‡ まゆみの似顔絵たまてばこ ‡

今日の似顔絵!プレゼンテーション

神田日勝展/ 東京

2020年06月24日 | 展覧会
「ねえ、なんでこの馬半分しかないの?」
初めてこの絵を見たのは私が小学生だったと記憶してます

あれからン10年
やっと本物を見ることができました

没後50年記念 東京ステーションギャラリーで
4/18〜6/28 の会期ですが
コロナ禍の影響で1ヶ月足らずに減りました
しかも混雑を避けるため完全予約制で
チケットはギャラリーでは購入できず
前もってネット予約しローソンでチケットを発券する
という面倒な方式 しかたないですね

でも人数制限のおかげでゆっくり見ることができました

神田日勝は1937年(昭和12年)東京の練馬生まれ
7才の時東京大空襲から逃れ
一家で北海道十勝に移住しそこで一生を終えます
NHK朝ドラ『なつぞら』の山田天陽のモデルにもなりましたね


半身の馬の絵は日勝が32才
絶筆です
本物を見てわかったんですが
183×204cm の大きさで馬はほぼ原寸
大きいです
描かれた馬の左半分は毛の感触が伝わるほどに描き込まれてて
右半分 胴の部分は下のベニヤ板が透けるほど薄塗りのままです
下半身は迷いのない鉛筆の一本線のみ
死に至る病の体だったから
三分の一ずつ完結していく方法を取ったのか
私の推測です

首都圏に住んでると
たくさんの本物の絵に触れることができますが
この絵を見た時
感情がブワーッとこみ上げてきました
危うく泣きそうになりました

日勝は私の親の世代なのですが
私の父親も千葉県から拓北農兵隊として北海道に移り住み
北海道開拓に関わり
その過酷さと苦労は大変なものだったと聞かされました

たった14年の画家人生で日勝の絵は何度も
表現方法を変えます



キャンバスではなくベニヤ板に描かれていることは
大きなキャンバスを手に入れることができないほど
僻地で貧しかったのか・・・・



「僕にとって絵を描くということは排泄行為と同じかな」

あ〜〜〜〜滲みますね

いつか十勝鹿追の神田日勝記念美術館を
訪れてみようと思います
北海道のキーンと硬い空気に纏われて
日勝の馬を見ることができたら最高です


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