「イブラヒムおじさんとコーランの花たち」

名優オマー・シャリフが主演しているということで、
確か公開時も話題になった記憶があります。
きっと来るだろうとふんでいたら(爆)やっぱり来たので
例のごとくいつもの名画座へ。。。
その時聞いた感想が、感動ものかと思いきやそうでもない、
ということだったので^^;
それなりの期待？をして観に行きましたが。。。
そうですねぇ。感動というよりは？せつない笑いに彩られた
少年の成長物語、、、という感じで、そこに大いに役割を
果すのが、イブラヒムおじさんを演じたＯ・シャリフでした。

母親の顔を知らず、父親にも受け入れてもらえないモモ少年の
心の拠り所となる、トルコ移民の食料品店主イブラヒム。
最初は「アラブ人の店なんて」とバカにしているモモですが、
いつしか彼とは切っても切れない仲へと進展していきます。
描き方としてはとてもハートフルで、ちょっとコミカルな
面白さと、少年が性に目覚める成長期の部分も描かれていて
テンポは悪くないんですが、そのせいかイブラヒムのモモに
よせる愛情がちょっと分かり辛い気がしました。
何かあるのかな…と思わせつつ、見えてこない彼の内面の動き。
モモに自分の人生を重ねているのかな、、、と思ったり。
一見助けられたモモ、という風に見せておきながら、
モモに生き甲斐を見出されたのはイブラヒムの方だったのかも。。。
やがて二人は車を手に入れ、旅に出ます。
この辺りのシーンは本当に笑えます。
０・シャリフのニカ～ッと笑うあのスキッ歯がいいですよ～♪

でも彼って若い頃、すっごくカッコよかった俳優さんですよねぇ。
ハゲでもカッコいい（！）ユル・ブリンナーと並んで^^;
初めてアラブ系の男優さんををカッコいい、って思ったのは
「アラビアのロレンス」で真っ黒い衣装に身を包んだ族長の彼を見て。
続く「ドクトル・ジバゴ」でも素敵だった～♪
一見恐そうな面持ちなんだけど、違うんですよねぇ。優しくて。。
だからそういう彼の一面が、今作でも垣間見れて(あの笑顔♪)
その辺りはとっても嬉しかったです。まだ元気で活躍していることも。

今作ではラストがすごく好きですね。
モモの選んだ生き方を応援したくなりました。

この作品は…☆3.5
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