お盆休みも、何事も無かったかのように終わり、
いつもの生活に戻っております。
やはりなんというか、長い休みというものは、
身体的にはよろしいことなのかもしれませんが、
精神的にはよろしくないことこの上ないですね。
油断すると、すぐにダークな思想に陥ってしまいます。
赴くままに文章を書くと、
このブログの読者の方々をドン引きさせかねないので、
必要最小限なことだけを記録しておきましょう。
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ここ最近読んだ本。
(順不同)
『苔のむすまで』杉本博司
以前、原美術館で観た展覧会以降、
なんとなく頭がぐるぐる廻っていたので、
気になりつつ購入。
どんな本なのかを説明するのは難しいのですが、
ジャンルとしては、エッセイ集というか評論集というか、
そんなところになるのでしょうか。
先日の展覧会へ行ったときに、
会場に居た人の中から
「ハイレベルなアートだね」という感想が発せられた場面に出くわしましたが、
個人的にはこの人の作品からは、どことなくオヤジギャグ的なものを感じます。
「高尚なアートは洗練された駄洒落だ」とは、ご本人の言葉。
『晩年』太宰治
前々から気になりながらも読みきれずにいましたが、
ここ最近は休日の度に長時間電車に乗ることになったので、
その道中を使い、ようやく読了。
まぁ、なんというか、
なんとも若々しいなぁ、というのが率直な感想。
「道化の華」や「猿面冠者」なんて、あと何年か経ったら恥ずかしくて
読めなくなるんじゃないかと思います。
個人的には、冒頭早々飛ばし過ぎている「葉」や、
主人公とその観察相手とがあまりにも痛々しい「彼は昔の彼ならず」あたりが
好きですかね。
あとは、「逆行」の中の一遍「蝶蝶」。
「老人の永い生涯に於いて、嘘でなかったのは、
生れたことと、死んだことと、二つであった。
死ぬる間際まで嘘を吐いていた。」
『それでも町は廻っている』(10巻)石黒正数
このシリーズも、いよいよ十巻目。
いつもと変わらず面白いのですが、
それ以外の感想が浮かんできません。
8巻の「大怪獣 尾谷校に現わる」とか、
9巻の「歩く鳥」とか、
楽しくもどことなくシリアスな話が混ざってくるあたりが、
この作品の魅力だと思うのですがね。
『アンティック』和錆
地元の本屋で見つけて、珍しく表紙買いしたもの。
メルヘンチックな物語かと思いきや、
良くも悪くも、普通の萌え系4コマ漫画といった感じ。
まぁ、たまには、こんなのも。
『ファイブ・ポインツ』ホアン・タマリッツ(滝沢敦=訳)
というかですね。
こうも出費の激しいこの時期において、
狙ったかのように、この伝説の名著が和訳出版されるというのも、
なかなかきついものがあるわけで。
泣く泣く買いましたけど。
早速読みましたが、思ったよりはあっさりとした内容だったかなというのが、
正直なところ。
とはいえ、演技にて実践できるレベルにまで達するには、
まだまだ時間がかかりそうではあります。
これ以外にも、いろいろ読んだのですが、
思いのほか長くなったので省略。
前回の日記に出てきた漫画のことなど、
誰が聞きたいと思いますか。
いや、まぁ、癒されましたけど。
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お盆休み中に行った、展覧会。
普段は印象に残ったものは、個別に記事にするのですが、
記録する時間がとれなさそうなので、簡単に。
『ハラドキュメンツ9 安藤正子-おへその庭』(原美術館)
行こうかどうしようか、ギリギリまで悩んでいた展覧会。
結局、悩むくらいなら行ったほうが賢明だろうと思い、
暑い中を重たい荷物を持ちながら観に行きましたが、
それだけの価値に見合うだけの作品ではありました。
大胆にデフォルメされながらも、どこか妙にリアルな子供が描かれた絵画作品。
何気ない光景のようですが、一度でも見てしまうと、どこか落ち着かない気持ちになるような、
そんな不思議な作品でした。
あまり詳しく説明できないのが惜しいです。
前回の杉本博司展で制作された「アートなほうき」も残っていました。
あのまま常設展示されるのでしょうか。
今回みたいな展覧会だと、キャプションの場所がちょっと場違いのようにも感じましたが。
『奈良美智:君や僕にちょっと似ている』(横浜美術館)
この展覧会については、もう少し自分の中で気持ちの整理がついたあたりで、
改めて書き残せたらと思います。
できれば、再訪したいところ。
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最後に、少し告知。
8月26日(日曜日)に、東京都大田区の池上会館周辺にて、
第10回池上祭が開催されます。
会場内のどこかでは、私の先輩によるマジックショーも行われるので、
お近くの方は是非お越しくださいませ。
当初私は、スタッフとして裏方での参加となる予定でしたが、
どこかしらで少しだけマジックをやることになりそうです。
おそらく、祭の終盤あたりのどこかに居ると思います。
そんなわけで、あまりにもギリギリすぎる告知でしたが、
今日はこんなところで。裄紘でした。
来月23日だと日曜ですが、書き方からするに8/26でしょうか。
修正しました。
ご迷惑をお掛けしました。
やっぱり、疲れているときに、
こういうのを書くもんではないですね。