つーことで3日目。輪番の翌日だし、まぁ空いてるだろう。と思ってましたが・・・。
実は11月中旬からワタシと同じ部署に4人の新人が入りました。
いつの間にか救急専属担当の中では一番の古株となってしまったワタシが自動的に責任者となり、指導役となるわけです。時の経つのは早いものです。
今日は研修生が1人入ってるんですね。しかも4人の中で一番使えない奴が。
職員の中にも、使えないという感を抱いてる人はいて、ワタシはすでに見捨てかけてます。それだけでもすでに気疲れしてるわけですが、当直スタート。まぁ流れ的には普通でした。
明け方に産科の患者が来て産婦人科病棟へ連絡。とかやってましたが。
そんなこんなで、仮眠をとることができ、明け方4時半から6時頃まで寝ました。
6時過ぎに起きてトイレに行って戻ってきた途端ホットラインが鳴ります。
通話時間が1分ほどで切れたので、お断り対象だったかな?と思って、温かいコーヒーなんぞをすすっていると、ホットライン連絡表がきました。この朝っぱらから何じゃい。と思って連絡表を見ると、そこにはアルファベット3文字だけが書いてありました。
「CPA」
(CPA=心肺停止状態:心臓も呼吸も脈拍も止まっている状態。)
なんてこったい・・・。しかも「到着まで3分」とか書いてあるじゃないですか。
つーか、もうサイレン聞こえてきてるし。
こんなときぐらいしか使えないので新人を走らせてカルテを取りに行かせます。
行かせた直後に救急車到着。顔見知りの近所の救急隊です。懸命に蘇生術を施しています。
家族を引き剥がすように降ろして、ストレッチャーを降ろす。(なんか2日ぐらい前に同じようなことやってたような・・・)蘇生術を続けて救急室に搬入。
心肺蘇生術を続行しながら救急隊がドクターに状況説明。70代の男性。朝、家族が起こしに行ったら息をしていなかったので慌てて119番したというもの。つまり、いつ呼吸や心臓が停止したかは不明なのです。
救急のスタッフで蘇生を続けましたが、心電図は完全にフラット、瞳孔も散大していて、手足の先は冷たくなってきました。SATもBPも測定不能で、挿管しようとドクタ-がアゴを開こうとすると非常に固い・・・。アゴが固い。加えて手足が冷たくなってきたことを考えると、これはすでに死後硬直が始まっていることを示します。
こうなってしまっては、もはやなす術がありません・・・。
救急車には奥さんが同乗してきていました。息子さんも間もなくタクシーで駆けつけました。ドクターは堅い表情で家族に死亡宣告をしました。それまで無表情だったお2人ですが、その瞬間、奥さんは救急室の床に座り込んでしまいました。息子さんは堅い表情のまま座り込んだ奥さんを支えてロビーへ戻りました・・・。
救命率というものは蘇生術が遅れれば遅れるほど下がっていきます。
心肺停止状態になってから間髪入れずに蘇生術を施せばその救命率は90%ほどですが、心肺停止状態になってから10分間蘇生術が施されないと、その後にどんなに濃厚な治療をしても救命率は0%に等しいぐらいまでに落ちてしまいます。
家族が発見して119番~救急車出動~救急隊到着~蘇生術開始。まで最低5分はかかってしまいます。この時点で救命率はすでに50%以下になっているわけです。
発見した家族が蘇生術を施していれば救命率は上がりますが、見たら息をしていなかった、心臓が止まっていた。という状況、それも自分の家族となれば冷静に判断して蘇生術を施せる人など、そうそういません。
なんだか後味の悪い朝でした・・・。
実は11月中旬からワタシと同じ部署に4人の新人が入りました。
いつの間にか救急専属担当の中では一番の古株となってしまったワタシが自動的に責任者となり、指導役となるわけです。時の経つのは早いものです。
今日は研修生が1人入ってるんですね。しかも4人の中で一番使えない奴が。
職員の中にも、使えないという感を抱いてる人はいて、ワタシはすでに見捨てかけてます。それだけでもすでに気疲れしてるわけですが、当直スタート。まぁ流れ的には普通でした。
明け方に産科の患者が来て産婦人科病棟へ連絡。とかやってましたが。
そんなこんなで、仮眠をとることができ、明け方4時半から6時頃まで寝ました。
6時過ぎに起きてトイレに行って戻ってきた途端ホットラインが鳴ります。
通話時間が1分ほどで切れたので、お断り対象だったかな?と思って、温かいコーヒーなんぞをすすっていると、ホットライン連絡表がきました。この朝っぱらから何じゃい。と思って連絡表を見ると、そこにはアルファベット3文字だけが書いてありました。
「CPA」
(CPA=心肺停止状態:心臓も呼吸も脈拍も止まっている状態。)
なんてこったい・・・。しかも「到着まで3分」とか書いてあるじゃないですか。
つーか、もうサイレン聞こえてきてるし。
こんなときぐらいしか使えないので新人を走らせてカルテを取りに行かせます。
行かせた直後に救急車到着。顔見知りの近所の救急隊です。懸命に蘇生術を施しています。
家族を引き剥がすように降ろして、ストレッチャーを降ろす。(なんか2日ぐらい前に同じようなことやってたような・・・)蘇生術を続けて救急室に搬入。
心肺蘇生術を続行しながら救急隊がドクターに状況説明。70代の男性。朝、家族が起こしに行ったら息をしていなかったので慌てて119番したというもの。つまり、いつ呼吸や心臓が停止したかは不明なのです。
救急のスタッフで蘇生を続けましたが、心電図は完全にフラット、瞳孔も散大していて、手足の先は冷たくなってきました。SATもBPも測定不能で、挿管しようとドクタ-がアゴを開こうとすると非常に固い・・・。アゴが固い。加えて手足が冷たくなってきたことを考えると、これはすでに死後硬直が始まっていることを示します。
こうなってしまっては、もはやなす術がありません・・・。
救急車には奥さんが同乗してきていました。息子さんも間もなくタクシーで駆けつけました。ドクターは堅い表情で家族に死亡宣告をしました。それまで無表情だったお2人ですが、その瞬間、奥さんは救急室の床に座り込んでしまいました。息子さんは堅い表情のまま座り込んだ奥さんを支えてロビーへ戻りました・・・。
救命率というものは蘇生術が遅れれば遅れるほど下がっていきます。
心肺停止状態になってから間髪入れずに蘇生術を施せばその救命率は90%ほどですが、心肺停止状態になってから10分間蘇生術が施されないと、その後にどんなに濃厚な治療をしても救命率は0%に等しいぐらいまでに落ちてしまいます。
家族が発見して119番~救急車出動~救急隊到着~蘇生術開始。まで最低5分はかかってしまいます。この時点で救命率はすでに50%以下になっているわけです。
発見した家族が蘇生術を施していれば救命率は上がりますが、見たら息をしていなかった、心臓が止まっていた。という状況、それも自分の家族となれば冷静に判断して蘇生術を施せる人など、そうそういません。
なんだか後味の悪い朝でした・・・。