<大人用おむつ>「介護以外」でも需要増 旅行やゴルフに
毎日新聞 9月23日(木)10時3分配信
高齢化の進む国内で、大人用のおむつ市場が拡大している。従来は介護の必要な高齢者向け紙おむつが中心だったが、最近は外出する機会の多い「アクティブシニア」向けに、尿もれ防止用パッドやパンツ型おむつの需要が増えている。
おむつやナプキンなど衛生用品の業界団体、日本衛生材料工業連合会によると、少子化で乳幼児用おむつの市場は縮小傾向にある一方で、大人用おむつの09年の生産枚数は、04年の約1.5倍の50億1900万枚に急増している。このうち、介護用の紙おむつは約2割増の13億5000万枚なのに対し、尿もれ対策用のおむつやパッドが約6割増の36億6900万枚で、市場の成長をけん引している。
大人用おむつ市場でシェア約4割を占める最大手ユニ・チャームでは、大人用おむつの売上高は、「団塊の世代」の退職ラッシュが始まった07年ごろから毎年約5%ずつ増加。07年9月に米国P&Gから大人用おむつ「アテント」を引き継ぎ、シェア約1割で2位の大王製紙も、大人用おむつの売上高は、「ここ数年は年10%以上の伸びが続いている」(広報)状況だ。
ユニ・チャームによると、「男性は外出時に尿もれでパンツやズボンが汚れる可能性があっても、紙おむつを使うことには抵抗がある。そこで、妻がパンツ型おむつを買って、夫が旅行やゴルフなどに行くときにはかせるケースが多い」という。
このため、特に男性の利用を意識して、両社ともに装着時に違和感のない大人用おむつの開発に力を入れている。ユニ・チャームが21日に発売した「ライフリー 超うす型下着感覚パンツ」は、吸収体の厚みを従来の半分の4ミリにして、より下着に近い感覚ではけるように配慮した。大王製紙も太ももまでぴったり密着して、動いても尿もれがないように工夫した「アテント 股モレブロックうす型パンツ」を同日発売し、競争が激化している。
日衛連の調査では、大人用おむつの市場は今後も拡大し、11年の生産枚数は09年比6億枚増の約56億枚になる見通し。各社とも、新商品開発を加速させ、成長市場の需要獲得に力を入れる方針だ。【浜中慎哉】
毎日新聞 9月23日(木)10時3分配信
高齢化の進む国内で、大人用のおむつ市場が拡大している。従来は介護の必要な高齢者向け紙おむつが中心だったが、最近は外出する機会の多い「アクティブシニア」向けに、尿もれ防止用パッドやパンツ型おむつの需要が増えている。
おむつやナプキンなど衛生用品の業界団体、日本衛生材料工業連合会によると、少子化で乳幼児用おむつの市場は縮小傾向にある一方で、大人用おむつの09年の生産枚数は、04年の約1.5倍の50億1900万枚に急増している。このうち、介護用の紙おむつは約2割増の13億5000万枚なのに対し、尿もれ対策用のおむつやパッドが約6割増の36億6900万枚で、市場の成長をけん引している。
大人用おむつ市場でシェア約4割を占める最大手ユニ・チャームでは、大人用おむつの売上高は、「団塊の世代」の退職ラッシュが始まった07年ごろから毎年約5%ずつ増加。07年9月に米国P&Gから大人用おむつ「アテント」を引き継ぎ、シェア約1割で2位の大王製紙も、大人用おむつの売上高は、「ここ数年は年10%以上の伸びが続いている」(広報)状況だ。
ユニ・チャームによると、「男性は外出時に尿もれでパンツやズボンが汚れる可能性があっても、紙おむつを使うことには抵抗がある。そこで、妻がパンツ型おむつを買って、夫が旅行やゴルフなどに行くときにはかせるケースが多い」という。
このため、特に男性の利用を意識して、両社ともに装着時に違和感のない大人用おむつの開発に力を入れている。ユニ・チャームが21日に発売した「ライフリー 超うす型下着感覚パンツ」は、吸収体の厚みを従来の半分の4ミリにして、より下着に近い感覚ではけるように配慮した。大王製紙も太ももまでぴったり密着して、動いても尿もれがないように工夫した「アテント 股モレブロックうす型パンツ」を同日発売し、競争が激化している。
日衛連の調査では、大人用おむつの市場は今後も拡大し、11年の生産枚数は09年比6億枚増の約56億枚になる見通し。各社とも、新商品開発を加速させ、成長市場の需要獲得に力を入れる方針だ。【浜中慎哉】