曲を作るとき、その人が使用する楽器によってキーが決まることが
よくあります。ギターの場合であれば、ロー・ポジションでコードを
演奏しやすいキー、例えば「E」「G」「C」「D」「A」あたりで
しょうか。また、ピアノのようなキーボードの場合であれば、上記の
コードだけではなく「E♭」「B♭」、そして「C#」のように臨時
記号を多く含んだキーでもOKでしょう。
ビートルズ『ホワイトアルバム』の‘Martha My Dear’のキーは、
ヴァースAでは「E♭」です。従って、この曲はキーボードを使って
作曲されたと推察されます。昨年の11月末、プロデュース・センター
出版局から『ホワイト・アルバム徹底解析』が出版されました。その
中ではこの曲について、次に示すようなコメントが記載されています。
【引用開始】
この曲もメロディが最初にできたということだが、作曲してから
作詞にとりかかるというのは、ポールの定番スタイルだ。リフは
ポールがピアノの練習をしていたときに浮かんできたものだが、
この曲で「ピアノの訓練ができるように」と、多分にテクニカル
な奏法を入れたという。
【引用終了】
さて‘Martha My Dear’を初めて聴いた時、ものすごく高貴な響き
に聞こえました。その理由は、この曲が「バロック・スタイル」であ
るからなのかもしれません。そして「自由奔放な曲の展開」と「洒落
たコードの使い方」もまた魅力的です。
曲の展開では、「E♭」をキーとしたヴァースAから“Hold your
head up you silly girl”で始まるヴァースBの展開が印象的です。
ここではキーが「F」に転調しますが、コードは「Dm7→Gm9→
F」と展開します。そして、各拍の頭がきっちりと揃う「頭打ち」の
リズム取りになるので、重厚感が出てきます。いかにもバロック的な
音ですね。そうかと思えば、次の“Help yourself to a bit of what
is all around you ”の部分で、クラッチ・コード「A7」が登場し
キーが「Dm」に移行します。そして曲はヴァース「C」に進みます。
少しだけバウンス気味でクールな雰囲気になった後、“That you and
me were meant to be for each other”における“were meant to be”
の箇所のコード「B♭M7」をトリガーに、再び「頭打ち」のリズム
取りに戻ります。そして“Silly girl”でコード「Gm9」の余韻を
残しながら、主題のキー「E♭」に復帰します。
なんというダイナミックな展開でしょうか。
洒落たコードの具体例としては、たくさんありますが、ヴァースA
“Martha my love”の箇所のコード「A♭add9」と、ヴァースC
“Take a good look around you ”の「G7add9」をご推奨した
いと思います。ぞくぞくするような響きです。
‘Martha My Dear’。アレンジにはマーティン先生の影も見え隠れ
していますが、全体的にポールのインテリジェンスを十二分に感じる
佳曲ですね。
↑If this article is quite good, will you please click?
よくあります。ギターの場合であれば、ロー・ポジションでコードを
演奏しやすいキー、例えば「E」「G」「C」「D」「A」あたりで
しょうか。また、ピアノのようなキーボードの場合であれば、上記の
コードだけではなく「E♭」「B♭」、そして「C#」のように臨時
記号を多く含んだキーでもOKでしょう。
ビートルズ『ホワイトアルバム』の‘Martha My Dear’のキーは、
ヴァースAでは「E♭」です。従って、この曲はキーボードを使って
作曲されたと推察されます。昨年の11月末、プロデュース・センター
出版局から『ホワイト・アルバム徹底解析』が出版されました。その
中ではこの曲について、次に示すようなコメントが記載されています。
【引用開始】
この曲もメロディが最初にできたということだが、作曲してから
作詞にとりかかるというのは、ポールの定番スタイルだ。リフは
ポールがピアノの練習をしていたときに浮かんできたものだが、
この曲で「ピアノの訓練ができるように」と、多分にテクニカル
な奏法を入れたという。
【引用終了】
さて‘Martha My Dear’を初めて聴いた時、ものすごく高貴な響き
に聞こえました。その理由は、この曲が「バロック・スタイル」であ
るからなのかもしれません。そして「自由奔放な曲の展開」と「洒落
たコードの使い方」もまた魅力的です。
曲の展開では、「E♭」をキーとしたヴァースAから“Hold your
head up you silly girl”で始まるヴァースBの展開が印象的です。
ここではキーが「F」に転調しますが、コードは「Dm7→Gm9→
F」と展開します。そして、各拍の頭がきっちりと揃う「頭打ち」の
リズム取りになるので、重厚感が出てきます。いかにもバロック的な
音ですね。そうかと思えば、次の“Help yourself to a bit of what
is all around you ”の部分で、クラッチ・コード「A7」が登場し
キーが「Dm」に移行します。そして曲はヴァース「C」に進みます。
少しだけバウンス気味でクールな雰囲気になった後、“That you and
me were meant to be for each other”における“were meant to be”
の箇所のコード「B♭M7」をトリガーに、再び「頭打ち」のリズム
取りに戻ります。そして“Silly girl”でコード「Gm9」の余韻を
残しながら、主題のキー「E♭」に復帰します。
なんというダイナミックな展開でしょうか。
洒落たコードの具体例としては、たくさんありますが、ヴァースA
“Martha my love”の箇所のコード「A♭add9」と、ヴァースC
“Take a good look around you ”の「G7add9」をご推奨した
いと思います。ぞくぞくするような響きです。
‘Martha My Dear’。アレンジにはマーティン先生の影も見え隠れ
していますが、全体的にポールのインテリジェンスを十二分に感じる
佳曲ですね。
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それはともかく、2月にあった某ヴォーカル教室のクラスコンサートで、ビートルズの来日公演をナマで見たという60代の女性がこの曲を歌いました。
伴奏は、講師の先生方によるピアノ、チェロ、ギター、ドラムで、見事なパフォーマンスでした。
小生も久しぶりに聴いて、懐かしいやら、改めてこの曲のダイナミックさに感心したり…。
らば~そうるさんみたいに深い洞察はできませんが、ホワイトアルバムのCDを買おうかなとも思っています。
ちなみに小生の出し物は「明日に架ける橋」と「君の友達」のメドレー弾き語りでした。
転勤先には、クラビノーバと電子ドラムを持ち込んでおり(何をしに来てるんだか…)、今度はドラム教室に通う可能性が浮上?しています。
雑談ですみませんでした。
それではまた。
ご連絡いただき、ありがとうございます。
新しいニックネームを楽しみしています♪
>ピアノ、チェロ、ギター、ドラムで、見事なパフォーマンスでした。
魅力的な構成ですね。チェロが「らしさ」を感じさせてくれます。
電子ドラムが持ち込めるとは!!
広い空間でうらやましい限りです。
わたしも電子ドラムを所有していますが
埃をかぶっています・・・。
そちらへ乱入の折にはぜひ
「明日に架ける橋」をお聞かせ(有料?)ください。