その帰り道は、電車の中でも、鼻血が止まりませんでしたし、
歩くのも、ままならなかったように思います。
18歳の春。
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今日、帰宅してポストを見たら、OB通信が届いておりました。
冊子になってて、定期的に届きます。
その学校に入学したのも、ちょうど今頃の季節。
その学校、
入学するまで知らなかったのですが、
前年に体育会系のサークルで悲しい事件が起こり、
全国的なニュースにもなったらしい・・・。
どおりで受験者が少ないと思いました。
既に主犯者らは、逮捕、処分されてたようですが、
知らないと言うのは、ある意味怖いもので、
あまり深く考えず、勧誘されるまま、
単独で、その系統のサークルに参加することになりました。
武道関係は、子供の頃から習い事をしておりましたし、
高校時分の部活も武道系でしたから、
そんなに抵抗はなかったのだと思います。
けれど、何日か通ったものの、どうもイメージしてた学園生活と違う。
その頃には、色々なことを耳にするようになって、
多少の懸念はありましたが、これまた深く考えず、退部を申し入れ、さようなら。
その日は、特に問題なく、すんなりことは運べたように感じておりました。
しかし、その翌日の帰り道、一連が待ち伏せしており・・・。
校舎の影に連れ込まれた私は・・・。
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まるで少年マンガさながら、
禊の慣習は、なりを潜めつつも続いていたようでありました。
ちなみに、あの類の拳や蹴は、シロートのとかとは訳が違って、
一つ一つにすごいスピード感があり、瞬時の痛みは感じないものです。
走馬灯の如く、イマイチ状況を把握できないまま終わり、
後から、痛くなってくるという・・・。
袖の男らの名前は失念したものの、
直接、私に手を下したのは、忘れもしない剛柔流の「若槻」という男。
直後は、地元の知人友人らと報復の相談をしておりましたが、
実際、中学生や高校生やないんだし・・・。
傷が癒えた頃には、冷静になってきて、
大掛かりなことは止めることにしましたが、
いつか仕返ししてやろうとは思いつつ・・・。
気付けば、あれから30余年。
49歳の春。