今年一年色々と大変なことも嫌なことも多かったけど、
ヨーロッパの一国に住めて、色々と勉強になったなと思います。
色々と自分の趣味が上達した
。
そして、語学学校で劣等生
の立場を味わったのもすごくいい経験。
教師として日本語を教えるのは週に1,2時間だけだったけど、
「できない生徒」の立場で教え方を考えるのにすごくいい機会だった。
ほかの大きな収穫は、世界地図をそのまま感じることができたということかなぁ。
この「実感」を伝えられる自信はないのですが・・・。
例えばヨーロッパと日本との距離。
遠い。
例えば、世界の観光客数ランキングでフランスとかイタリアとか順位が高くて、
日本は低い!とか聞いても、「そりゃしょうがないでしょう。」と思うようになりました。
以前なら「やばいぞ日本!もっと国家的な文化促進政策を!!」なんて思ったものでしたが、
ヨーロッパからも、南北アメリカからも、中東からも、アフリカからも、
とにかく多くの国から日本は遠いんですよね。遠いし、費用もかかるしで、旅行に行きにくい。
近場でバカンス
が楽しめちゃえるなら、
そりゃ日本にすごく興味ある人以外は日本
まで来ないですよ。
EU内なら5000円くらいの格安航空券で1~2時間で外国に行けちゃうし、
言葉もお互いに習ってる人が多いから通じやすいし。
中東情勢もヨーロッパほど日本では報道がされない(もしくはアメリカ寄りの報道がされている)ようですが、
これもやっぱり日本から遠いというのも少しは影響があるのでは?と思いました。
もちろん遠いことを言い訳にして、関心が薄くてもいいなんて思っていませんが、
じゃあイタリアで北朝鮮の報道が日本で同じくらい多いかっていうと、そうじゃないですからね。
一方、ヨーロッパ、そしてEUという共同体も身近にそして沢山感じられました。
とても全部は書ききれませんが、普段、私が「あー、イタリア(またはイタリア人)面白いな」と感じるのは、
このことを感じたときでしたねぇ
。
すんごく身近なことでは、旅行先のベルリンやブリュッセルの普通のスーパーで
イタリアの食品が売ってるのを見れば、近くてビジネスしやすくていいなー、
日本は良い製品が山のようにあるのに遠いってだけで不利だなー!と思いました。
あとは、テレビでニュースを見ているとドイツとイタリアの首脳会談が放送されたり、欧州議会とか見たり、
ヨーロッパ間の外交が多いなぁと感じました。
「当たり前じゃーん。」とか思われるかもしれませんが、
意外に
実際に見て感じると、多いなぁと思うものなのですよ。
そういうのを見慣れてくると、G8でアジア人の日本がポーーンと入っているとなんだか
不思議な感じがするようになりましたね・・。
日本の首相はコロコロ変わって覚えられない!!なんていう声もあるけれど、
コロコロ変わるだけが原因じゃなくて、ヨーロッパに限っては、
普段のニュースに全然出てこないのも原因なのでは?と思いました。
日本の教育みたいに学校の試験で「今の○○の首相の名前を書きなさい。」なんて出てこないだろうし。
私は地域的安全保障について2年間研究しましたが、当時ヨーロッパとアジアの違いとか
知識はたくさん詰め込んでいましたが、研究中に留学して、こういったものを肌で感じてみたかったなぁと強く思いました。
某先生にもゼミ発表後に「あなたは、あれですね、いろんな国際会議なんかを実際に行って、見てみるのがいいですね」なんて
言われましたが、本当にその通りだったなぁと思います。
エラスムス・ムンドゥスというヨーロッパの交換留学制度も学生にとっても国家関係にとっても
すごくプラスになるなぁと思いました。日本も「留学生来て頂戴!」だけじゃなくて、
もっと交換留学を盛んにするようになればなぁ。
私の身近にこの制度を利用している人、利用したいと考えている人が多かったです。
(以前私がエラスムスについて書いた記事は
こちら。)
例えば中国人の友達はイタリア留学中にフィンランドへ留学したし、フランス留学中にイタリアへ来たっていう
子にも何人か会いましたし。
あと、自分の周りの人は、イタリアについて話すときは、VS他のヨーロッパ諸国と比較することが
非常に多くて、これは興味深かったです。過去ブログにも書いたと思いますが、
湿気なんてこれっぽっちも気にしてなかったときに、「パドヴァ湿気が多いでしょ?」と聞かれたり(ドイツとの比較)、
「イタリア語と英語は非常に異なる言語なの、だからイタリア人は英語できないの。」(これもドイツ語との比較)とか。
あれ?ヨーロッパっていうかドイツとの比較か・・・。
私もおそらくまだまだ狭い範囲の中でいろんなことを見ているんだろうと振り返るきっかけになりました。
そうそう、ヨーロッパとアフリカ、中東の距離も感じました。
移民の人たち、多いですからね。
ああ、だらだらとすごく長い文章になってしまいました。
とにかくこの今の環境に感謝しています。
日本人の若者も日本とは全然違う環境で一度生活してみてほしいものだなぁと思いつつ、
今後は日本語以外にも英語教師という立場で若者が海外に出るのを助けたいと考えつつ、
今年を締めくくろうと思います。
私は来年は「覚悟」が自分のキーワードになりそうな予感です。
それではみなさま、よいお年をお迎えください
。