大津市のいじめ自殺の報道の後、新聞各誌で、「いじめられている君へ」「いじめている君へ」と題して、著名人たちのメッセージが連載されていました。学校から逃げよう、学校は休んでいいんだよ、身近な人に相談しよう…etc。
でも、大津市のいじめ自殺の最近のルポによると、他の生徒から通報を受けた教師が本人に聞いても、いじめられていることを否定したこと、ましてや学校を休むなんて思いもしなかっただろうと思います。
大部分の子どもたちは、学校でつらいことがあっても、がまんしてがまんして学校に行っています。もし、不登校になったにしても、子どもたちは家でゆっくり休むことができません。医療機関や相談機関に連れていかれ、うつ病、不安障害、強迫障害、発達障害の疑いがある等と診断され、投薬されることもあります。親御さんが、子ども以上に落ち込んで、うつになったりします。
親の会で、お母さんたちのお話を聞いていると、子どもが学校を休むことで、世間から、学校社会からはずれて孤立することをとても恐れています。
もっと学校が休みやすくならないものでしょうか。大人に有給休暇があるように、子どもにも個人的な休暇を認めてあげたらという意見があります。子どもには、希望すれば、いつでも休める制度があればと思います。ちょっと家族と旅行するから、博物館に行くから、今日は図書館で、家で勉強したいから、病気でなくても気軽に休めたらと思います。心理カウンセラーの内田良子さんは、子どもが入学するときに、親は子どもに、あなたは学校をいつでも休む権利があることを伝えるべきだと言っています。 学校のシステムは急には変えられません。
だけど、今、学校に行き続けている子どもに親は 伝えて欲しい、いじめられたり、つらかったりしたら、いつでも学校休んでいいんだよと。そして学校に行けなくなって休んでしまった子どもには、大丈夫だよ、親が守ってあげる、休んでもあなたの未来はいくらでも道があると伝えて欲しい、そして、あちこち連れ回さないで、本人が元気になるまでゆったり休ませて欲しいと思います。
by スピカ