下記の記事は現代ビジネスからの借用(コピー)です
3月16日にアメリカで放映されたCBSテレビのインタビュー番組で、ヘンリー王子とメーガン妃が英国王室をなぜ脱したのかを語ったことが話題となっている。
とりわけ2人の間に生まれてくる子供の肌の色についてロイヤルメンバーが口にしたとメーガン妃が明かしたことが、人種差別問題ということで物議をかもした。
人は生まれもっての属性で差別されるべきではないということは、どの国においても常識だ。だがメーガン妃の場合、そうした深刻な問題の発議ではなく、単に口が滑った結果、大問題に発展したという印象が否めない。
というのも、誰がそれを言ったのかがはっきりしない。そもそもその発言を彼らがいつ聞いたのかも、あやふやだ。
その時期についてメーガン妃は「妊娠中」と言い、ヘンリー王子は「妊娠前」と述べて、2人の主張は一致していない。
また長男のアーチーに王子の称号が与えられなかったことへの不満や「生きているのが嫌になって、自殺を考えた」というメーガン妃の発言なども話題になったが、その根拠も明らかではないのだ。
英国王室には王子や王女の称号は国王の男系の孫までに与えられるというルール(将来の国王であるウイリアム王子の3人の子供たちには与えられている)があるため、曾孫のアーチーには適用されない。
それにエリザベス女王の末っ子であるエドワード王子の長男・ジェームスと長女・ルイーズは国王の孫に相違ないが、王子や王女の称号を持っていない。
また結婚直後のメーガン妃が衣装代として約6000万円も浪費してチャールズ王太子を激怒させたことは有名で、アーチーを妊娠していた時には3000万円もかけたベビーシャワーに参加するためにニューヨークを訪れたことが批判された。
このような状態で果たして「生きているのが嫌になって自殺を考えた」というのははなはだ疑問だが、しゃべりすぎて馬脚をあらわしたというのが真相ではないか。
そこには自分が居場所を見つけられなかった英国王室への恨みと、それをバネにしてビッグビジネスを展開してやろうというしたたかさしか見えてこない。
眞子さまご結婚問題の厳しい現実
このような“問題児”を抱える英国王室と同様に、日本の皇室もまた非常に悩ましい問題を抱えている。
2017年9月3日に婚約内定の記者会見を行った秋篠宮家の眞子内親王と国際基督教大学で同級生だった小室圭さんだ。本来なら国家の慶事とすべき皇族の結婚だが、それが暗転したのは小室さんの母の佳代さんに借金問題が発覚したからだ。
他人からお金を借りること自体は悪いことではない。どのような人にも経済的な危機はあるものだ。しかし貸した側と借りた側の言い分が異なるのなら、大きな問題だ。
しかも小室さんは問題が発覚するとさっさとアメリカに留学し、「贈与だった」と主張する書面を一度出したきり帰国していない。秋篠宮文仁殿下が国民に対する説明を求めても、まるっきりなしのつぶてという状態だ。
さらに悪いことは、2020年11月13日に眞子内親王が公表した「お気持ち文書」だ。中でも次の文章は、極めて大きな問題を孕んでいる。
私たちにとっては、お互いこそが幸せな時も不幸せな時も寄り添えるかけがえのない存在であり、結婚は、私たちにとって自分たちの心を守りながら生きていくために必要な選択です。
これは国民に対する説明ではなく、一択を押し付ける挑戦状のようなもので、読む側を不可解にさせ、不愉快な感情しか抱かせない。
だが秋篠宮殿下はこれにすっかり参ってしまったようで、同月30日の誕生日会見での「結婚を認める」発言に繋がっていく。
しかし冒頭で述べたテレビ番組でメーガン妃が見せた「被害者ヅラ」に英国民の多くが騙されなかったように、日本国民もこのような見え見えの「泣き落とし」に騙されるはずもない。
それにしてもこのような状態は皇室にとっても国民にとっても、決して好ましいものではないはずだ。
もはや「国難」ともいえる
そして婚約内定会見から3年半もたった今、事態は何も変わらず膠着したまま。このような眞子内親王の結婚問題はもはや国難ともいえるのではないか。そしてこのような国難を招いた秋篠宮家に、国民の多くは好意を抱かなくなるだろう。
ましてや文仁親王は皇位継承権第1位として第2位の悠仁親王に皇統を繋げていく立場であるが、悠仁親王をサポートすべく長姉がこのような問題を抱えていては、けっして良いはずがない。何より国民にとって、この上ない不幸になる。
憲法はその第1条で、天皇を「日本の象徴であり、日本国民の統合の象徴」として定めるが、過去においても天皇は日本の象徴であり続けた。これからもそれは続くだろうが、それは国民が天皇および皇室に対して変わらぬ敬意を抱いているという前提がなければならない。
しかしながら眞子内親王の結婚問題は、このような国民の敬意を粉砕してしまう危険性を孕んでいる。最も大きな問題は、眞子内親王が皇籍を離脱する際に支給される「一時金」ではないのだ。その根幹には皇室の尊厳と日本国民の誇りがかかっている。
実際に眞子内親王と小室さんとの結婚について週刊朝日が行ったアンケート調査によると、97.6%が「よくないと思う」と答えている。これには1万3057もの回答が寄せられたというから、国民の関心の高さが伺える。
皇統の存続を左右する問題
なおこの問題について、テレビや月刊誌では無責任にも一般国民と同じレベルで「眞子様には幸せになってほしい」と空虚な発言をしたり、「眞子内親王には不幸になる権利がある」といった全く陳腐な説の展開が散見されるが、いずれもバカバカしい限りだ。このような問題については、ただ自己顕示のための逆張りは全くの無用に他ならない。
そもそもこのような問題が発生したその原因は何なのか。それを考えなければ、これからの皇室は存続できないに違いない。なお皇太子の結婚問題として過去にも大正天皇の婚約破棄問題や宮中某重大事件などがあるが、眞子内親王と小室さんの結婚問題は単なる内親王の結婚問題にとどまらない。まさに皇統の存続を左右する問題といえるのだ。
さて皇室ジャーナリストではない筆者はこの度、『眞子内親王の危険な選択』(ビジネス社)を上梓した。それは安っぽい個人主義にとらわれることなく、いまいちど日本人として皇室のあり方を正面から考えたいと思ったからだ。お読みいただいてご参考になれば幸いである。
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