以前にも書いたことがあるかも知れないが、ここで言う昆虫食とは今流行り(?)のコオロギではなく、日本のイナゴのことである。イナゴといっても何でも良いわけではなく、専ら食用にするのはコバネイナゴとハネナガイナゴだ。下の写真、左がハネナガイナゴで右がコバネイナゴである。皆さん、区別がつくだろうか(笑)?
ほんの少し羽根が長いか短いかだけの違いで、実際にはコバネイナゴであっても羽根が長めのもおれば、ハネナガイナゴであっても羽根が短めなのもいる。色も模様も同じなので、私でさえろくに区別がつかないほどだ(笑)。最も食用にするにはどちらも同じなので、細かいことは抜きにして、ここで言うイナゴである。
イネ科の植物を主食とするため、コメを主食とする日本人にはうってつけの蛋白源なのだ。イナゴの佃煮は今でも売っている店があるが、佃煮にしてしまうと佃煮の味しかしないので、余りおススメではない。一番美味しいのはさっと素揚げにして塩をふりかけて食べる方法である。ポップコーンのような味で実に美味しい。
いつも言うことだが、見た目を云々するのはおかしい。虫が恐い、気持ち悪い、などというのはもっての外である。それは単にイメージに支配されているからに過ぎないからだ。生まれて初めてイナゴとエビと蟹とナマコを見た時、イナゴだけを特別に気持ち悪いとは思わないはずだ。人間は年齢と共に“雑念”が頭に入って来て、ありもしないイメージを勝手に作り上げているだけのことなのである。新型コロナがその典型だ。ありもしないのに、マスコミが作ってテレビで見せた画像や映像を勝手に膨らませているだけのことなのである。
コオロギ食について一言言わせてもらう。私はコオロギは食べたことないし、食べようとも思わない。私にとってコオロギ、日本ではエンマコオロギをはじめ、オカメコオロギ、ミツカドコオロギ、ツヅレサセコオロギが一般的だが、鳴き声を鑑賞するための虫であり、食べるための虫ではない。
食糧危機などと嘯いて国が奨励しようとしているコオロギは、日本のものではなく、外来種の虫のようだ。いずれにしても人工的に繁殖させた虫を食べるのは好ましくない。人工的に繁殖させるということは、人工的な餌を与えるということであり、人工的かつ化学的な餌で育ったものを食用にするということになる。化学薬品を食べているのと変わりない。
皆さんはご存じだろうか?輸入の養殖エビなどは薬品漬けであることを。鶏肉もそうだ。全てではないが、ホルマリン漬けにされた状態で日本に入って来るのである。そんなものを食べ続ければどうなるのだろう?
逆に、私は別にコオロギを食べる気はないが、これに反対する人たちの言い分を見ていると、コオロギは人間にとって毒になり得るものも食べるので危険だとか、発がん性物質を含んでいるとか、様々なことを言われている。それは事実かも知れないが、しかしそんなことを言う前に自分の食生活を見直してはどうだろう?
こういう人達は食品添加物や牛乳、牛肉が一体どれだけ安全だと思っているのか?乳牛にはホルモン剤や安定剤を注射したり飲ませたりしている。当然それらは牛乳の中にも入って来る。そんなものを飲めば、体内のホルモンバランスが崩れること明白である。肉牛には各種ワクチンも接種されている。肉を食べるというより、薬品を服用しているようなものだ。
また今や何にでも混入されている加工でんぷんは、種類によっては欧州などで使用が禁止されている毒物だ。日本では何の規制もなく、あらゆる食品に普通に入っている。人工繁殖コオロギを食べるのと同じリスクがあろう。
普通に考えて、昆虫食などは嫌がる人が圧倒的に多いであろう。それを国が奨励しているわけで、この機会に国に対する不信感、嫌悪感を持つ人が増えてくれればよいと私は思っている。