海里「天気で良かったね」
今日はお預かり中のココちゃんのお嫁入りの日だった。
初めて会った時は、片手に乗る位の、小さな小さな赤ちゃんだった。
下痢気味になって、その状態があまり良くないかも知れないと心配したり、フードを食べ始める時期が遅く、食べられるようになっても量が少なく、しっかり食べられるようになるのだろうかと不安にもなった。
でもココちゃんは頑張った。
沢山食べられるようになって、元気に益々可愛くなった。
こうしてお引き渡しの日を迎えることが出来て、本当に嬉しい。
去年ちび~ずを保護したときのことを思い出していた。
世話をしていた様子等という以外に、保護した喜びと同時に、不安もやっぱり感じるものなのだと・・・。
和月・美月・陸奥は離乳が済んでいるくらいの時期だった。
今回お預かりしたココは授乳の真っ直中。
どちらの時も覚悟したのは、過酷な外の世界から人間の手で保護してあげられたとしても、必ずどの子も無事に成長できるとは限らないと言う事。
どうしようもない時もある。
悲しい結果も知っているし、私自身も育てていて、安心できるのは随分経ってからだからだ。
だからといって手は抜かないし、元気に成長できるように最大限の事をする。当たり前だけど。
絶対に、元気に大きく太らせてやるぞと強く心に決めて育てる。
もう大丈夫だと思えるその時まで気は抜けない。
その時っていつ?と言うと・・・それはその時々、当の猫が教えてくれる。
そうしてやっと、少し安心できるのだ。
大人猫の場合でも、自分で保護した事は無いけれど、それはまた違った嬉しさと、心配、不安等があるだろうと察する。
当然それぞれの段階、状態で気に掛けてやらなければならない事は沢山ある。
それはそれでまた、大変な思いがある事を知っている。
色んな人の思いを受けて、ココはちっちゃな赤ちゃんから、小さなお嬢ちゃんに成長した。
ココとのお別れは正直言って寂しい。
でも今は、無事にお嫁入りの日を迎えられた事の喜びの方が勝る。
和月「お転婆もほどほどにね。」
美月「いい女になるのよ。」
陸奥「いっぱい食べるんだよ~。」
ココ。
楽しかったよ。
元気でね。
頑張ってくれて、ありがとう。