
1. American Dream (Neil Young)
2. Got It Made (Stephen Stills, Neil Young)
3. Name of Love (Neil Young)
4. Don't Say Goodbye (Graham Nash, Joe Vitale)
5. This Old House (Neil Young)
6. Nighttime for the Generals (David Crosby, Craig Doerge)
7. Shadowland (Rick Ryan, Graham Nash, Joe Vitale)
8. Drivin' Thunder (Stephen Stills, Neil Young)
9. Clear Blue Skies (Graham Nash)
10.That Girl (Stephen Stills, Joe Vitale, Bob Glaub)
11.Compass (David Crosby)
12.Soldiers of Peace (Graham Nash, Craig Doerge, Joe Vitale)
13.Feel Your Love (Neil Young)
14.Night Song (Stephen Stills, Neil Young)
リリースされてすぐ買って、暫くはひと通り聴いていたのだが、やがていつの間にか聴かなくなって今に至る。これには個人的な事情もあって、この時期はちょうどアナログレコードからCDに移行していた頃。このアルバムはアナログLPで手に入れたのだが、まもなく新譜はCDでしか販売されなくなってしまって自分も泣く泣くCD中心のスタイルに切り替えたのだ。だが、いったんCDを使い馴れるとアナログレコードが不便に感じられてしまい、このアルバムとも疎遠になってしまった。
アルバム制作の発端は、クロスビーがドラッグ中毒から生還したため快気祝いとしてヤングがCS&Nに参加し、それがCSN&Yに発展したということらしい。時代はCDに移りつつあったので、このアルバムも全14曲、収録時間も約60分とCDフォーマットになっている。演奏陣はクレイグ・ダーギ、ボブ・グロウブ、ジョー・バイターレ、ジョー・ララ等、CS&Nのバックミュージシャンが多いが、録音はヤングの所有する牧場で行なわれているし、楽曲もヤングが関わったものが多く、彼が主導権を握っていることがわかる。この構図は露骨に言うと、翳りのみえたCS&Nにヤングが救いの手を差し伸べたということ。かつてのCSN&Y登場の頃とは主客転倒してしまった訳で、この力関係の変化には複雑な思いを抱いてしまった。
キャッチーなタイトル曲は別として、ヤング単独名義の曲は彼のソロそのまんま。「This Old House」「Feel Your Love」なんて「Old Ways」のアウトテイクかと思うぐらいカントリー調。ま、「Feel Your Love」はナイーブでとても良い曲ですけど。スティルスはヤングと組むと俄然燃えるのか「Drivin' Thunder」「That Girl」では元気なところを見せてくれる。「Got It Made」はこれまでのCSN&Yらしさを最も継承する曲で、このアルバムいちばんのお気に入り。クロスビーの「Nighttime for the Generals」も荒削りでハードなナンバーだが、ここで聴けるスティルスのギターソロは「ジミヘンにインスパイアされた」とわざわざクレジットされている。ナッシュは4曲提供しているが、今回は特筆すべきコマーシャルな楽曲がなかったのが残念。彼のハイライトナンバーはドラマティックに盛り上がる「Soldiers of Peace」だろう。
ウッドストックから20年を経て、昔のような緊張感や濃密さはない。このアルバムを最初に聴いたときはヤングがボーカルを取っている曲以外の印象が薄かった。スティルスはともかく、CとNの予定調和ぶりもちょっともどかしかった。
それから更に30年経って、当時抱いた複雑な気持ちも薄れ、こうして改めて聴くと以前の印象ほど悪くない。佳作が多くて全体の水準も高く、寧ろ「大人のロックをちゃんと演っている」という好ましい印象に変わった。偏見を持ってはいけないよね。同じ気持ちで今度は「Looking Forward」を居住まい正して聴いてみるか。
(かみ)
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