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Studio Loversbox

photo/life/music/books

リトル・フォレスト

2005-09-03 | 好きな本紹介。
リトル・フォレスト (1)

講談社

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本当に美味しいものって手間がかかる。
でもそうやって作ったものは美味しさのほかに作った喜びに満ちている。

都会では味わえない、まして私の住んでいるところでも味わえない自然の恵みがこの本にギュッと詰まっています。

なっとうもち・・・美味しそうだった・・・。

オビ

2005-08-29 | 好きな本紹介。
さよならの代わりに

幻冬舎

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最近の本は全てと言ってもいいほどオビがついています。
私の本棚にある本(マンガを含む)を見回したら、約8割の本にオビがついていました。
しかしそのオビも善し悪しで、本の顔と言える表紙を生かす時もあれば殺す時もあります。

この貫井徳郎の長編には長谷川京子のコメントの載ったオビがついていました。
元々この作家がお気に入りである私にはすごく邪魔なオビだな、と思いました。
「長谷川京子がいいと言っているから買うんだぜこいつ・・・」とかなんとか思われてそうな感じでちょっと嫌だから。
まぁそこまで神経質になる必要もないし、この作家が好きだからということで堂々と買えばいいんですけど・・・時々そんなことを考えたりします。

皆さんはいかがでしょう?
ちなみに長谷川京子、ド○モの立て看板でしか見たことありません。でも有名な人なんですよね?

癒えることのない

2005-08-03 | 好きな本紹介。
夕凪の街桜の国

双葉社

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広島の平和祈念式典に参加される被爆者の9割の方が今なお心の傷を背負っていると報じられています。

幸せを感じるたびに、全てを失ったあの日を思い出す。
「おまえの住む世界はここではない」

「夕凪の街」の主人公も大きな心の傷を背負わされています。

以前にも紹介したこの本。僅か93ページの中に全てが語られています。
凄惨な描写は一切ありません。
誇張された表現もありません。
でも自然と涙がこぼれてきました。

原爆は、戦争は生き残った人の心も殺してしまうことを改めて思い知りました。

同じ人間が殺しあう。
信じるものが違うだけ、肌の色が違うだけ、言葉が違うだけで憎みあう。
そして犠牲となるのは何の罪もない人だけ。

死にたくないのに殺される。
こんな不条理ってありますか?


アルファ・ロメオ

2005-07-03 | 好きな本紹介。
GTロマン 1 (1)

集英社

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昨日、ある仲間から「147」を購入した旨のメールが届きました。
アルファ・ロメオ・・・私の中では中学校時代に読んだ「GT Roman」に出ていたあるひとコマを思い出します。
「アルファ乗りは女にモテない」
「アルファ乗りはダサい男が多い」
正規輸入があまり本格化されていない頃、もしくはドイツ車至上主義の頃のアルファのイメージって大体こんな感じでした。
要は当時のアルファってマニアックすぎるってこと。

しかし輸入車が多く日本にやってくるようになると、「個性」を主張する時代背景とマッチしてアルファ・ロメオは多くの人に受け入れられました。
ブランドの高級化と共に「オシャレ」なイメージが浸透するようになりました。
もう「アルファ乗りはダサい」と言う時代は終わったみたいです。
156といい147といい、たしかにカッコいいですものね。

とりあえず・・・MD親方、ご購入おめでとうございます。
今度見せてね。



空港にて

2005-06-23 | 好きな本紹介。
空港にて

文芸春秋

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希望ってなんですか?

社会人になってからそういったことを考えることってほとんどないですよね。
あるとしたらそれは希望じゃない。たぶん欲求です。

村上龍の長編はあまり好きじゃありません。
しかし短編なら好きかもしれません。
って感じの本です。


みんななかよく。今日は乱文。

2005-06-14 | 好きな本紹介。
メメント・モリ―生と死の交差点に愛があった

双葉社

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「メメント・モリ」とは「死を想え」という意味合いを持つ宗教用語だそうです。


親戚の伯母が亡くなった時、「みんな仲良く」と息も絶え絶えに口にした言葉が強烈に思い起こされます。
私にとっての伯母は母と年が離れているせいもあって「祖母」のような存在でした。
時には優しく、時には厳しく私に接してくれました。

しかし亡くなって6年経った今では、そんな伯母の面影も忘れつつあります。
元々従兄弟(伯母の子供)とは疎遠気味だった私はここ一年半は仏前にも行っていません。

「みんな仲良く」
・・・今となっては深く突き刺さる言葉です。
自分勝手に生きてきた代償なのでしょうか。そう思う事もあります。
伯母がどんな思いで生きてきたのか。何を思いながら死んだのか。
今となってはわかりません。
しかしその言葉を守ることが伯母に対する恩返しなのだろうと時々思います。
仕事の忙しさや鬱陶しさから周りを突き放すような言動を繰り返してきた自分。
口ではいい事を言ってても実はそうじゃないよ、と。

今から変わることが出来るかどうか、自信はありません。
ただ実行することによって自分が変われれば、すごく幸せなんだろうな。と思います。



桜の園

2005-04-13 | 好きな本紹介。
桜の園

白泉社

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この作品は古本屋に売ってしまって手元になくなった今でも心に残る作品です。
「大人」へと変わる間の僅かな時間を過す少女たちの心の動揺、痛み。
それぞれがコンプレックスを抱え、苦悩し涙する。

そして大人になっていつの間にかそんなことすらも忘れてしまったことへの後悔。

吉田秋生の絵は繊細で、時に冷たい。
それがまた一つの魅力となって、読む者を作品の深層へと引き込みます。
売ってしまったことを今更ながら後悔しております。


Curio diver

2005-03-25 | 好きな本紹介。
クリオの男

講談社

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「所有したオーナーが次々と暴走事故で死ぬという呪われた赤いメルセデス・・・」
「400年もの間「死に至る悪夢を見せる」と伝えられ封印されてきた呪われた宝石・・・」
いわくつきのアイテムに眠る記憶に潜りこみ呪いのジンクスを解く「クリオダイバー」のお話。

呪い=悲しい記憶。
思いが叶わずこの世を去り、記憶だけがアイテムに封じ込められ、いつ成就するのか解らないまま時を刻んでいく。

木場功一の描く登場人物は荒削りながら魅力的に映ります。
特に眼に引き込まれます。悲しみ・寂しさを湛えた表情はなかなか描けるものではありません。

なかなか連載が長続きしない木場氏ですが、どれも珠玉の作品と言えます。
よろしかったらどうぞ。
(「マリオガン」はあまりにも中途半端すぎましたが・・・)






・・・本当に好きな人の前では不器用なんです。たぶん。

2005-03-22 | 好きな本紹介。
想うということ―純愛作品集

エンターブレイン

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*女心もわかんないし男心もわかんない。
恋愛って楽しいときはなんも考えなくてもいいけど、ちょっとしたすれ違いとかなんか倦怠期みたいって時は「こいつ何考えてんだろ?」「この人はどんな風に想ってるんだろ?」ってお互いがわからなくなることがしばしば。
この状況を何とかしたいけどどうしたら?って時に息抜き感覚で読んでみるといいのが犬上すくねさんのコミック。
・・・って書いてみたけど、どうでしょう?

*全然関係ないんですけど今までの恋愛を思い出した時に自分はどうしていただろうか?
彼女にどんな言葉をかけてきたんだろうか?
彼女にどんな告白をして付き合いだしたんだっけ?
結構思い出せないモンですね。
もう昔のことだからいつの間にか忘れてしまったのかも。

*以前付き合ってた彼女と喧嘩した時のこと。
私「オレの気持ちわかってたまるか!(興奮)」
彼女「わかるわけないじゃん。他人だもん(冷静)」
・・・ごもっとも。



よっぱらい万歳!

2005-03-19 | 好きな本紹介。
平成よっぱらい研究所

祥伝社

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「のだめカンタービレ」でお馴染みの二ノ宮知子氏の“酒”交遊録(?)。

私も学生の時や社会人になりたての時はそりゃひどい呑み方しましたが、テーブルにヘッドスライディングしたり公園のカップルに花火投げたり吐血したり血尿出したりしてません(笑)。

・・・お酒はそこそこで楽しくやりましょう。

DARK

2005-03-14 | 好きな本紹介。
ダーク

講談社

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桐野夏生作品で唯一読んでいる「村野ミロ」のシリーズ。
前作までは「探偵」と言うだけあって推理的な内容でしたが、この作品は特に「村野ミロ」という女性の中身までクローズアップしたものであると思います。
・・・恐ろしいくらいまでに。

内容的には人間の負の部分を多く含んだ作品。
読んで「あ~よかった」って決して思えない重苦しい気分になるかもしれません。
なにせ前作までで出来上がったと思われた人間関係があっさりと崩壊してしまう様子や、「自分が笑うためなら何してもいい」とまで思わせる登場人物の行動を見たら・・・。
前作を知る私は思わず絶句してしまうストーリーです。

40歳までには死のうと思っていると堅く誓い、それまでは自分の思うままに生きようという女性が、一人の男との出会いでこうもがらっと変わってしまうのか・・・?と言う疑問も湧きますが、すごく不器用で、愛する存在をその身をさらけ出してまで求める彼女の姿はきっと心に残るはずです。
「男運の悪い女」
これがそんな彼女の姿を象徴しています。

・・・賛否両論のある本ですが、あえて登場人物を「壊した」思い切った作品であると思います。
一つ言えるのはは前作を読んでからこれを読むということ・・・。





神戸在住

2005-02-27 | 好きな本紹介。
神戸在住 1 (1)

講談社

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アフタヌーンに連載されている木村紺氏の作品です。
神戸の全てがわかる作品であると共に、人と人との繋がり、見たもの、聞いたもの、人間の内面、感情を主人公の「かつら」ちゃんが私たちに伝えてくれます。
友がいる、大事な人がいることの喜び、初めて見るものへの好奇心、そして感動。
驚いたり、感動したり、暖かい気持ちになったりっていう感情も何時しか忘れてしまったことに気づくかも知れません・・・。
写真を撮りたいと思ったきっかけになった作品です。

私自身は神戸へ行ったことはないのですが、一度時間をかけて行ってみたいですね。
感動がいっぱいあるような気がします。




お気に入りの一冊

2005-02-09 | 好きな本紹介。
「透明な地図」原田宗典 TOKYO FM出版(1992年)
学生の頃に買ったハードカバーで今でもヒマを見ては読み返しています。
これは著者がFM放送「ジェット・ストリーム」で使われたショートショートを本にまとめたものです。
「海」と「伝説」をキーワードにして書いた不可思議で、恐ろしく、切ない12の物語でミステリーを得意とする原田氏の真骨頂と言える作品。
その中でも「成長する石」「岬にいた少女」「人の魚」は秀逸な作品だと思います。
そして本を開くと飛び込んでくる山口昌弘氏の素晴らしい写真がこの物語たちを引き立て、素敵な本に仕上がっています。
時に大爆笑してしまう面白く書かれたエッセイからは想像も出来ないミステリー作品。でもそのギャップがまた原田宗典の魅力でもあると思います。

(幻冬舎文庫「海の短編集」は「透明な地図」を改題したものです)


今日買ったコミック簡単レビュー。

2005-02-05 | 好きな本紹介。
「夕凪の街 桜の国」こうの史代:著 双葉社
戦争を全く知らない世代にとって「ヒロシマ」は残された映像や、描かれた本でしか知ることが出来ません。
そんな中去年の11月に出たこの本は全部で100ページちょっと。
「夕凪の街」に至ってはたったの35ページ。薄いです。
悲惨さを伝えるページはほとんどありません。
でも「ヒロシマ」の全てが詰まっているお話です。

「生かされてるという重荷」が「生きているという喜び」に変化する主人公の心。
そして・・・。
戦争で犠牲になるのは武器を持たない人たち。

まだ一度読んだだけですが、時間があるときに何度も読んでみようと思います。