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新・さひょ君のらくがき帳

僕と妻と娘、3人の日常と僕の趣味を書いたブログです。

世界中の貧しい恋人達に

2012-10-04 00:18:52 | 映画
「素晴らしき日曜日」
監督 黒澤明
主演 沼崎勲 中北千枝子

昭和22年製作。労働争議の関係で、予算も人材も不足する中、終戦直後の東京都内をロケして回った苦心作。

恋人同士の日曜日のデートなんですが、何しろ金がない。辛い現実に押し潰されそうになる彼氏と、あくまで前向きに夢を語る彼女。ともかく気を取り直して、少しでも一日を楽しく過ごそうと二人であちこち右往左往。でも、現実はやっぱりなかなかうまくいかなくて…。

いやあ、初期の黒澤は、ほんとに面白いです。知名度の低い作品ですが、はっきり言って拾い物です。見終わった後で、実にホンワカした気持ちになれます。

いい映画です。




あ・うん

2012-10-02 23:45:16 | 映画
「あ・うん」
監督 降旗康夫
主演 高倉健 富司純子 坂東英二

向田邦子の代表作を降旗監督、健さんの黄金コンビで映画化した一作。
僕ら世代にはNHKのドラマ版の方が馴染みがありますけど、この映画版はドラマの「続」の方を中心に、うまくまとめてあるみたいですね。

会社社長の健さんと、サラリーマンの坂東英二。二人は陸軍の戦友で、20年来の親友同士。そして、坂東の妻が富司純子。主役3人の微妙な三角関係が物語の骨格を成しています。3人の気持ちは痛いほど伝わってくるんだけど、みんな言葉にはしない。ましてや行動に移すなど、もってのほか。誰もかれも、最後まで本音は隠したまま。

ヒロインは、多分、二人とも好きなんですよね。

でも、男からすればどうなんだろ。あんな中途半端な関係で、何十年も我慢できるものかな…。

向田文学って、やっぱり女性目線なんですね。




新幹線大爆破

2012-09-30 01:26:59 | 映画
「新幹線大爆破」
監督 佐藤純彌
主演 高倉健 宇津井健

相変わらずの健さんです。

今回は新幹線に爆弾を仕掛けた犯人役。常に瞳に哀しみをたたえた健さんと、何とか、爆弾を仕掛けられたひかり109号の乗客乗員を救おうと必死に頑張る宇津井健さんの、ダブル「健さん」が対照的で、その他東映オールスターキャストが豪華な一作です。

エンターテイメントでありつつ、人間ドラマにも軸足を置いた作劇は、日本映画のアクションものの特徴でしょうね。それぞれうまくいかない人生を抱えた犯人達三人の、追い込まれて自滅していく様が哀しくて、深い余韻を残します。




浜ちゃんスーさん…良いと思います

2012-09-23 21:25:51 | 映画
「釣りバカ日誌17
あとは能登なれハマとなれ」
監督 朝原雄三
主演 西田敏行

健さんの映画は一休み。ちゃんと借りてるのあるけど(笑)。

それより先に、ブルーレイのHDDに溜まった未視聴録画を減らさないと、いい加減一杯になって来たのと、日曜日の昼間はロクなテレビ番組も無いし、娘も退屈していたので、父娘で好きな「釣りバカ」を見ることにしました。

今回のヒロインは石田ゆり子さん。影のある役柄がまた似合って魅力的です。彼女と大泉洋のラブストーリーがメインですけど、大泉洋なんぞには本当に勿体ない(笑)。いえ、僕、大泉洋さん好きですけど(笑)。

相変わらずの予定調和の物語で、安心して笑えます。これは批判や嫌味ではなく、褒め言葉です。このシリーズは「安心感」が何より大事。「水戸黄門」や「男はつらいよ」と同じで、いつ、どれを見ても変わらない。それが、このシリーズの一番大切な魅力だと思います。

二時間笑って「ああ面白かった」で、明日の活力を貰う。この国は、そうやって元気付けられた人達の頑張りによって、発展して来たのです。

これもまた、映画の楽しみ、効用の一つです。

ああ面白かった。




あなたへ

2012-09-21 22:52:38 | 映画
「あなたへ」
監督 降旗康男
主演 高倉健

夫婦で見ましたが、正にピッタリな映画でした。

妻の死後に届いた妻自身からの手紙をきっかけに、主人公が、住んでいる富山から彼女の生まれ故郷である長崎県平戸市まで、自家製キャンピングカーで旅をするロードムービー。その旅は、妻との思い出を辿る道筋でもありました…。

健さんと田中裕子さんの夫婦が、実に自然でお似合いで、妻曰く「ほんとの夫婦のドキュメンタリーみたいだった」。

どうしても映画館で見たかった作品なんですが、昼間の上映しかないから諦めかけてました。今日、たまたま見ることができて、本当に良かったです。

秋の日に、しみじみしたい方には是非。