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カラスの叫び場

無節操なゲーム好きのブログ。現在低速更新中。

美しすぎる赤

2007-01-28 | ゲーム
手軽に出来る携帯のアプリゲーム、「theresia(テレジア)」をプレイしました。
株式会社ワークジャム(配信している会社です。上のMOBILE→theresia-テレジア-)
しかし内容はあまりお手軽ではありません。思考がぐーるぐーるまわって、あれは違うこれは違うとドツボにはまっています。あれ、ドツボって今も使う言葉?

よくある洋館脱出ゲームではあるんですけど、トラップがやや猟奇的で話も全く明るいものではありません。ので脱出ゲームというところに興味を持った方、ご注意を。
あ、私はキャリアがドコモですのでもう配信がすべて終わっていますが、他のキャリアではまだPASTという最後の話の配信が行われていないようです。それにドコモが月額制だけど落とし放題なのに対し他キャリアが落としきり購入であるのにも注意。
テレジアだけがプレイしたい場合は落としきりの方が月末までに会員やめれば次の月から会費を払わなくていいからいいですね。月額制だと会員登録している状態かどうか月1で通信が行われます。ドコモの方は月をまたぎそうなときに全話DLだけして退会、とかしないようにしましょう。


内容は先に言ったように洋館脱出ゲーム。
記憶喪失の主人公が自分の記憶を思い出すまでの出来事が4話に分けて配信されています。5話目は真実の過去の話を読むだけとなっています。


 ‘舞台はヨーロッパ、戦時中の某国。今にも崩れそうな程に古びた洋館。
その一室で眼を覚ました、一人の記憶を失った男と【theresia】という文字。
壁に殴り書かれた、男をののしる赤黒い文字と、狂気的なトラップの数々。
館中に張り巡らされた奇妙な赤い点と、微かに聞こえる鈴の音。
主人公の男はこれらの謎を解き明かすべくトラップをくぐり抜けながら、記憶を探っていきます。
その中で、自らが書いたと思われる日記帳の紙片が見つかります。
そして記憶のピースを組み合わせていく事で謎は徐々に明らかとなっていきます。
洋館の存在‥‥罠を仕掛けた者‥‥自分という人間‥‥

謎の洋館からの脱出劇。失われた記憶を取り戻せ!‘


(公式サイトより引用)


謎解きでもあるので興味をひかれました。画面の雰囲気はちょっとホラーチックです。

というかですね、主人公の不死身さが恐ろしい!
トラップにひっかかって足に矢が刺さっても、飛んできたナイフで肉がえぐられても、劇薬で皮膚がただれても、普通に探索活動が出来るスーパーマンっぷり。
しかも次の回に移るときには全回復してるのもすごい(これはシステムだから)

FIRST以外はそこまで衝撃的な映像は出ない……はず。慣れただけかもしれません。

主人公がわりと淡々としているためか、探索で怖い、と感じることはないと思います。
後半、この淡々さがちょっと怖くなることがあるのですが。
角を曲がったらそこに敵が!とかいうスリルはありません。

アイテムを使って扉を開けたり鍵を取ったりと、定番の仕掛けがあります。難易度はそこそこ……行き詰ってどうしようもなくなったら携帯の公式サイトに攻略の仕方が載っているので参考に出来ますから最後までたどり着けないということはないでしょう。

セーブ機能が簡単なので危険そうな場所を探索する場合にはこまめにセーブするといいと思います。
トラップひっかかったらロード、というふうにしていけば回復アンプル使わずクリアできます。
アンプルは体力ゲージの約半分を回復してくれるし結構頻繁に拾えるんで、別にそこまでしてトラップ回避しなくていいんですけどね!

肝心の謎ときですが、ちょっと説明不足かなーというところがあります。
だから物語中で完全に真相がわかるのじゃないとヤダっていう方にはあまりオススメできないです……
単純に脱出モノが好きで、物語より先に進むのが目的だったりすると簡単に感じるかもしれません。





というわけで、想像で補完しないとやってらんねーと思って今日の記事を書きました。




以下、PASTまで完璧にネタバレです。
物語内だけでは消化不良なので、思ったことを書き散らしてます。
立て続けに書いているので、しょうがねえ付き合ってやるかっていう兄貴の気持ちでどうぞ。
PASTだけ何度もやってます。読むたびに見解が変わっていってしまう。








・テーマは「忘却」 ……だと思う。

メモ:
エピカリウィルス→感染症を抑えるために主人公たちスタッフが作った死菌ワクチンが変化したもの。紫色に変色した死体から発生。感染すると精神に異常をきたして最終的に死に至る。
ワクチンテレジア→生物医薬シラ(遺伝子治療)にマーテルの遺伝子を加えて作った対エピカリワクチン。赤い色をしている。

・ぶっちゃけ、途中まで主人公がタイトルの女の子だと思ってた。思い出していく内容がマーテルのものが多かったから……倒錯もの?って。記憶喪失だからって日常生活でする行動ができる人間がそういう認識間違うわけがないと今ならわかる。

・FIRSTとSECONDあたりまでは主人公に共感できていたんだけど、LASTに近づくにつれてどんどん手から離れていく感じだった。どっか変な人ってのはわかってたけどあそこまでいくと……。というかアレで共感出来たら逆に自分が恐ろしいわ!

↓以下感想というより一人討論会。文章にして疑問点を明確にしようという計画だった(余計こんがらがった)

☆主人公はいつから気が狂っていたのか?
PASTの最後にはマーテルを絞殺してしまうわけだが、理由として考えられるのが

<1.マーテルが虫を踏み潰した(偏執的な思い込みがある)>
主人公が何もかもギリギリの状態の中で神聖な存在(PASTの話の中で女神?とか言っていた気がする)としてマーテルを見ていたから「(女神が)そんなこと絶対しないはずだ!」という激しい思い込みがあってこの行動を許せなくなっている?

<2.血(赤い色)が流れていた(なんらかの理由で血に過剰に反応するようになっている)>
・主人公がエピカリに感染していたのならば心の闇が表面に出てきていたという可能性を考える。
主人公にとっての心の闇
>自虐サイド:妹に対する負い目・ウィルスを作った後悔(物語中に「すまなかった」「許してくれ」などの言葉がたびたび登場)自己嫌悪
>加虐サイド:血が見たい(血もしくは赤色を見ると興奮状態になる?)視野が狭まり神経質になっている
・エピカリに感染してなかった場合は、追い詰められた結果の発狂か。
・マーテルの肩から流れる血を舐めまわした、そのあと衝動的に首を絞めたというような文から相当歪んでしまっている。そしてこのとき、狂っているけどどこか冷静に考えている主人公。
・赤が引き金となるのは、日記『マーテル』の記述を見るに、赤≒咲き誇る名もなき花≒マーテル、そしてそれがあまりに美しくて衝撃的だったため主人公の記憶に焼きついているのでは。
・記憶をなくしている間に赤(テレジア)に過敏に反応するのは<マーテルを絞殺した>という見えない意識があるからではないか。
風に乗って体に触れたテレジアに物理的ではない激痛も、表面に出ている記憶ではなく脳の中ではそれがマーテルの遺伝子で作られていることを覚えているから「つらい苦しい」と認識しているけれど、自分ではそれが何なのかわからないからさらに苦しんでいる……のかもしれない。
・肉体的な罰としてのトラップ、つらい過去を思い出していくことでの苦しみプラス覚えてないのになぜか苦しいという気持ちの悪い思い、葛藤をも予想して記憶を無くす前の主人公が自分に対する罰を考えたというならば、どれだけ自分が嫌いだったのだろう。

・マーテルを殺したあと、最後の日記を書くまでの間に主人公がしたことを考えると到底正気とは思えない。
FIRSTでの仮面の男はきっと元研究員で、仮面をかぶせたのは恐らく主人公自身。そのほかのこともすべて主人公が設置したと考えると悪寒がする。
凶器を設置することならば正気でも出来るけれど、「仲間」「家族」の死体を使ってギミックを考えるというのは、正気で出来るものではない。20歳かそこらで医者かつ研究者になれるくらいだから頭はいいんだろうけど、人間らしさがないように思える。
・つうか、霧の中の石柱のとこも自分でやったのか。内側からしか開かない扉も全部鍵かけてまわったのか、めんどくさいな!(システムに文句言い出した)
・マーテルを殺した後に、今自殺して楽になるより、記憶を無くした状態で苦しんでまた自分が発狂・もしくは生きることに絶望するように仕向けている……のかと思えば思い出した「自分のしたこと、忘れちゃだめだよ」という言葉で生きる気力をもらったり、結局はどうしたいんだろう。
・マーテルの首を絞めているとき、脳にはマーテルの言葉が聞こえていたけれど興奮状態で錯乱状態になっているそのときの主人公の耳には聞こえていなかったということか?最後の日記には「忘れるな、罪を償え」ということが書いてあるけど、ここまでの道のり考えると途中で死ぬことが前提な気がする。どんだけ血がなくなっても生きているとしても(こだわる)
・こう考えていくと、最初の記憶を無くしている状態が一番正気。

・……ここまで書いといてアレだけど、よくよく思い出すと、紫に侵食された部屋に入るまでは正常(少なくとも自分に対しては)だったから、エピカリには感染していない…?それとも自分に当たるようになるのは最終段階?そうすると感染したと言い出したメイリィは最初から自虐傾向にあったわけだから……わからん。
・あれ?そもそも記憶喪失になってるから、主人公感染してる可能性が高い?ショックなことがあると記憶喪失になることもあるらしいけど、最初の部屋で眠る前まで冷静に自分を傷つける要素を設置していっていたわけだから突発的に記憶喪失になったとは考えられない……。地下でワクチンを発見するのがもっと遅かったらヤバかったのだろうか。
・惨劇から主人公があの部屋で目を覚ますまで、何日くらい経過してるんだろうか。その前に飲まず食わずで人はどこまで生きられるんだろう。トラップ全回避していっても強制的に血が流れるイベントがあるっていうのに、なんで生きてられるんだ彼は(ひどい)


☆LASTのメイリィは本物か否か?
<1.本物>
・本物だとすると、どうやって街に戻ったのか。
施設の周りはすべて有刺鉄線のついた石柱に囲まれいるから、出入り口として開いている場所あるはずだけど、少なくとも軍がいる間はそこは通れない。
もしかしたら戦時下で、戦争を避けるように作られたということだから地下からもどこか別のところにつながっているかもしれない。
・もうひとつ、メイリィはもともと軍関係者で孤児施設に派遣されていたということも考えてみる。
そしたら主人公たちとはぐれた(?)間に、細菌兵器・エピカリとワクチン・テレジアの研究者(情報提供者)として軍に保護されたという可能性が出てくるのではないか。
・最終的には同じくエピカリに感染→それでも生き残っている主人公を検体として連れて帰るつもりで施設に帰ってきた、と考えられる。
・となると花の咲き誇る場所に眠っていたマーテル(遺伝子がエピカリの抗体)を掘り起こしていったのもメイリィ?
主人公が施設の中を探索している間にマーテルを探したんだろうか……うーん。あんだけ歩き回ってるのに外にはいってないからなあ……
施設内に入ってこなかったのはエピカリがはびこっているかもしれないからって考えれば出会わなかったのもわかるけど、メイリィが単独で来たのならもう抗体も持っているし普通に中に入ってくるか。
・あとから、遺体がなかったのは三ヶ月経過してるから……って思ったんだけど土葬なら跡形もなくなるにはもっと時間がかかるよなあ。あと、桜の木の下…ではないけれど、花がマーテルを養分に…って考えると怖ェー!それでも骨は残るなー。
・横道にそれてしまうけれど……PASTの真相を公式サイトで見たが、「主人公と特別な関係にあるマーテルに強烈に嫉妬」という説明はちょっと腑に落ちなかった。
エピカリの作用で起こる異常で自虐行為をしていたということだけど、なぜ自分に向くのか、よくわからない。
「愛なんて~」とクールな台詞を言ったりして素直になれない自分にイライラってやつだったんだろうか。
しかし、検体として主人公を迎えに来たのなら愛よりも研究を取ったということになる。
・メイリィの言葉はいつでも淡白で冷静で理知的だったからいくらでも推測しようと思えば出来てしまう。
・もし、エピカリが細菌兵器になり得るとわかった時点で、主人公を利用して細菌と抗体の両方を手にいれようと考えていたならば恐ろしい人。
・……公式解説に喧嘩売ってるなコレってもう一度公式解説見てたら思い違いを発見。エピカリの作用で自虐に向かったわけではなく、マーテルへの嫉妬心を自虐することで抑えようとしていたということ。なるほど、それなら理知的であろうとした彼女の行動だと納得。病気が進行しても冷静なのがすごい。
・話それたけど、2よりもこっちのほうが現実的だと思う。軍とか関係なしに普通に脱出できていたとしても2の雲を掴むような説よりも現実的。
<2.主人公の幻想>
・これだと完全にホラーの終わり方。幻想と共に森の中に消えていった主人公はどうなってしまうのか。
・主人公が記憶を取り戻してまた発狂しているなら、施設探索中のどこからまた正気じゃなくなってるのか考えないといけなくなる。マーテルの遺体を見つけられないってあたりからもう正気じゃないってことになるのか?
・石柱の森のところから鈴の音が頻繁に聞こえるようになり、歌を歌うマーテルの幻影を見ているからここからすでにおかしくなっていたのかもしれない(これはテレジアを摂取する前だからちょっとわからん)
・PASTで最後付近に錯乱しかけている主人公が必死に逃げるときに取った手が心から愛していたはずのメイリィじゃなくってマーテルだったあたり、ここで都合よくメイリィが出てきていいものか、考えてしまう。

・どちらにしても、森に向かっていった理由がいまいちわからない。記憶を取り戻して施設からも脱出できたのに、暗く深い森に向かっていくなんて希望がない終わり方だ。
・最後の赤文字の訳が「彼はテレジアを愛したままさまよい続ける」だから、ほんとに希望ない終わり方かあ…


☆最後に明かされる(記述はない)テレジアの副作用
・ワクチン・テレジアはエピカリによってなくしていった記憶を取り戻すことが出来るが、忘れたい記憶も忘却することが出来ないっていうのが妥当な線?
・人間は膨大な量の記憶を整理するために、忘れたい記憶を忘却することが出来るから生きていける、という話を聞くから、これはきつい。人間をやめないといけない(言いすぎた)
・「忘れちゃだめだよ」というマーテルの言葉(遺言)があるから、「嬉しくもあり哀しくもある」のか?主人公は何かとつらい現実から逃避してしまいがちのようだから、これでマーテルの言葉を守ることが出来る、と。「哀しい」のはマーテルがいないから?
・ワクチン・テレジア≒マーテルとして、「嬉しい」のは人としてのマーテルはいないけど存在としてのマーテルはまだ自分の中にあるから……っていうのはちょっとお前罪の意識はどうなっとんねん、ってなるか。
・PASTを何回か見直してると、マーテルの最後の言葉が呪詛みたいに感じてきた。マーテルだけが正常(感染してないという意味で)だったから、皆のために奔走してきてあのときはもうヘトヘトでどうしようもなくなっていただろうにあの仕打ち……うう。
・他の人の考察で「マーテルの幻覚・幻聴が聞こえる」というものがあってなるほど!と思った。これだとマーテルを殺した記憶はきっと忘れないだろうなあ……たびたび聞こえる鈴の音や石柱の森でのことも解決できる


☆どれくらいで病気が進行するのか(感染してから死ぬまで)
・フランツが明らかにおかしくなってしまったことに気づいたのが1/13、フランツが常軌を逸して死んでしまったのが1/17。たしか仮面をかぶりだす前にもマスクつけたり顔に包帯巻いたりしてたけど……包帯を巻くようになったのは12/31ということだから感染した初期症状としてフランツのおかしな行動の描写があるとしたら、二週間ほどで結果的に死に至るということか(感染者の隔離・監禁による衰弱死は別として)
・PASTで確認:マスクをつけ始めたのはジャンの死(12/25)の前から。
ということは……右手の少年を埋葬してから、子供たちに症状が現れだしたのが3週間ほどだったから、恐らく12/1あたりに死菌ワクチンを研究していたフランツも同じく潜伏期間が3週間ほどあってからの発症だと思われる。それから完全に発狂するまでも3週間くらい?大人に感染しだしてからは発狂に至るまでの期間が急速に早まるという記述もあったから何がなんだか。
・↑の日付を確認しているとマーテルに許しを請う日記が1/26、記憶の日記は4/25……え!?おま、3ヶ月も罠作成しとったんかい!!
・主人公が記憶をなくしていっているとマーテルを埋めているときに気づいていたから……このときは感染しているのか…?記憶をなくす=感染として物語中では語られているけれど、そのあと罠を設置していた期間が3ヶ月もあるからその時期に普通なら死んでいるはず。あれえ?やっぱり感染していない?

・一応ここでとめておこう……


なげぇー!!!!

はー。書き出してスッキリしました。

結局わからないとこを書き出しただけなんですけど、全キャリアの配信が終わってからネットを巡って自分を納得させようと思います。

もしここまで読んでくれた方がいらっしゃいましたら、ありがとうございます。
妄想てんこ盛り独り善がりによくお付き合いくださいました。心からお礼を。

また思考の迷路にはまったら追記していきます……けど読むほどのものでもないと思うので勝手に書いていきますね。


それでは。アナログ作業に戻るとします。

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