らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

800.ザ・タイガース 「落葉の物語」

2008-01-14 | 11.Music
【SINGLE 「君だけに愛を c/w 落葉の物語」】

 「落葉の物語」は、1968年 1月にリリースされたシングル「君だけ
に愛を」のB面に収録されました。これがまた、クラシカルでよい曲
なのです。作詩・作曲はタイガース初期の「黄金コンビ」橋本淳氏と
すぎやまこういち氏です。編曲もおそらく、すぎやまこういち氏だと
思われます。

 タイガースのシングルB面には、優れた曲が数多くあると思います。
「落葉の物語」を初め、私の好みとして以下の通り。( )内はA面
です。
 
 「花の首飾り」     (1968.03.25発売「銀河のロマンス」)
 「白夜の騎士」     (1968.07.15発売「シー・シー・シー」)
 「光ある世界」     (1968.09.25発売「廃墟の鳩」)
 「風は知らない」    (1969.03.25発売「美しき愛の掟」)
 「ラヴ・ラヴ・ラヴ」  (1969.11.25発売「君を許す」)
 「出発のほかに何がある」(1970.11.20発売「誓いの明日」)

 誰しもが思われたのではないでしょうか。イントロや展開部のメロ
ディ・ライン。

 「賛美歌106番 あら野のはてに」
 (Hymn No.132 Angels We Have Heard on High)

 “Gloria in excelsis Deo. ”の「Glo ~」で伸ばす部分のライン
を採用していると思われます。

 この曲の魅力は、コーラス・ワークです。それはタイガースの特徴
といってもよいでしょう。メイン・ヴォーカルの沢田研二を中心に、
高音域の加橋かつみから、中音域の森本太郎、そして低音域の岸部修
三。それぞれの個性あるトーンが重厚なコーラスを生み出し、楽曲に
彩りを与えているのではないでしょうか。それらの個性を活かした、
プロデュースの力によるところも大きいでしょう。

 「落葉の物語」ではまずジュリー、トッポ、そして、タローによる
ユニゾンでスタートし、リピート部分ではジュリーのソロと続きます。
コード「F7」で展開部では、3声の音が見事に分離し「賛美歌」の
採用と思われる部分で、再びジュリーのソロになるという実に緻密な
構成になっています。これだけではありません。中間の「つなぎ」の
コーラス(「ラ~ラララララ~」)から、コード「F7」に移行する
コード「C」の小節でサリーの低音「C」を登場させ、重厚感を創出
しています。

 さて。この曲の歌詞に登場する

 コートにつつんだ愛のショコラーテ

とあるように「落葉の物語」は、明治のチョコレートのCMを意識し
創作された感があります。ちなみに当時ライバル視されていたテンプ
ターズは、森永のチョコレートでしたっけ。



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2 Comments

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懐かしいですね (master of my domain)
2008-01-21 12:03:42
この「落ち葉の物語」はファンの中でもかなりの人気曲でした。この頃からタイガースは「ファンタジー路線」を進むようになりますね。
「コートに包んだ愛のショコラーテ」は田舎の少女には理解不能でした(笑)「長い坂道の落ち葉の丘」という設定自体「異国的」な感じがしましたし。
「ラ~ラララララ~」のメロディーはチョコレートのCMに使われていましたね。この曲は「CMの曲」というイメージもあります。
返信する
ショコラーテ (らば~そうる)
2008-01-22 22:00:05
to:master of my domainさん

この曲がリリースされた時期と「ショコラーテ」。

1968年当時の「2月14日」は、現在と比べて
どのような雰囲気だったのでしょうか。
まだバレンタインデーってそんなに認識されて
いなかったと思うのですが・・・♪
返信する

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