私が在籍している大学は、先週が中間テスト週間でした。
私が受け持つ授業のほとんどは会話の授業なので、
テストは一対一でやるし、あらかじめ範囲も知らせているので
カンニングの心配はほとんどありません。
でも、ペーパーテストだとカンニングされる可能性があるわけです。
私が気づかないようなカンニングなら対処のしようがありませんが、
あからさまなものも結構あります。
現場では結構うまくやるんですが、
カンニングの結果としての答案用紙がお粗末であることが多いのです。
隣の人の間違いまで写しちゃうのはまだ可愛い方。
カンニング元の内容を読んで理解はしていないから、
テキトーに写して意味不明になるのです。
うまく説明できないのですが、こういうやつにわりと近いです。
突拍子もない間違いというか、
自分で書いた時の間違いとは明らかに違うのです。
カンニングを見つけた時は本当に嫌な気分になります。
カンニングしないように指導をする、というのも重要ですが、
(てゆーか大学生にもなってカンニングしない指導とかどうなんだよ、という気もします)
いっそカンニングできないようにしてしまえばいいんだ!
・・・と考えるようになりました。
これを読んだ時から、人によって問題の出題順を変えるというのは
有効だな、と思っていました。
さすがに全員の出題順を変えるというのは大変すぎますが、
隣接している人たちだけでも変えられないかと思って、
1クラスにつき、5種類の問題・回答用紙を用意しました。
問題の順番は、エクセルのrand関数を使ってランダマイズしました。
rand関数について、詳しくはこちらなどをご覧頂くとして、
要は0から1までの乱数を出す関数です。
このrand関数と、データの並べ替えの機能を使って、
問題の順番をランダマイズしていくのです。
手順としては、
1)問題をエクセルに入力する。
問題を1題ずつ、任意の列に縦に入力して行きます。
縦に入力するのは、あとで並べ替えをするためです。
解答欄を隣の列に入れても良いと思います。
2)rand関数を入力する。
別の列に rand関数を入れていきます。
「=rand()」と入力します。
この画像では、列Aにrand関数を入力し、列C・Dに問題文、
列Eに解答欄を入力しています。
3)ランダマイズする。
入力したセルを全部選択し、「データ」→「並べ替え」をクリック。
rand関数を入力した列(この場合は「列A」)を選択し、「確認」をクリック。
この画像では韓国語版のエクセルですが、
一番上のプルダウンでrand関数を入れた列を選択すればOKです。
4)ランダマイズ完了。
別のワークシートにコピーするなどして、保存したほうが良いと思います。
ランダマイズされた時点で乱数は再計算されているので、
3の操作を繰り返すことで別の順序をいくつも作ることができます。
5)問題用紙のファイルに貼り付ける。
貼り付ける際はふつうにコピペするのではなく、
テキストのみの貼り付けとか、書式がない形でのペーストを
行なってください。
書式を含めてコピペすると、セルの枠まで貼り付けられてしまいます。
6) 体裁を整えて印刷。
5種類の順序があれば5回整えなければならないので、
それが面倒くさいし、一番時間がかかりました。
特に私が今回作ったテストにはルビをふらなければ
ならなかったので、それが何より大変でした。
(エクセルでルビがふれれば手間はあまりかからなかったと思いますが、
私が研究室で使っているエクセル2003にはその機能がないのです。
2007以降では搭載されているようです。)
もしかしたら、もっと効率のよい方法があるかも知れませんが、
とりあえず思いついた方法を試してみました。
実際にテストをやってみた結果なのですが、
みんなできるだけ離れて座ってくれたのでカンニング心配はほとんどありませんでした。
しかも、カンニング云々以前に予想よりだいぶ全体の点数が悪かったので、
そっちでガッカリしております。
一手間でみんなの成績が上がったらいいけど、
エクセルにそんな機能はないよなあ・・・。