暑いけれど港町なので海風が涼やかです。マリンカラーで統一された駅前の広々とした道を進んで漁港を眺めながら、魚料理のお店へ。人気のお店らしくランチ時を過ぎていたのに中はいっぱいで、カウンターの端に案内されました。
港町といえばやっぱり海鮮!と深く考えずに注文した「海鮮丼」。運ばれて来た丼を見てびっくり!なんですかこのボリュームは! 肉厚のお刺身は1切れが普通の倍ぐらいの厚みでドンドーン!と乗っかっています。卵焼きもやたら厚い…。おちょぼ口の私は悪戦苦闘してしまいました見た目ですでにおなかいっぱい(笑)。
銚子といえばもうひとつの有名なもの、お醤油! お醤油大好きな私は過去にも醤油発祥の地といわれている紀州・湯浅や、埼玉の手づくり醤油の蔵・弓削多醤油さんへ行ったことがあるのですが、今回は超メジャーなヤマサ醤油さんにお邪魔しました。
食事処から工場に向かう間、お醤油のいい匂いが! うわー、いいなあ、ここで寝泊まりしたい!!というアホな幻想に包まれながら見学の窓口を目指しましたが、どこまで行っても塀また塀。でも中からはまぎれもなくお醤油の匂い。あとで知ったのですがヤマサ醤油さんの敷地面積はなんと東京ドームの4倍(!)もあるそうで、そりゃあなかなか辿り着かないはずだ。
普通の製造業と違ってお醤油は長期熟成が必要なので、それを置いておく土地がまず必要になるというわけです。
ヤマサ醤油の創業は1645年、徳川三代将軍の時代。創業者の初代濱口儀兵衛は、醤油発祥の地である紀州湯浅の隣り村の出身で、濱口家の家長は代々、紀州広村にある本家と銚子を行き来していました。銚子は気候が醤油作りに最適な紀州とよく似ていることもあり、醤油の町として発展していったのだそうです。
ヤマサさんの工場見学は予約が必要なのですが、この日は特別に入れてもらうことができました。ラッキー
工場の中は残念ながら撮影禁止だったのですが、醤油ができるまでの映画を見たあと、タンクや製造ラインの見学をさせてもらいました。大工場ならではの近代設備があるのかな?と思っていたら、工場自体はわりと古めで、工場萌えとしてはかなり楽しませていただきました。
見学は意外とあっさりしていてやや拍子抜け(笑)。もうちょっと新製品の宣伝とかテイスティングとかさせてくれたらいいのになあ。
最後にヤマサさんの特選しょうゆをおみやげにいただきました。醤油ができるまでのイラストがプリントされた工場見学者用のオリジナル瓶がお醤油マニアの心をくすぐります(笑)。
工場の入り口には売店があって、ヤマサさんの製品がズラリ。ここで「しょうゆソフトクリーム」250円をいただきました。スイーツ用特製のヤマサのしょうゆを使用しており、あまじょっぱい味があとを引きます。暑かったので写真を撮る先からみるみるとけてゆく…。
ちなみにヤマサマークの右肩にある「上」という文字ですが、江戸時代の末期に幕府から特に品質の優れたしょうゆと認められ「最上醤油」の称号を得た時の証しで、ヤマサさんでは今でも品質の良い製品づくりを忘れないために、上の字をつけ続けているのだそうです。
このあと犬吠埼へ立ち寄る予定でしたが、別な場所で夕刻の風景を見たかったのでそのまま千葉へ。千葉みなと駅に寄り道してポートタワーから製鉄所や発電所、ガントリークレーンなどを眺めて夕刻の工場に萌えて帰ってきました。
近いようでなかなか訪れることのなかった千葉ですが、楽しめる場所がいっぱい。今度は房総半島一周にも出かけてみたいと思いました。
調味料の基礎知識 (食の教科書シリーズ) エイ出版社 2010-07-23 最近購入して面白かった本です。調味料“さしすせそ”の基礎的なことが詳しく紹介されており、レシピもあります。 by G-Tools |