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「元ロイヤルは第三国に悪用されかねない」小室圭さん結婚問題を機に今こそ海外王室の“黒歴史”に学べ

2021-05-11 11:00:00 | 日記

下記の記事は文春オンラインからの借用(コピー)です

「納得した」がわずか6.7%だった意味は
「小室圭さんの説明に『納得した』と答えたのが、わずか6.7%だったという今回のアンケート結果は、まさに『小室さん、我々が説明してほしいのはそういうことじゃないんだよ』という国民全体の気持ちを代弁したものだと思います。アンケートのコメントにも『誠意とか誠実さを感じない』『心が全く感じられない』とあったそうですが、私も同じ意見です。あの28ページにも及ぶ文書を私も読みましたが、あの文書からは皇室や国民に対する敬意や誠意がまるで感じられませんでした」
「文春オンライン」では、4月8日に小室圭さんが自身の母親と元婚約者間の金銭トラブルについて記した28ページにもわたる文書を公開し、その4日後に元婚約者側に「解決金をお渡しする形で解決したい」と小室さんが考えていることを代理人が明らかにしたことについて、その対応に「納得したか」を問う緊急アンケートを実施した。
 その結果、小室さんの説明に「納得した」と答えたのは、わずか6.7%にとどまった。さらに眞子さまと小室さんのご結婚について「賛成」と回答したのは11.2%と2019年3月の第1回(12.4%)、2020年11月に行った第2回アンケート(21.4%)と、過去3回のアンケートの中でも最低の数字となった。眞子さまと小室圭さん 
 なぜ、このようなアンケート結果になったのか。3年以上膠着状態にある眞子さまと小室さんのご結婚問題は皇室にどのような影響を及ぼしているか。ヨーロッパ諸国の王室事情に詳しい関東学院大学国際文化学部教授・君塚直隆氏に話を聞いた。
◆◆◆
小室さんは民意を「読み違えている」
 昨年末に宮内庁の西村泰彦長官は、小室さんの代理弁護人に「説明責任を果たすべき」と伝えていました。小室さんは今回の文書で、その要請に応えたつもりかもしれません。実際に西村長官は記者会見で小室さんの文書について問われた際に「非常に丁寧に説明されている」とコメントし、小室文書に“お墨付き”を与えました。しかし、宮内庁はこの文書で納得しても、国民は全く納得していない。今回のアンケート結果はその「温度差」がはっきりと表れたといえます。小室圭さんは今年30歳になる
 小室文書に対する私の率直な感想は、これまで小室さんについて報じてきた記事に対する自己弁護のためだけに書かれたものだということです。秋篠宮殿下が昨年秋の会見で、お二人の結婚の条件として提示した「多くの人が納得し喜んでくれている状況」になるためには、これほど長く、裁判資料のような文書をいくら提示してもダメでしょう。「多くの人」はこんな長い文章を読み通せるだけの時間もなければ、関心もないからです。その点からしても小室さんは民意を「読み違えている」のです。
皇族と結婚するなら「ひとさまへの配慮」ができる人間であるべき
 国民に対して誠心誠意説明するのなら、せいぜいA4用紙1~2枚ぐらいで簡潔に説明すべきでした。それが世間の一般常識というもの。皇族という存在は常に国民のために考え、行動する存在です。眞子さまを始め女性皇族は結婚したら臣籍降下するとは言っても、皇族と結婚するなら、そのお相手も当然のことながら「ひとさまへの配慮」ができる人間でないといけません。小室さんももう今年で30歳。決して若いとは言えない年齢です。当然身に着けているべき、「分別」すらわきまえていないことに対する不信感、これがお二人の結婚に「反対」と答えた方たちの意見に集約されているように感じます。
 もしこのまま、「多くの人の理解」が得られないまま、お二人が結婚を強行したとしても待っている未来は明るくないでしょう。アンケートには「一時金を辞退するなら賛成」「皇室離脱してから結婚してほしい」など条件付きの賛成意見も多くみられました。もしどうしても眞子さまと小室さんが結婚したいというなら、そうするほかないとは思います。
王室を捨て人妻に走った英国王を歓迎した「ナチス・ドイツ」
 イギリスでもハリー王子とメーガン妃は「高位王族から退く意向」を発表し、アメリカに渡りました。オプラ・ウィンフリーとのトーク番組に出演したり、会社の役員に就任したりとアメリカでは今のところ好意的に受け入れられているようですが、イギリス本国では、大変な批判に晒されています。2021年3月、アメリカの人気司会者オブラ・ウィンフリーのインタビューに答えるメーガン妃 
 私が懸念するのは、もしお二人が結婚を強行した場合に、英国のエドワード8世のようにならないかということです。
 1936年、エドワード8世は王であるよりも当時人妻であったウォリスとの結婚を選びました。「王冠を賭けた恋」とも言われますが、エドワード8世は在位期間わずか325日で退位し、王室を捨て、フランスのパリ郊外でウォリスと密かに暮らす道を選びました。
 そんな二人を1937年、国賓扱いで手厚く出迎え、歓迎したのがナチス・ドイツでした。アドルフ・ヒトラーは、今後もし、ドイツがイギリスを占領したら、エドワード8世をイギリス王室に戻し、イギリスを傀儡国家にしようと目論んでいたという説もあります。
 つまり、元ロイヤルという肩書きは第三者や第三国に悪用されかねないくらい大変重く、利用価値があるものなのです。小室さんや眞子さまも単純に皇室から離れさえすれば、問題解決とはならないことは理解しておくべきでしょう。いつ何時、怪しい連中が近寄ってくるとも限らないからです。
違法なマリファナ・パーティーに参加していた王太子妃
 小室さんが眞子さまとの結婚について「多くの人に納得」してもらうためには、私は、2001年にノルウェー王室のホーコン王太子と結婚したメッテ=マリット王太子妃の例がとても参考になると思います。学生の頃に知り合ったお二人も今年は30歳に。小室圭さんは自ら述べた「内親王様をお迎えすることは、非常に責任が重い」という言葉のとおり、説明が求められている 
 メッテ=マリット王太子妃は、王太子と同棲を始めた当時シングルマザーで、元夫が薬物常習者として刑務所に服役中でした。これだけでも、マスコミからはスキャンダラスに報じられましたが、さらに彼女自身が、過去にこの元夫と一緒に違法なマリファナ・パーティーに参加していた事実が報道されてしまったのです。このニュースをきっかけにノルウェー国民からは結婚反対の声が多く上がり、それまで80%以上もあった王室の支持率は40%台まで急落しました。
 二人は婚約後すぐに会見を開きました。その席でメッテ=マリット王太子妃は涙ながらに過去の過ちを謝罪。さらに「過去は変えられないが未来は築くことができる」と偽らざる心情を国民に訴えたのです。この姿に多くの国民が心を打たれ、二人の結婚を祝福するムードに世論も変わりました。結婚後も、メッテ=マリット王太子妃は、公務に積極的に参加するだけでなく、自分には学が足りないと、大学に通い直すなどしています。そうした真摯な姿勢が支持され、今ではメッテ=マリット王太子妃は「ノルウェーの顔」として認知されています。
 メッテ=マリット王太子妃は国民からの支持があってこその王室だということを非常によく理解していたわけです。翻って小室さんはメッテ=マリット王太子妃のような誠実さで、身をもって訴えるということを今までしてきませんでした。本当に問題を解決したいのなら、裁判資料のような長大な文書で煙に巻くようなことではなく、会見を開き、自分の言葉で国民に訴えることがまず最低限必要だと私は思います。
眞子さまは「時間の余裕がありすぎる」のではないか?
 小室文書の基本方針については、眞子さまも助言されたと報じられています。そのことについて、アンケートでは「どんどん印象が悪くなっていく」「眞子さまはしっかりしてほしい」「秋篠宮家に対してもネガティブな感情が生まれてきている」と眞子さまや秋篠宮家への厳しい批判の声が紹介されていました。眞子さま 
 これは十分理解できる批判です。今、国民はコロナ禍で非常に苦しい思いをしています。その状況下で眞子さまが取りくんでいるのが、ご自身の結婚問題の解決とあっては、「私」よりも「公」を大事にしなくてはならない皇族のお立場として、その自覚が足りていないと思われても仕方ないことです。
あえて申し上げれば、眞子さまは「時間の余裕がありすぎる」のではないでしょうか。私が欧州王室を研究していて、日本の皇室について思うのは、彼らがこなす公務の量は諸外国の王室に比べて極端に少ないということです。とりわけ英国王室と比較するとそれは顕著です。眞子さま 
 現在、日本の皇室で公務を担っているのは16名で、85の団体の総裁や名誉総裁を務めています。イギリスでは約20名の王室メンバーで3000近い団体の総裁や名誉総裁(パトロン)を担っています。現在95歳のエリザベス女王も600の団体のパトロンを担われています。先日急逝されたエディンバラ公フィリップ殿下は、2017年の5月に96歳で引退表明するまで785の団体のパトロンを一人で担っていました。
汗を流している王室だからこそ、国民も敬愛する
 ちなみにハリー王子とメーガン妃が本国で今大変な批判に晒されているのは、フィリップ殿下が担っていた785のパトロン職のうちハリー王子とメーガン妃が引き継ぐ職も多くあったのに、それを「投げ出した」形になっているからです。
 実際、名誉総裁とは言っても、その活動は形式的なものばかりではありません。それぞれの団体について、今どういう状況なのか把握している必要もありますし、節目の式典には出席しなければならない。イギリス王室はこうしたパトロン業務でとても忙しいのです。そして国民も王室がそれだけ国民のために汗を流していることを知っている。だからこそ、王室への敬愛の情も生まれるのです。
 イギリスのキャサリン妃が公務で着用した洋服やアクセサリーは、その都度注目を浴び、ネット通販などで即完売しています。最近ではキャサリン妃の子どもたちの服も注目を浴びるようになりました。なぜキャサリン妃のファッションがこれほど注目されるのかといえば、それは大前提としてまず王族としてやるべきことをやっているからです。それでいて、子育てもし、エリザベス女王も支え、ファッショナブルだったら、女性たちの憧れになるのも当然でしょう。ウィリアム王子とキャサリン妃のロイヤルウェディングを報じる大手メディア 
 翻って、眞子さまについては、何をしているのかほとんど報道がなく、出てくるのは小室さんとの結婚問題ばかり。これでは、何をやっているのか、という声が出るのも当然です。私は、皇族については、もっと積極的に各団体の総裁職や名誉総裁職を担うべきだと思います。無論、いずれ結婚したら臣籍降下する女性皇族に、そのような職責を担わせるのかという指摘はあるでしょうから、この話は女性宮家の創設とセットですが。
いずれにせよ、小室さんとの結婚問題ばかりがクローズアップされる現状は、日本の皇室にとって、マイナス以外の何物でもありません。眞子さまに限らず、日本の皇族はイギリスのようにもっと積極的に国民に見える形で活動をしなければならない。そうでなくては、主権者である国民が、敬愛の念を持って皇室を受け入れることは難しくなってくるでしょう。
ウィリアム王子とキャサリン妃はコロナ禍でも列車で地方へ
 眞子さまの例を筆頭に、皇族が何をしているのか、よくわからないという問題の責任は、宮内庁にもあります。
 まず、今の宮内庁は完全な縦割り組織で、宮家同士の連携が全くとれていません。イギリスですと秘書官(Private Secretary)と呼ばれる御付きの人間がいます。エリザベス女王の秘書官は、日本でいうところの宮内庁長官と侍従長を合わせたような役割を担っており、女王のプライベートだけではなく、公務についても、政府と王室を繋いでいる存在です。この秘書官が横の連携をとっていて、仮に急病でA王子が公務を行うことが不可能になっても、すぐにB王子を代理に立てることができるのです。エリザベス女王 
 コロナ禍での対応にも雲泥の差があります。
 昨年のクリスマス前にウィリアム王子とキャサリン妃は、コロナ禍において、スコットランドやウェールズ地方を列車で回り、人々を励ましました。勿論批判もありましたが、英国の週刊誌「HELLO!」の調査では、緊急事態のなか、王族が公務で地方を回ることについて87%もの人々が重要だと答えています。
 日本では2021年の元旦にようやく天皇皇后から新年のメッセージとともにコロナ禍におけるメッセージが放送されました。しかし、そのメッセージも宮内庁のホームページにひっそりと公開されたのみ。ニュースでも多少取り上げられましたが、非常に見つけづらく、国民の中でそのメッセージを見た人がどれほどいるでしょうか。一方、エリザベス女王のクリスマスのビデオメッセージは、国民ひとりひとりに話しかけるようで、コロナ禍において、力強い励ましに満ちていました。
ドレスアップ姿で現れ、存在をアピールする「ダイアナ流」
 ただ、そんなイギリス王室も常に順風満帆だったわけではありません。1997年にダイアナ妃が交通事故で亡くなった時には、王室=スキャンダルのイメージがつき、国民からの支持率は急落しました。しかし、その際にイギリス王室は「広報の改革」を行ったことで、劇的に支持を回復させたのです。
 まず、今となっては当たり前となった王族のチャリティー活動について、マスコミに公開することにしました。それまでは、慈善活動はつつましく行うものだという考えから積極的なアピールや広報を行っていませんでしたが、ここに「ダイアナ流」を取り入れることにしたのです。ダイアナ妃とチャールズ王子 
 故ダイアナ妃は、チャリティーの場で積極的にパーティーを開き、ドレスアップ姿で現れ、存在をアピールし、それが、世界的な故ダイアナ妃の支持につながっていました。イギリス王室もこれに倣ったというわけです。
英王室の「見せる」という戦略
 97年からは王室のホームページを立ち上げ、対外発信にも力を入れ始めました。今の英国王室のホームページや公式YouTube、ツイッター、インスタグラムを一度見てみて下さい。華やかなレイアウトで、写真が多く使われ、たとえ英語を読むことができなくても、見飽きない作りになっています。さらに王宮で働く人たちのインタビューや写真も掲載し、王族に仕えることがどれだけ誇らしいことなのかが魅力的に書かれているなど、コンテンツも読みごたえ十分です。
 これは、「見せる」という戦略をきちんと行っているからできることです。一方、日本のようなお役所仕様の宮内庁ホームページでは、誰も関心を持ちません。皇族の公務の日程を調べるだけでも、目的のページにたどり着くまで複雑で、本当は情報を出したくないのではないかと勘繰りたくなるほどです。宮内庁も専門のプレスオフィスを作り、みんなが見たいと思うようなものを作るよう、見習わなければなりません。
 こうした宮内庁の広報戦略のなさが、今回の結婚問題でも常に小室さんの動きに振り回されるばかりで、何も動けない状態を作り出しているように私には見えます。秋篠宮皇嗣殿下御誕生日(宮内庁提供)
 このまま皇室への敬愛が薄れ、若い人にも関心を持ってもらわなければ、気が付いたときには日本の皇室の存在感はとても希薄なものになってしまうでしょう。眞子さまと小室さんのご結婚問題は、実は皇室が国民との距離を見直す、そして宮内庁の抜本的な改革が求められる、皇室全体の問題なのです。



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