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本日も、暇人日和

暇人による日記や本のレビューなんかを書こうと思います。コメント大歓迎!!

神様のカルテ ❷

2014-10-14 18:59:14 | 本のレビュー
夏のときは冬派。冬のときは夏派!√カペラでございます。


今回のレビューは、「神様のカルテ2」です。一巻目でも言ったとおり、作者は夏川草介




あらすじー


夏目漱石を敬愛し、「24時間、365日対応」の職場を不満に思う内科医の栗原一止は今日も不眠不休の診療を続ける。
四月、東京の大病院からかつて同じ学校で″医学部の良心″とまで呼ばれた友人、進藤辰也が新任医師としてやってくる。
しかし、一止や周りの期待とは裏腹に
患者の家族の不安を取り除くことを放置したり、急患がでても携帯電話の電源を切り、駆けつけないなど、
次々と裏切り行為を繰り返していく。
卒業から現在までの間に、辰也になにがあったのかーー?
彼は何を良心に思っているのかーー?
そして思わぬ人物に襲う突然の発病ーー!


二巻と三巻は「何を大切と思うか」が読みどころなんです!
登場人物は、各々思いがあり、どれを良とするかは、一概に決められない…
ある意味、この小説は語り手と読者の考えと良し悪しを最後にひっくり返すところがワクワクするんですよ!
ひっくり返ったときは、結構ショックに思ってしまうほど、
自分の中で、勝手に良し悪しを決めつけていたことと、語り手を良く思っていたことに気付くんです!!


それぞれの答えとも言えるその考えには、
何度読んでも感情的になりますね!


この物語は、きっとミルクコーヒーの味だと思います。
作品中に、イノダコーヒーがよく出てくるんですよ。
私はこのコーヒーを飲んだことはありませんが、文を読むととっても美味しいコーヒーだと伝わってきます。
この物語は、そんなイノダコーヒーに優しく甘いミルクをたっぷりいれてた、そんな味がするんじゃないかと思います。


では、プチネタバレ
ある人物の嘆きを訴えるシーン↓

「「医者は、患者のために命がけで働くべきだという。この国の医療は狂ってるんだ。医者が命を削り、家族を捨てて患者のために働くことを美徳とする世界。主治医?馬鹿を言っちゃいけない。二十四時間患者のために駆けずり回るなんて、おかしいだろう。それでもこの国の人々は、平然と中傷するんだ。夜に駆け付けなかった医師に対して、大声をあげるんだ。誰もが狂っていて、誰もが自分は正しいと勘違いしているんだよ。違うか、栗原」」


この静かな訴えは心打たれましたね!
こう思うのにも正当な理由があり、
それを罵る側も必死さがある。
そして、自分の立ち位置を考え、中傷する側だと思うと…自分の立ち位置に、まずショックを受けます!!



哲学みたいに言いながらも、目をそらせない内容は、必読です!!
是非読んで見てくださいねー!

でわでわこれにて。















夏の庭

2014-10-14 02:03:50 | 本のレビュー
台風、すごいですね!
家の前がすごいことになっていて若干ビビってるなうの√カペラでございます。


今回のレビューは湯川香樹実さんの「夏の庭」です。



どうやら、この小説も映画化されてたようです。
知らなかった…

風の音が怖いので、まいていきます。


あらすじ↓
いつも仲良しトリオの1人がある日、自分の身内の葬式へ行く。別にその人と思い出があったわけでもないが、人が死んだ姿を見た彼により、三人は死について考えていく。
死への好奇心から町外れに暮らす1人の老人の観察を始める。
生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。
やがて、三人の観察がやがて老人との深い関わりになっていくがーー


三人はまだ小学六年生ですが、この物語の中で、その存在は決して美化はされず、それぞれ、実際にありそうな家庭の問題を抱えているんですよ。
でも、それも変に特異としてなくて、
より主人公たちを身近に感じさせるんですよ。
そして、その問題や死に対することを不器用ながら考えていくところが、
切なくもほっこりしてしまうんです。
他の登場人物であるクラスメイトとかも、「あー、こういう奴、いたわー」
って、思い出したりして、楽しくなるんですな


すごい考えさせる不思議な物語なので、是非読んで見てください。
色々省いてるのは風が怖いからで、
この小説は関係なく面白いのでご安心を!

その時までサヨナラ

2014-10-09 18:54:16 | 本のレビュー
どうもどうも。腰痛持ちの√カペラでございます。


最近、レビューに偏ってますね…(笑)
面白い書物を書く人間が多過ぎるのが悪い!私は悪くない!


ってなわけで今回のレビューは山田悠介さんの「その時までサヨナラ」です





この作者様、「リアル鬼ごっこ」や「パズル」などホラー系の本がダントツで多いんですがホラー以外もとっても面白い!!
あ、もちろんホラーを面白いですよ!
もちろん!超絶!大好物です!

ちなみに、私の初のホラー系小説は山田悠介さんの本です。
それが衝撃的すぎて読むようになりました。


ではではあらすじ↓
主人公である、家事はしない。子供の面倒は一切みない。仕事しか興味がない。そんな最低な夫の悟に嫌気がさし、息子の裕太と共に家を出て行ってしまう妻の亜紀
そして、行き先で大地震が起き、事故で死んでしまった!!
奇跡的に助かった裕太を邪魔者扱いする悟の前に現れた、亡き妻、亜紀の親友と名乗る謎の女の登場で展開がどんどん変わりだす
彼女の身元の疑問が募る。
そして事故現場で見つかった結婚指輪に亜紀は何を願ったのかーー?
そして、なぜ亜紀は事故が起きた場所まで行くことになったのかーー?



この主人公、色んな方面から見ても、最低男なんですねー
なにしゃあしゃあと阿呆なことぶっこいてんだ!っとなんど言ったことか…

でも、読むにつれ亜紀への後悔と反省と、裕太への愛情が芽生えだして、
いい父親になったな~って納得するんですよ!


これも味で説明するのは難しいんですが、強いて例えるなら、
ブラックペッパーをたっぷりふりかけた生チョコレートみたいな味ですね。
粗挽きした胡椒の大人っぽい香り高い辛さとカリッとした食感から始まり、
噛んでいくと真逆の優しい甘さが口の中に広がって、
その対立した味が不快なく混ざっていくところが、似てるかなーと思いました。


私的に読みどころは、悟の裕太や妻の親友など以外(サブキャラ?)に向ける心情の変化ですね!
裕太や亜紀に対する気持ちが変わってくると、気にかけなくとも、サブキャラに対する語りが優しく、穏やかになっていくんですが…あーー!優男最高!!

はい。変態です。すいません。

あーチョコ食べたいぃぃぃぃ
ってことで以上です。さいならー












GOTHー夜の章ー

2014-10-06 11:24:28 | 本のレビュー
こんにちわー
台風で学校休み!√カペラでごじゃいやしゅ。


ではさっそく、はりきっていきましょー!


今回の本日は乙一さんの「GOTHー夜の章ー」です!
※ホラー小説ですので、無理な方は反復横とびでお逃げください。



あらすじー↓

ある日、喫茶店で森野夜が手帳を拾う。
中を見てみたら、少女を山で殺害した記録が鮮明に書かれている。
もしかしてこれは世間を騒がしてる、連続殺人の犯人の日記?!
もし、そうだとしたら新しい死体があの山にあるかも!
そして、犯人の正体とはーー?



この本では森野夜のがよくでて来るかいで、もう一冊、「GOTHー僕の章ー」
もあるんですが、オススメは夜の章と
あと、番外編ですね!
二巻目を読まなくとも、
番外編へ飛んでも十分楽しめます。

語り手はすべて、「僕」でまとめられて、主人公の名前は最後の方までわからないんですが、
一巻の最後の回でちゃんとわかります。

夜も「僕」も凶悪犯罪者に病的なまでに、魅了されるんですよ。
それが不謹慎だとわかっていても、
その気持に罪悪感を微塵も感じないんです!
それどころか、「僕」は自分がいつか人を殺す側の人間になると予知してる

それになんの疑いを持たず、認めてるんです!
そんな2人は人が過去に殺された現場や写真を見て回り楽しむことが趣味だという…

読みどころなのが、
この語り手の「僕」、森野夜以外には一切、
自分の本性を見せないんですよ。
この趣味を完全に隠し、クラスメイトと接するが、その行動や笑顔は
ほぼ無意識で頭ん中では興味なんぞ、
一ミリもないっていうんです。

でも、気を許してる夜との会話は
そこに愛はなくお互いの死体を見ても
死体としての興味しかない…

この「僕」の語り手、まっったく自分の言い分や趣味を正当化しないんですよ。
悪いことだということも自覚して、
それを辞めない自分に真っ直ぐ見て。
それ以上もそれ以下もない!と言わんばかりの振る舞いにある意味、
美意識を感じるほど、冷たく美しいんです!


この物語は味で表現をするのがすごく難しいんですが、
言うとしたら、生クリームぬきのコーヒーゼリーだと思います。
漆黒のゼリーが夜と語り手の決して照らされない深い闇を持った心と似てて、コーヒーの溢れる良い香りの大部分を抑え、クリームなしのダイレクトにくる苦味と喉を滑る感覚が二人の持て余す心情を読むのと同じ後味だと思います。

本の味を語るの、すっかり恒例になってしまいましたね(笑)
とばしてくれて結構です。


まだ警察に見つかってない死体を山へ探しにいくシーン↓2人の氷のように冷たく、遠足に行くような感覚が、独特!


「境内に設置されてる石碑に腰掛け、休憩をとる。
やがて彼女は汗を拭いながら立ち上がる。水口ナナミの死体の捜索が始まった。
「犯人と水口ナナミはここを一緒に歩いたのね」
森野は僕と並んで歩きながら口ずさむ。
どれほどの距離を、どの方角に向かって犯人たちは歩いたのか、わからない。
闇雲に探してるうち、一時間が過ぎた。
別れた森野が、やがて離れた場所から僕の名前を呼んだ。声がした方がに行くと、森野の後ろ姿があった。
彼女の横に立ち、僕もそれを見たーー」

※この先は表現がグロいため控えます。



ここまでくる間、電車の中とか昼食とか、書いてないわけではないんですが二人の会話の回数なんと一回!
一言ずつ言っただけで、つぶやきにもお互い全て無視するんですよ。
二人の間には気遣いなんて微塵もなく
同じ趣味について語り合うわけでもなく、そんなんで楽しいのか!とツッコミたくたるんです。
で、捜索まえに「僕たちは体を動かすことについて理不尽な怒りをかんじる」
とあるんですが、それでも二人の揃って山を登り、さらに一時間も死体を探すほど、その死体に執着してることがわかるんですよ!


あと、もう一つ。
ネタバレの中に「森野は僕と並んで歩きながら口ずさむ」とあるじゃないですか。

それまではつぶやくすら省かれてたのに…どんだけウキウキしてんだよ!
言いたかったことをこの場を借りて言ってしまいすいません(笑)


この作者様、あとがきがとても面白いのでそれも読むと、より本編も面白くなってオススメです!













モモ (答え)

2014-10-04 20:12:37 | 本のレビュー
どうも、勉強するヤル気がなくて、くるくるイスくるくるしてたら回りすぎて気持ち悪い…√カペラです


次回に答えを載せると言ったにもかかわらず、順番間違えてすいませんッ!




ではでは、答えのモモが出題者との会話するシーン↓

「「ーー兄弟ってことは同じ種類のものなんだわ。なにがあるかしら?一番上は今いない、これからやっとあらわれる…未来だわ!これは、これからやって来るものだから未来だわ!すると二番目はー今はいなくて、もう出掛けたあと。するとこれは過去ね!三番目はなにかしら?これがいないと、ほかの二人はいられない。そして、今ここにいるのは、これだけ。」
ももはしばらく考えてから急に大声で叫びました。
今のこのときことだわ!過去は過ぎてしまったときのことで、未来はこれから来るときのことだもの!両方とも現在がなければ、ないわけだわ。ぴったり合う!
<おまえが三番目をながめようとしても、このに見えるのは他の兄弟だけ>私がしゃべってるこの瞬間だってあっというまに過去になるもの!」
「でも、なぞはまだのこってるよ。三人が一緒におさめてる国というのは?しかも三人はその国そのものだというんだよ。」
彼女は大きな広間を見渡しました。視線が、何千、何万という時計の上をさまよいました。すると、目がパッと輝きました。
時間だわ!三人と兄弟が住んでいる家とはこの世界のことよ!」
「すごいぞ、モモ!本当に嬉しいよ!ーー」



細かいところは省いてますが、モモはすごいですねー!
私は全然わかりませんでしたよー
わかりましたか?

この会話は全文はもっと面白くてワクワクするところなので、この記事で満足しないで、是非!是非!読んで見てください!!