モンちゃんの心の友

お散歩仲間のワン君のお宅を目指して　スタスタ歩いているモンちゃん。
あの橋を渡って、ちょっと坂道を登って　山のすぐふもと！

こっち方面（川上）来たら、行き先は彼んちしかないでしょ！彼に会いに行くんだ～♪
という足取りで、リードをぐいぐい引っ張る。


お友達ワンコのお宅の庭は、オープンで　モンちゃんは「来たよ～」って感じで
とことこ入ってく。　　実は昨日も来たんだよね。ん～　ここんとこしょっちゅう来てるよね。　
モンちゃんが、どうしても行きたがる。　でも、会いに来たのに　最近ずっと彼には会えず　
彼の匂いだけで満足して帰ってたモンちゃん。　昨日は、モンちゃんの様子が少し違った。
彼んちの庭に入ると、彼がいないのに「デヘ～♪」って顔して　左右にピョンピョンひとり楽しげに
飛び跳ねたりして遊んで　満足して帰った。

今日もお散歩で彼んちへ行った。　
彼不在の庭で　今日はモンちゃんの様子が随分違った、、、
彼が出てくるはずの玄関をじーーーっと見つめていた。
「今日は会えるよね！　今に出てくる！　もう出てくるよね！　ねぇ、まだ出てこない？　ねぇねぇ、、、」
とでも考えてるふうに　そんなふうに見えた。　そのうちスリムなモンちゃんのわき腹が　ヒクヒクしだし
ク～ンク～ンク～ンと物悲しそうに鳴きだした。　
モンちゃん、もう彼はいないんだって感じ取ったのかなぁ、、、

モンちゃん、癌とたたかっていた彼は　６月２８日に天へ旅立って行ったんだよ。
彼が亡くなる２日前にも　お庭へ会いに行って　張りのある声でワンワンと出迎えてくれたのに、、、

モンちゃんがクーンクーンと鳴きだしたから、私も泣けてきた、、、
今頃彼は　腰の痛みも無く　元気にお空を駆け回ってるよ。　モンちゃん、昨日ピョンピョン
飛び跳ねたのは　彼が空から駆け下りて来てたんじゃないの。　
君たちは　ほんと心が通じ合っていたものね。　　
彼は、これからもず～っとモンちゃんの心の友なんだろうな。


彼はいないけど、いつでも遊びに来てやってね！と飼い主さんの許可をもらってるから
モンちゃん　また来ようね　　とお庭を出て坂道を下りかけたら「いやだ～～～！
帰らないーーー！」と彼んちに戻ろうとするモンちゃん。

わたし、蒸し暑さで帽子をかぶった頭や額から汗ダラダラ、彼が亡くなったという
現実が悲しいやら　「戻るーー！」って言うモンちゃんに切ないやらで涙ハラハラ

彼んちの塀の陰で　タオルで顔をワシャワシャと拭きながら
「また来ようね～」と明るくモンちゃんに言ったら、ぼつぼつ坂道を下って帰る気になってくれた。


坂道を下って３０ｍほどのところまで来たら、また少し戻り　見つめている、、、
そうそう、あそこで彼と出会って　よく一緒にお散歩したものね。
　
今にも彼が「ヒャッホー！」ってかけて来てくれそうな気がするね。