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 謎のベールに包まれた、男性ホルモン濃度とコロナ重症化の関連性

2021-08-21 09:00:00 | 日記

下記の記事はダイアモンドオンラインからの借用(コピー)です。

男性では、血中のテストステロン濃度の低さが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化リスクに関連するという研究結果が報告された。米ワシントン大学医学部教授のAbhinav Diwan氏らによるこの研究は、「JAMA Network Open」に5月25日掲載された。
 COVID-19の患者では、概して女性よりも男性の方が重症化しやすい。その原因として、男女間でのホルモンバランスの違いを指摘する研究者もいる。特に、男性ホルモンの代表格であるテストステロン濃度の男性での高さがCOVID-19重症化の原因である可能性が注目されている。
 そこでDiwan氏らは今回、152人(平均年齢63歳、男性90人、女性62人)のCOVID-19患者を対象に、テストステロン、エストラジオール、およびIGF-1(インスリン様成長因子)の濃度とCOVID-19の重症度との関連を検討した。エストラジオールは女性ホルモンであるエストロゲンの一種であり、IGF-1はインスリンに似た構造を持つ成長ホルモンの一種である。テストステロン、エストラジオール、およびIGF-1の濃度は、COVID-19の症状を理由に患者が受診したとき(0日)に、また入院に至った患者では、入院後3、7、14、28日目に測定した。0日でのテストステロン濃度が判明している男性76人のうち、68人(89.5%)が基準範囲の下限である250ng/dLを下回っていた。
152人の対象患者のうち143人(94.1%)が入院し、37人(24.3%)が死亡した。また、男性患者90人のうち入院に至ったのは84人で、そのうちの66人は重症であった。
 解析の結果、3種類のホルモンのうち、男性でのテストステロン濃度のみが、COVID-19の重症化と関連することが明らかになった。すなわち、テストステロンの濃度中央値は、重症のCOVID-19患者では、0日で53ng/dL、3日目で19ng/dLであったのに対して、非重症患者では、0日で151ng/dL、3日目で111ng/dLであった。
 また、集中治療室(ICU)入室、人工呼吸器の使用を要した患者と死亡した患者のテストステロン濃度も、これらの転帰に至らなかった患者よりも低かった(ICU入室:49ng/dL対142ng/dL、人工呼吸器の使用:38ng/dL対104ng/dL、死亡:42ng/dL対108ng/dL、いずれも0日の中央値)。
 Diwan氏は、「パンデミックの間、テストステロン濃度の高さがCOVID-19重症化の原因である可能性が疑われてきた。しかし、実際はその逆で、男性ではテストステロン濃度の低さが重症化の原因である可能性のあることが、われわれの研究で明らかになった」と述べている。
 一方、論文の筆頭著者である、米セントルイス大学医学部のSandeep Dhindsa氏は、「テストステロン濃度の測定により、数日のうちにどの患者が重症化するかを予測できる可能性がある」と述べている。研究グループは現在、COVID-19の症状が数カ月間続く場合の性ホルモンと心臓の転帰との関連の有無について検討している。また同氏は、「COVID-19からの回復期の男性にテストステロン療法が有益であるかどうかについても調べる価値がある」との見解を示している。(HealthDay News 2021年5月26日)



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