近日中に、久しぶりに映画を観に行こうと思っています
『一命』
はい、時代劇モノ大好きです
音楽も坂本龍一だし。
何よりもCMを見て映像・ストーリー・音楽…一瞬ですがビビビっときました
ジョンのビビビは間違いないのであります。
愉しみであります。
【2011年10月14日の記事より抜粋】
予告通り観に行きましたよ。
5月に観た『ブラック・スワン』以来の映画。
『一命』
時代劇モノが好きな理由。
純粋に殺陣のシーンが好き
人間臭さが好き
さて、少し踏み込んで書くのでこれから『一命』を観ようと思っている方、
コレを読むか読まないかはココでご判断下さい。
さぁ、本題の映画レポートをしていきましょうか
江戸時代初頭、大名の御家取り潰しが相次ぎ、
困窮した浪人達の間では、裕福な大名屋敷に押しかけて切腹を申し出ると
面倒を避けたい屋敷側から金銭を与えられることを利用した「狂言切腹」が流行していました。
映画『一命』は、その
狂言切腹がテーマとなっています。
武士道があやふやになりかけていた時代の過渡期。
太平の世、“武士の道”より“人間の道とは”が問われ始め、
武士の面目を保とうとする者達と人間としての新しい武士の在り方を見出そうとする者達が交差する、
その微妙な時代背景がよく映し出されています。
いつの世にも時代の狭間というのは、大きな歪を生み出す。
昔は特に宿命に抗えない虚しさを抱えて生きている人が多かったんだろな…
そして、権力や地位や名誉に纏わりつくしがらみや理不尽さは、
現代にも通ずるモノがあるかも…とも思いました。
映画自体はですね…
先ず感じる違和感…
津雲半四郎(市川海老蔵)の年齢設定に無理があり過ぎじゃない
あまりにも半四郎、無力過ぎじゃない
結局何がやりたかったの
真剣で切腹死する方がカッコイイ終わり方だった様な…
なんだかグダグダな終わり方でした。。。
一命を懸けて問うたモノは何か。
そのメッセージ力が弱かったかなぁ。
重要な真ん中のストーリーも、
家族愛の描き方がややベタ過ぎて間延びした感が否めない。。。
そして、コレはいち歌舞伎ファンとしての感想ですが、
海老蔵、歌舞伎では演技も存在感もまだまだというカンジですが、
今回は映画だし、存在感を放っているかも
と期待して観ましたが、
やはり演技も青く、存在感もイマイチでした。
なんか、津雲半四郎役は海老蔵じゃない方がヨカッタ様な…
同世代の俳優さん起用するなら、伊勢谷友介さんとかの方がヨカッタな。。。
満島ひかりさんは瑞々しい演技で好印象。
役所広司さんは、登場シーン少ないモノのさすがの貫禄。
そして、切腹の介錯人を務めた沢潟彦九郎(青木崇高)のS、もとい
サディスティックぶりが強烈な印象。
(一番右の方。)
はじめましての青木さん。
なかなかやりよるな
さて、期待していた殺陣のシーンはイマイチでした。
美しさがありませんでした。
同じく期待していた坂本龍一の音楽ですが、ヨカッタです。
儚く美しく、映像にも合っていて、好きなメロディラインです。
でも、強烈な印象を残す程のモノではありませんでした。
あまり効果的な使われ方が成されていなかった様な気がします。
でもでもやっぱり、坂本龍一の音楽好き。
映画鑑賞以来、時々頭の中で流れています
ワタシが映画を観る上で重要視しているのは、
如何に丁寧な心理描写が成されているか。
その次に、
映像美と
音楽。
今回、音楽はまぁまぁというコトで…
前者においては、
翳が印象的な映像美はありました。
感性のバイブルが谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』のワタシにとっては、たまらない部分でした
所作や衣装・小道具の美しさもありましたよ。
それから、井伊家で飼われている白い猫と、
千々岩求女(瑛太)の下に住み着く白い野良猫。
その求女の方の猫が死んでしまうトコロや、
冒頭出てくる青楓の主菓子が最後、求女の血で紅く染まっているのが
情景の色付いた紅葉とリンクしていたり。
三池崇史監督が映画に散りばめたキーワードは、なかなか乙でした。
あと、半四郎が求女切腹の介錯人を務めた3人を襲うシーン。
んっ
見覚えのある柱…もしや京都 南禅寺山門の柱では
と思っていたら、
やはりエンドロールでロケ地に【南禅寺】と出ていました。
南禅寺の山門はよく時代劇に使われますね。
そしてですね…
今回ワタシは人生で初めての体験をしました。
映画が始まって15分くらいでしょうか。
千々岩求女(瑛太)の竹光での切腹シーンのエグさに耐えきれず、
目を瞑ってみたり、仰け反ってみたり、前屈みになってみたり、足をバタつかせてみたり…
目を瞑っても聞こえてくる腹を掻き回す音と呻き声。
ワタシは、一人せわしなく悶絶しまくりました
気分が急激に悪くなり、
最初は顔全体に湿り気を感じる程度だったのが、
普段汗をほとんど掻かない体質のこのワタシが、
それこそ映画やドラマかと思う程ボタッボタッボタッと大粒の汗が流れ落ちて止まらない止まらない…
人生で初めて
油汗を体験。
もうホントにね、始まって
15分ですよ…無念のリタイアかと覚悟しました。
本気で倒れるかと思いました。
うぅっ…書いてて気分悪くなってきた…
切腹シーンが終わり、なんとか持ち堪えたワタシ。
ナイスファイト、ジョン
エグいのが苦手な方は要注意です
さて、相変わらずの辛口映画批評になりましたが、
全体的にまぁまぁでしょうか…。
ジョン的にはちと期待ハズレでした。
ジョンのビビビもたまにハズレるコトがあります。。。
『一命』、外国人受けはイイかもしれませんね。
海老蔵はん、演技頑張ってね~
あっ、映画は最後列の真ん中で観るのがベストなジョンです
どうでもいい、ジョンのプチ情報でした