〖画像はnekoさん提供〗
嘘のつける人
子供の頃から怒られていた二人です 口を開けば怒られていた 二人です
「うそ ついちゃ いけまっちぇ~ん 嘘つかないよう しまっちょ~ね 分かりましたか~」
「お利巧ちゃん でちゅね~」
「お前っ! 嘘 つくな! 何度言ったら分かるんだっ 怒!」「今度 嘘をついたら家を追い出すぞ!」
厳しい環境を乗り越えて 大きく逞しくなった二人なんです
とある 昼下がりのカフェテラス
何時ものブラックコーヒーを 何時ものようにチビチビ すすっている二人がいました
「なぁ~ 八ちゃんよ」
「なんだい 熊さん」
「お前も水臭せーな」
「何が臭いんだ?」
「当たり前だろ あれほど電話ストーカーしたのに
無しのつぶてだ」「なぜ 俺に会おうとしないんだ ん?」
「なんだ そんな事かぁ~ すまん すまん」
「人づてに おめーが体を壊してるって聞いたもんで・・・俺って思いやりがあるだろ!」
「何が 思いやりなもんか おいらの眼が真っすぐに見れるのか この清く澄んだ 漆黒の輝き この鋭い鋭い眼を」
「うっ!すまね~ 実は おめーの へんてこな話を聞いていると頭が痛くなるんでな 避けていたんだよ」
「この罰当たりめっ! 有りがたい話が分からんやっちゃな」
「おいらの有りがたい話はな そのうち 本になるぞ 本にしようと思ってるんだから!」
「そーら! 偉そうに喋っている おめーさんも嘘ついてるぞ 分かったぞ」と八ちゃん
「なんで分かるんだよ」と熊さん
「歌に歌われてるじゃないか」
「折れた 煙草の吸殻で分かるんだよ!」「地球汚しの動物め!」
それにつけても嘘は楽しいんです 格上げの法螺は 快感が突き抜けます ほらほらぁ~