【モルツ生(天王山・京都西山水系)】
いっとき「とりあえず ビールね!」が日常的に居酒屋の第一声で
使われた。「とりビー」なんて略されていたっけ。ちなみに「トリビ
アの泉」の語源はこれである。(うそ、失礼。ぴゅ~。さぶっ。)
昨今はどうであろうか。「生中ね。」「中生だな。」「中ジョッキ
っつ~ことで。」ってところだろうか。しかし、なぜビールなのか。
「最初はビール」という声の大きい人の提案に対し、飲めない方は別
として、大抵は異論を唱える人はいないであろう。
もしも過激派の輩がいたら、どういう展開になるであろうか。
酒席部長:「最初はビールね。(うむ。最初は絶対ビールしかない。
天に誓っても断固としてビールだ! ビールに決まっ
ているじゃんかよ~。)」
穏健派A:「うん、オレもビールね。(本当はオレ、芋焼酎をロッ
クで飲みたいんだが。ま、いっか。)」
過激派B:「う~む、なんでチミは決め付けるのかな。みんなの好
みをちゃんと聞いたほうがいいと思うよん。なんてた
ってウーロンハイですかとか、やっぱりここは生グレ
ープフルーツサワーですよね・・・とかね。」
過激派C:「おめえよぉ~、あんでオレに意見聞かねえんだべさ!
オレはな、男山が飲みてえんだよォ!」
ま、そんな展開になる輩とは、いっしょに飲まないと思う・・・。
私の場合は、「オレはビール党だぁ~。ビールならいくらでもいけ
るぞ~」な~んて調子に乗っていたら、1999年の健康診断で中性脂肪
ちゃんが 440になってしまった。それ以来、ビールは最初の「乾杯」
のみ。あとはひたすら「焼酎」なのだ。しかしその効果が出てきたの
か、翌年以降の数値は 140をちょいと超えたあたりに落ち着いてきた。
ビールに含まれる「プリン体」や「糖質」が中性脂肪増加の主要原
因のひとつである。最近では、これらの成分をカットした「発泡酒」
なる商品が発売され、「健康志向」の流れに乗り、好調な売れ行きの
ようである。しかし、とある人の評価によれば、「味はいまいち」。
私は、別に気にならない。
※もう一人の自分の声
「不健康をビールのせいにするとは何事ぢゃ。近くへ行くにも車。
ちっとも歩かんし、休みの日にゴロゴロ。運動もせんと。もっと
動かんかいっ!」
こんな鬱陶しいことも「お待たせ~」と冷えたビールがテーブルに
運ばれ、みんなで「グッ」とひと口。「クゥ~ッ!」と恍惚に浸った
瞬間、すべてを忘れてしまう。恐るべし、ビールの魔力。
あたしゃ、焼肉パーティの最初みんなが
「生ネ!」
って言っている中
「ビビンバ!」
ときたもんだ。
だって、腹減っていたんだもんね!
ほら。すきっ腹で飲むの、よくないって言うじゃない・・・
「とりあえずビール!」「俺も!」「俺も生!」「ウーロン茶……」って言ったときの一瞬しらけた間がなんともいやです。