土曜から水曜まで5日間、上海への出張でした。楽しかったです、というか、凄かったです。
人口2,000万人とも3,000万人とも言われるこの巨大都市は、もはや完全に東京の比ではないというか、まさにこの瞬間が世界一の繁栄のまっただ中にありました。
光が溢れ、人が溢れ、お金が溢れ、もうバブルの気分全開。とにかく勢いやノリが凄かったです。その熱気に打たれて帰ってきました。
今回は表面的な観光や視察ではなく、ある展示会で自分たちのブースを出展しました。半年かけて企画から各方面との調整、手配、投資などなど準備をして臨んだ今年のメインプロジェクトです。実際にやるまでは正直どうなるかわからなかったのですが、やってみると初日からものすごい反響。次から次と人が押し寄せ、商談商談商談。良い意味で事前の想定をはるかに超える事態になりました。日本でも毎年同じことをやるのですが、その効果はざっと5倍はあるでしょう。本当にすごい熱気でした。やはり、「仕事」での話となると彼らも本気なので、彼らをより深く理解できるようになれる気がしました。自分だけのリスクではなく、会社のリスクとしてこのような新しい経験をさせてもらえたことに感謝です。今後、中国出張(上海と北京)が増えそうです。
今回は中国の人も2人同行してもらいました。おかげで何をするにも不自由がなく、仕事以外も充実できました。本当に色々あったのですが、とりあえず感じたことを書くと、
・タクシーの運転はカーチェイス並(隙あらば反対車線も普通に走る)
・食事はとても安い(300円くらいで十分)
・高級料理はさすがに美味い
・新幹線もとても安い(30分くらいの距離で600円くらい)
・新幹線は「のぞみ」の完コピ(日本から輸入した?細部まで完コピすぎる)
・蘇州もすごい活気
・衛生観念がまだまだ低い(普通の歩道の真ん中で親と一緒に子供がおしっこしてた。しかも屋台の前で。これはびっくり。田舎はまだまだこういうものらしい)
・中国は輸入品が高い(スーパーで紹興酒は300円くらいなのに、赤ワインは普通に30000円くらいする。贅沢品)
・高級外車が溢れているけど、みんな雑に乗る(乗り捨て感覚か?)
・クラクションをブレーキ並みに使用する(街中、本当にうるさい)
・値段はあってないもの
・言葉は本当にさっぱり一言もわからない(英語は基本通じない)
・人の流れをコントロールするための知恵(駅の通路などで逆方向には行けないよう一方通行なデザインが多数)
・「新天地」エリアは洒落た人が多数(ファッションや化粧は全体的にまだイマイチと思いましたが、このエリアだけは別。日本でいうと表参道のようなトレンドスポットでみなモデルみたい。完全に負け。近い将来、日本に上海スタイルがブームになるかもです。マジです)
他にもまだまだありそうですが、最後に特に心に残ったものは、
・中国に「平均」という考え方は通用しない
です。
はっきりいって貧富の差は、日本欧米の比じゃありません。地方から上海に出てきて出稼ぎするのも当たり前ですが、一方で都市部の富裕層はもんのすごいお金持ちがたくさんいてブランド品にまみれています。それぞれの層に莫大な人口がいるので、この国の平均なんて何の意味があるの?と思いました。国レベル、省レベルではなく、都市の中にも平均は存在しないように思いました。日本でのビジネス慣例から完全に頭を切り替え、全体ではなくターゲティングを明確にしてピンポイントで行くべしと思いました。それでも十分に市場はでかいのです。もひとつ驚くのは、富裕層とは思われない人も、みんな表情が明るいということです。バブルの雰囲気なのかと中国人に聞くと、それは国民性とのことでした。みんな明るく、そして騒がしい国であります。
とにかく、得るもの、感じるものが大の経験でした。んー、グローバルだなぁ。。
感覚としては、もはや日本はグローバルの波から取り残されていて、必死についていかないとやばいなとの気持ちです。この熱気と、ガツガツさと努力。彼らは必死ですよ。「ゆとり」なんて言ってたら、そりゃ勝てないっす。本気になっているときの充実感が上海には溢れていて、それに心が打たれたました。本気は気持ちいいはずだと思い出しました。それで僕は何だか楽しいのかもしれません。チャイナリスクはもう無視したいくらいです。
今回の仕事の成果で交換した名刺は、なんと150枚。チームの財産です。
このルートから開拓して仕事をどんどん広げていくつもりです。今、ちょっとだけ楽しくなってます。
私も一度は行ってみたいものです。
北京ダック食いてぇな!