 00:15:03
シニアの方々と関わる時間は、その方々の人生でみれば短い時間だけど、終末はとてもとても大切な時間だと思っています。
きっと、今までの人生を、アートセラピーを通して振り返ったり想いをはせたり・・・されていたのだと思いますよ。見えない力に見守られてたんでしょうね。
一回一回が大切な時間で出会いですね。
返信する
ありがとうございます (kyoko)
2014-03-13 09:14:58
ようこちゃん、ありがとうございます。
一回一回が大切な時間ということを身を持って感じています。
返信する

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