聖書 ヨハネによる福音書19少雨23~27節
題 「イエス様の愛弟子」
イエス様がピラトによって十字架につけられる場面において、2人の人が象徴的に登場します。それは最も赦されたバラバと、最も愛されたヨハネでした。
バラバはこの年最も悪いことをした人でした。このバラバとイエス様が裁判にかけられ、過越しの祭りの慣例でどちらかを釈放することになり、人々はバラバの釈放を要求したので、ピラトはそれに従いました。つまり、バラバはイエス様が身代わりになることによって本当に赦された人物なのです。
一方、ヨハネは最後の晩餐の時にイエス様の隣にいてその胸に寄りかかっていました。イエス様を愛する気持ちは弟子たちの中で一番強く、イエス様にも愛されました。
この2人がその後どのような人生を送ったのかは、興味深いことです。バラバについての記録はありませんが、彼が苦悩の人生を送ったことが、ラーゲルクヴィストによって小説にされています。そこでのバラバは、相変わらず悪者でした。
彼は、イエス様の身代わりに赦されたのに、結局極悪人として十字架に掛けられて死にます。最後の言葉は「おまえさんに委せるよ、おれの魂を」でした。
この小説では、バラバはキリスト信者とはならなかったのです。このことは、赦されたものの道が簡単でないことを示しています。
また、ヨハネは愛することを説きましたが、神の愛を常に基にしています。「愛と赦し」は簡単なことではないということでしょう。だからこそ、十字架のイエス様が私たちを導いていてくださるのだと思います。