これは、自分が成功してからUPしようと思っていました
前にも低温火傷したことは、書いたと思うのですが、今日は、そのことを少し詳しく書こうと思っています。
今回、私の行った治療は、従来の熱傷治療とは違うので、賛否両論あると思うのですが、自分の体で試して得た結果なので、ここに書きます。
結論『低温熱傷は、湿潤療法で完治する

』
3月3日朝
右ふくらはぎ外側の痛みで起床。
踝から約12センチ上に、縦約5センチ・横約8センチの大きな水泡(水ぶくれ)を確認。
湯たんぽが原因の低温熱傷と思い、氷で冷やす。
その際、直接、保冷剤を当てると水泡が破れる可能性があるので、皮膚の代わりになるものとして、ハイドロコロイド製の傷パッドを貼る。
10~20分ほど冷やして、その後の対処法を考える。
熱傷も擦り傷と同じ『皮膚の欠損』と考えて、以前、膝を擦り剥いたときと同じ湿潤療法で直すと痛み、傷跡を軽減できるのではないかと考え、湿潤療法での治療を選択。
この後、3月26日まで、同じパッドを貼ったままにした。
観察は、怠らない。
3月26日
外出からの帰宅後、水泡が割れて大量の滲出液が漏れる。
大体、流れた後、バスルームで傷を水道水で洗う。
この際、擦ったり、残った水疱の残骸をムリに剥がしたりはしていない。
この日から、毎日、夜、傷を洗う生活がスタート。
3月28日
強めの水道水で、水泡の残骸を流しきると、一部深い火傷部分に黒色の瘡蓋のようなものを確認する。
後日、それが壊死した皮膚組織であることがわかる。
4月8日
壊死した皮膚組織が、水道水で流される。(このとき黒色の部分は、灰褐色に変色していた)
その際、僅かに出血あり。
傷口を確認すると、僅かに真皮を残しているだけに見える。
この日から、僅かずつ皮膚が再生していった。
4月27日頃
出血が増える。鮮血(鮮やかな赤)だったので、傷の中の動脈が再生してきたものと理解。
5月4日頃
出血あり、この頃は、少し黒ずんだ血だったので、傷の中の静脈が再生してきたものと理解。
失われた神経も治ってきたのか、この2週間は、僅かに痛みを感じる日があった。
5月17日頃
上皮化がストップしていることに気が付く。
私の傷は、肉芽細胞が盛り上がったあと、傷口の周りから上皮化が進んでいた。
肉芽細胞からも上皮が伸びていたと思う。
ここで、初めてネットで情報収集。
『新しい創傷治療』というHPをみつけて、そこで確認したところ、上皮化のストップは、年齢的なものと理解し、そのまま、しばらく様子をみることにする。
5月25日頃
上皮化が再開。
6月13日
完治を確認。全治3ヶ月10日。
この場合の完治とは、表皮が傷を覆うことです。滲出液は出ていません。
現在の傷跡は、まだ赤くなっていますが、2~3ヶ月もしたら、元通りだと思います。
ケロイドなどは、一切なし。
毎日、注意していることは、日焼けしないこととワセリンを塗って傷跡を乾燥させないことです。
なぜ、乾燥に気を付けているかというと、まだ、皮脂腺が十分に治っていなくて皮脂を出せないからです。
乾燥すると、他の皮膚トラブルを起こしかねないですから。
全体の流れは、こんな感じでした。
今回、病院には行かず、全て自分で治療したわけですが、理由は『地元に、この治療ができる医者がいないから』です。
医者の中には、湿潤療法自体知らない医者も多いです。
新しいことを勉強しない人、どこにでも居るでしょ?それです。
私は、仕方なく自分で治療しましたが、地元に湿潤療法を行っている医者が居る場合は、迷わず受診してください。
特に低温熱傷は、深くダメージを受けているので、感染症にも罹りやすいと思います。
私の熱傷は、明らかに重症だったと思います。
普通の皮膚科に行けば、軟膏とガーゼで治療されるし、形成外科に行けば、2週間後には、皮膚移植を勧められるレベルでした。
ただ、どちらの治療法も私には、納得がいかない。
それで今回は、自分で湿潤療法を行いました。
幸い、大学病院に勤務していた経験から、少しは、医療知識があったので正しい傷の管理ができたこと。
湿潤療法を理解する柔軟さがあったことがラッキーでした。
傷は、乾燥させて治すと信じている人がいますが、冷静に考えてください。
口の中の傷って治るの早くないですか?
つまりは、そういうことです。
熱傷にしても擦り傷にしても、その状態は、どちらも『皮膚の欠損』だということ。
だったら、同じ方法で治せる。
そうじゃないですか?
今回、私が治療に使った物は、最初『キズパワーパッド』で、後半『ハイドロウェット』です。
これは、失敗でした。
先に『ハイドロウェット』で滲出液の量が減ってきたら『キズパワーパッド』のほうが良いと思います。
ただ、治療期間が長かったので、途中、自分の滲出液が原因で傷周辺の正常な皮膚が、かぶれるというトラブルをおこしてしまいました。(今は、元通りです)
これについては、熱傷治療を優先するか、かぶれ治療を優先するかで、より重篤な方を選択しました。
この治療法のメリットを挙げると。
1・治療中、ほとんど痛みがない。
2・傷跡がほぼ残らない。前回の経験では、全く残っていません。今回のは、今後の経過で報告します。
3・治療が簡単。
詳しい治療法は、あとでHPを紹介するので、そちらで確認してください。
私が毎日していたことは、水道水で傷を洗って、パッドを貼り替えるだけ。
そのときに、感染症に罹っていないか観察するだけ。
傷は、なんでもそうですが、感染症に罹らないことが大切です。
ちなみに、消毒液を使わなくても、感染症にはなりません。
この治療では、絶対に使ってはいけない物が『消毒液』です。
自分で治療したので、使った物は、全部、ドラッグストアで買える物です。
では、参考にしたHPを紹介します。
『新しい創傷治療「消毒とガーゼ」の撲滅を目指して』~夏井 睦(なつい まこと)医師
私も受傷した日に、このサイトを見たかったです



それくらい参考になります。
自分で治療する場合のやり方が、わかり易く説明されてます。
正直、水泡の対処と壊死組織の処置は、知識不足から恐くてできなかったのですが、このサイトを見ていたら、もっと早く処置してましたね。
このサイトで湿潤療法を行っている医師を紹介していますので、その病院に行ける人は、必ず病院に行ってください

私は、たまたま感染症に罹らないように管理できただけです。
医療知識に自信のない人や、感染症の兆候が現れた人は、絶対に自分で解決しようとしないでください。
それから、私は、夏井先生の信者ではありません。(先生すみません

)
ただ、自分で治療した結果、現在できる治療法の中では、最善だと思うので、ここに書いてます。
従来どおり、消毒して痛みに耐えて軟膏ガーゼを張り替える治療が良いと思う人に、無理に薦めたりはしません。
患者には、医療サービスを選択する権利と自由があると思います。
ただ『湿潤療法』を知らないばかりに、古臭い苦痛しかない治療を受けている人を減らしたいと思い、このブログを書いてます
自分の身を守るのは、自分しかいません

正しく新しい知識を取り入れていきましょう
