
政治的なメッセージソングが多くて、それが鼻につく(インタビュー記事なんかを読む限り、彼の政治思想がそれほど奥の深いものとは思えないのだ)のだが、悲しいかな、心底鼻につくほどの英語能力を持っていないので、実はあんまり気にならない。
それよりも70年代のシンガーソングライター然としたサウンドから80年代を迎えてのハードロック志向を経て、それらがこのアルバムで丁度良くブレンドされ、バラエティに富む構成が魅力を覚える。中南米の音楽へのアプローチもこのアルバムから始まった。
1. For America
2. Soldier Of Plenty
3. In The Shape Of A Heart
4. Candy
5. Lawless Avenues
6. Lives In The Balance
7. Till I Go Down
8. Black & White
「For America」は前作までのハードさを引き摺った曲。傾向としては「孤独なランナー」(アルバムではなくタイトル曲のほうね)の路線に近いが、当時聴いたときも少々マンネリを感じた。「In The Shape Of A Heart」は良いね。彼のポップセンスが最大限発揮された名曲と思う。そして、「Lawless Avenues」から「Till I Go Down」と続くヒスパニック系のナンバーが良い。静かに始まり徐々に盛り上がる「Black & White」も佳作だ。
彼の代表作として、このアルバム推す人はそうそういないだろうが、ジャクソン・ブラウンの余裕というか円熟味も感じさせて、結構好きなんだな。
(かみ)
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