新グループ中期三ヵ年経営計画「ダブルウェーブ21」
(平成20年度~平成22年度)について
株式会社マルハニチロホールディングスは、新グループ中期三ヵ年経営計画「ダブルウェーブ21」(平成20年度~平成22年度)を策定し、本日開催の取締役会にて承認可決いたしましたのでお知らせいたします。
マルハニチログループの経営理念は、誠実を旨とし、本物・安心・健康な「食」の提供を通じて、人々の豊かな生活文化の創造に貢献することです。また、経営理念の実現がグループにとってのCSR(企業の社会的責任)そのものであると認識し、健全な企業活動に努め、オープンでフェアな企業グループであり続けます。そして環境に留意するとともに、グローバルな企業として、世界の国や地域の文化を尊重し、社会との共生を図ってまいります。
本年3月まで取り組んだ前グループ中期三ヵ年経営計画「ニューウェーブ21」(平成17年度~平成19年度)は、「グループのコア・アイデンティティは『魚』」とし、守りの経営から攻めの経営への転換を目指し、戦略セグメント・事業ユニット単位のグループ経営の強化とコア事業への「選択と集中」に基づく成長戦略の実現に注力してまいりました。
新グループ中期三ヵ年経営計画「ダブルウェーブ21」においては、水産・食品事業をコアとした世界の食へ貢献する21世紀のエクセレントカンパニーとして、常に新しい食の世界を提案する価値創造型企業を目指すと共に、経営資源の「選択と集中」によるグループの全体最適化を進めることで、グループ価値の最大化を目指しています。
(A).CSR経営の推進
(A-1).CSR目標の実現
>経営理念に沿った具体的なCSR目標(安全・品質/コンプライアンス/環境・社会/人権・労働/情報)を設定し、その実現に向けて役職員全員参加で取り組みます。
(A-2).コンプライアンスの徹底
>グループの隅々までコンプライアンス意識を浸透させ、法令違反や不祥事の未然防止ならびに早期発見およびその是正に努めます。
(B).「ダブルウェーブ21」の策定にあたって
(B-1).前グループ中期三ヵ年経営計画(平成17年度~平成19年度)の総括
>前中期経営計画では、グループ経営の強化による「守りから攻めへの方向転換」を行い「コア事業の強化」「海外戦略への取組強化」を2つの大きな目標と致しました。
しかしながら、国際的な魚介類需給動向の予想を上回る速さでの変化や、燃油高騰などの環境の急激な変化により、利益目標は達成することができませんでした。
>前中期経営計画で掲げた方針については、一定の成果を上げてきており、マルハ・ニチロ両社が投じた設備投資総額約500億円の内、前中期経営計画中に成長のために投じた約300億円の設備投融資、M&Aなどの画期的な施策の効果は新中期経営計画に引き継がれることになりました。
>ニチログループとの経営統合は、水産物を柱としたバランスの良い国内のサプライチェーン構築につながりました。新中期経営計画では、経営統合をより完全な形に進め、更なるコスト削減と事業シナジー効果を追求してまいります。
(B-2).事業環境の変化
>日本国内においては少子高齢化が進行しており、食品需要は漸減傾向にあります。
一方、世界規模では、中国やインドなどを中心としたアジアの人口増加と経済成長により、今後も食品需要の高い伸びが見込まれます。
>水産物においては世界的需要の拡大、そして資源枯渇問題・漁獲規制強化などにより引き続き価格は上昇傾向にあります。また、バイオ燃料の普及等による穀物価格上昇もあり、水産・食品メーカにとっての主原料価格は軒並み上昇しています。さらに、燃油価格も高騰を続けており、包装資材費・物流費等のあらゆる面でコストアップにつながっております。
>このような事業環境変化の下で、国内の消費者の皆様に安定的に食品および水産物を供給するためには、安全・安心の強化とともに、グループの水産物調達力をさらに強化することが重要になってまいります。
(B-3).課題
>天然水産資源の供給量が増加しない環境下で、世界的な水産資源の囲い込みと資源管理漁業が強化されておりますので、資源へのアクセス力強化が喫緊の課題になっております。
>成長する海外市場が水産物購買力を強めている中、日本市場への水産物安定供給体制の構築が課題になっております。
>食糧・水産物・燃油価格高騰の環境下、コストアップ分をコスト削減・値上げで対応するだけではなく、消費者の皆様にとって価値ある本物・安心・健康な「食」の開発を進めることが課題と認識しております。
>高齢化社会を迎えるに当たって、「食」を通じての健康はますます重要になってまいりました。水産物由来の栄養・健康成分を付加価値とした健康関連食品、介護食などの開発と提供が社会からの要請になっております。
(C).「ダブルウェーブ21」の骨子
(C-1).経営統合の完成と統合効果の追求
>マルハとニチロの経営統合を完成させ、それぞれの強みである調達力と商品開発力を最大限に発揮することによる統合効果を追求いたします。
(C-2).優良な食材の安定的な供給
>水産資源へのアクセス力を強化するとともに、トレーサビリティを重視した優良な食材の確保と安定的な供給に努めます。
(C-3).世界市場への挑戦
>拡大する海外市場への販売力強化に向けた取り組みを実行します。
(C-4).経営基盤の整備
>間接部門の最適化、グループインフラの整備を行い、持ち株会社体制によるセグメント経営をさらに強固なものにいたします。
※以下、詳細は添付資料をご参照下さい。