The Diary of Ka2104-2

楽器群idiophones(トライアングル等)ーidioを巡って

楽典の一種、" The elements of Music/Melody, Rhythm & Harmony "を読んでいると、22ページ目で「インストゥルメンテーション(器楽編成法)~音色(おんしょく)のテキスチャー」という項目に当たります。

各器楽と空気の関係を述べているのですが、そこで音楽学学者の区別する6つの楽器の基本タイプが以下の名称のとおり述べられております。

membranophones[membranes], chordophones[strings], idiophones[struck], metallophones[metallic], aerophones[air], electrophones[electronic]

いずれも先頭部分の最後がOで終わりあとにphonesが続きます。又、これらは一般の英和でも英英でも辞書では取り扱っていない言葉群です。

この項目内では、wind instruments、tube、brass、stringsやpercussionと普通の言葉で説明されていて、上述の6つの名称を使った説明は一切なされていないので、通常使用されるシーンはめったに無いと推測されます。

ところで、私はidiophones?とその楽器群の統合名称に気がいきました。次頁で、mbira、munkugyo、triangle、seistron、danda、systrum、それにguiroなどの総称だと各々のイラストも添えられていますが、古典楽器なのか編成のバックで奏でる楽器群のことなのか、私には目視でもわからず、トライアングルだけしかわかりませんでした。

私が実に気を取られたのは、各楽器がわからない代物であるからではなく、その総称の先頭に" idio "が付いていたからです。異質な気がしましたので。

idioと云えば、私に単純にidiot(白痴、馬鹿、あほ)を連想させたからに他なりません。けれど、単に語末に子音を付けただけの身近な言葉としては+mのidiom(イディオム、慣用語句、成句)も連想させますね、それを言うならば。

そういえばイタリア語のstupendoは英語のstupidの先頭であるstupまで同じですが、stupendoは英語で云うとsplendid(素晴らしい)の意ですね。片やイタリア語で英語のstupidに当たるのは語尾に+Oなだけのstupidoです。又、イタリア語動詞stupireは英語訳でstupefyです。

言語学と語呂は紙一重の関係です。私はidioという先頭語を調べてみようと思い、実際そうしました。英語のidioを念頭にしておりますが、ヨーロッパ主要言語群とも関わりがないとは言い切れません。

単語で例示を挙げます。

idiochromatic mineral:自色鉱物

idiosyncrasy:(個人や集団の思考や行動様式の)特異性、独自性

idiodynamic:独立的活性の

idioglossia:独自言語(子供同士が独自に作り出し、自分たちの間だけで通じる言語)

idiograph:イディオグラフ(特定の個人や組織を示す記号)

idiographic:(心理学)個性記述的な

idiographic approach:個別的接近

idiohypnotism:自己催眠術

idiolect:個人言語、個人語

idiolysin:自発性溶解素

idiomatic English:ナチュラルな(英語らしい)英語

idiomorphic:(鉱物)自形の;固有(独特)の形を持つ

idiomuscular:(医)筋自発性の

idiopathic:(病理)特発性の

最後は突発性でなく特発性(とくはつせい)であります。これぐらいで留めておきましょう。以上どう思われましたか?

私は「自」や「個」を共通項として見出しました。

そういう訳なので、かくしてidiotはなぜidiotなのかはわかりません。他人(ひと)のこと言う前にまず己を鑑みよとの教訓では言語としては本末転倒ですし。

idiomはわかります。idiophonesはその内の楽器たち自体わかりませんので、憶測さえしようがありません。

言語というもの、元々それだけ、多様性を抱えている、そういうことではないでしょうか。


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