六甲ハチエモンの六甲全山縦走大会挑戦記。

六甲全山縦走大会に向けての練習や大会参加で感じたこと。
(2008年夏~の練習と挑戦の記録)

2度目の練習(鵯越駅~自然の家前)。

2010年11月16日 | 縦走練習(2008年)
2度目の練習。
2008年8月30日(天気:雨・気温:28/23℃)。

この日は鵯越駅~記念碑台を予定。
鵯越駅を7:20出発。ストレッチをする。雨なのでカッパを上だけ着るが、30分程で小雨になり、暑くて脱いだ。菊水山に登り始め、登山道に入りすぐ道を間違えた。(当日は途中まで気付かず)
右にUターンするところをまっすぐ行った。下調べもしたし地図も持ってたのに…でもちゃんと道に見えたところを進む。
しかし、険しい!!これを大勢の人が大会で歩くのは想像がつかない。
途中で道らしきものがないところもあった。最悪の場合は戻って中止も考える。天気がこれ以上くずれないよう祈る。
(でも戻る道もわからなくなり、一瞬遭難が頭をよぎる)

綺麗なクモの巣が数十個あり、十個は顔を直撃した。
ひとが通ってない証拠だが、戻る道もよくわからない。険しすぎる道。
分岐があっても、どの道も行けそうに見えて困った。雨と遭難の恐怖。
側頭部に枝が刺さる。とげにも刺さりまくる(足や手)。
やっとのことで険しい道を抜け、平らな道に出る前、なぜかロープが張ってある。くぐって振り返ると「通行・立入禁止!」と書いてた。
今来た道は危険な道だったのだ。人は前にも後にもまったくいない。
遠くで犬の声。
途中、ネットには「見晴らしのいい高台」と書いていたところに出たように思ったが、足元は草だらけでよく見えず、数メートル先は断崖絶壁。進むと死にそうな足場。命の危険を感じ、引き返す。
「見晴らし~」の場所とは明らかに違った。
かなり違う道を来ている。足に痛み。
頂上へ着く事を願いながら、今ある道を進む。

やっと菊水山山頂へ。そこにいた地元の鈴蘭台の方と話す。
普通の登山道ではなく、逆(違う)方向の道から頂上へ来たのを展望台からご覧になっていたようで、驚かれた。「きれいな階段があったでしょう?」と言われたが、階段はひとつもなかった。
「どこから登ってきたんや~」「よく、無事やったな~」とも…。
その方は毎日のように菊水山に散歩で来られているそうで、僕たちに菊水山下り~鍋蓋山方向を教えてくれながら、大体同時に(鈴蘭台方面に)下りていかれた。

さらに進む。大龍寺では間違って境内に入ってしまった。
鳥居が続く階段。足に激痛。片足ずつ、ゆっくりしか歩けず。
市ヶ原で、キャンプの方に掬星台への道を聞く。その時に、後ろから来られた縦走の男性と会う。「摩耶山行くよ~」と。一緒に歩く。
須磨浦公園から(朝の7時頃発)来られたと聞き、びっくり(その後何度か縦走路を歩いているうちに、それがどのぐらいのすごさ・速さなのか分かった)。
歩く様子を見て「足を痛めてるの?」と言われる。僕たちが道を分かっていなかったためか、摩耶山(稲妻坂・天狗道)の取り付きまで歩く速度を合わせて、道を教えていただいた。その方は昔に縦走には10回は出てると聞いた。「まだ大会まで時間があるから、何度でも練習して頑張ろう。自分との戦い」と言ってくれた。「山頂までは(あなたたちは)2時間かかるかな~かからないかな?」と。
結果は2時間25分だった。
この時には「掬星台」の存在を知らず、何も見えないまま車道沿いに通り過ぎた。

アゴニー坂はしゃがんで下りる。もう普通には歩けない。途中で、他の方に追い越されたが、その方は先で立ち止まって振り返り、しばらく心配そうにこちらを見ていた。自然の家を右折し山中に入るところを間違って直進し、牧場へ行ってしまった。牛の声がしてびっくりした。大雨が降ってきた。
牧場の方に道をきく。「どこまで行くの?」と聞かれ「記念碑台まで行きたい」というと「もうこの道でも同じぐらいの距離を来ているから大丈夫。無理しないように…」。縦走地図でわかりやすく道を教えてくださった。最初は教えていただいた牧場近くの階段を上り、再び道路に出た。少し安心する。さらに進む。
安心したのもつかの間、(本来なら自然の家~山中~の後に着くはずの)東屋を間違って右折して、1時間前のところに戻ってしまった。
牧場の方からは「山にはもう入ったらダメ」と言われていたのに、いう事を聞かずに正しいと思う道を行き、後悔。友達にも反対されていたのに…。最後の力を振り絞って速足で歩いたので、もう一度同じ道を登る元気はなかった。もう暗くなってきた。


朝、鵯越駅を出た時からは実に10時間。今日は雨だったので休憩はほとんどなかった。
(休憩らしい休憩は菊水山山頂の東屋と、摩耶山アンテナ前のベンチ)
体力・気力も無いので、目の前のバス停から六甲ケーブル山上駅まで帰る。
最終バスだった。牧場前では数人の職員さんらしき方が乗ってこられた。
「さっき道を教えてくれた方がいたらどうする?」と友達が冗談っぽく言っていたが、答える元気がない。
山上駅に降りる前は、疲労と寒さ、山道でひどい車酔い。でも降りてからすぐにオニギリを食べた。六甲ケーブルと神戸市バスで、再びひどい車酔い。駅で休憩。



この2日後が、縦走大会の申込書の発売日だった。筋肉痛で、精神的にも苦しかったので、買いに行くのはとても憂鬱だった。並んでいる人々が、皆すごく見えた。
並んでいる間に、10月の2dayウォークの開催要項をもらった。
縦走の練習には最適みたいだが、2日間連続で合計63kmを歩くという。
出来るだろうか。考えていたら苦しくなった。でも申込日には余裕がなかったので、迷った末に行く事に決めた。それで、大会で完走できそうかどうか、大体見えてくるだろう。

(この日は記念碑台までは行けなかったが、同じぐらいかそれ以上の距離を歩いたということで、その次は記念碑台~宝塚に決めた。
自然の家を過ぎたところの道を間違えたのは、下調べ不足や集中力を欠いて見落とししたなど理由はいくつかあったと思うが、縦走マップは表示が少し分かりにくかった。色分けはされているが、車道と縦走路が同じ太さで書かれていて、初めての場合は間違えやすいと思った。もう覚えていないが、ずっと進行方向左側の車道を歩いていたようにも思う。
翌年に買った「昭文社の山と高原地図」ではそのあたりは分かりやすいので、両方使うといいかもしれない。一度覚えたらもう大丈夫だが…。
結果的に無事に終えられたが、本当に長い一日だった。あとから振り返れば、危ないところもあった。)


※この日のこともAさんはTさんに報告した。
菊水山で迷ったことにはさすがに驚かれたが、記念碑台に着くことは出来なかったという内容は別にしても(?)10時間あまり歩き通せたということを評価してもらえたのを覚えている。
「それだけ歩けたら大丈夫」と温かい言葉をもらったが縦走大会の完走の可能性はまったく考えられなかった。


2008年8月30日(天気:雨・気温:23~28℃)。
鵯越駅~自然の家前。

鵯越駅 7:20
菊水山 9:25
天王吊橋10:25
鍋蓋山 11:05
大龍寺 12:05
市ヶ原 12:35
摩耶山 15:00
自然の家16:15
牧場を経て山の中17:10
再度自然の家前17:30
バス乗車 17:45

☆2012年3月に写真を更新。
友達が撮影。

鵯越駅から出発。

菊水山の中で迷いそうになっていて怖かった時。

展望台が見えて安心したが、本来の道ではなかったみたい。
上の2枚の写真には傘が少し写っているが、この直後に話をさせてもらった方かもしれない(他に人はほとんど居なかった)。

菊水山頂。

お話させてもらった地元の方と別れて再出発。

天王吊橋はいつ通っても怖い。高いところは苦手だ。

鍋蓋山から、菊水山方面を望む。

鍋蓋山頂。
この標識に「トイレまで1800m」と書いてあるが、それがどのトイレを指しているのか、長い間わからなかった。
(市ヶ原のトイレは、この日は使わずに通過)
山での「1800m」という感覚もよく分からなかった。
(他に菊水山の山頂まで「あと900m」も距離はわかりにくいが、あれは急な登りだから長く感じるだけかもしれない)

間違えて大龍寺の境内に入ってしまったが、足が痛くて途中からは登れず。友達が撮影。

学校林道分岐。
写真を見ると、市ヶ原からここまでで1時間22分かかっている。


摩耶山頂に着いた。
アンテナ前のベンチで少し休憩し、掬星台は知らずに通過してしまった。
この頃の写真には、まだ笑顔があったが…。

六甲山牧場。

アゴニー坂。普通には歩けなくなっている。

忘れられない場所。
自然の家を過ぎたところを右に曲がるべきところを…再度戻ってきてしまった直後の一枚。

六甲ケーブルで下山。疲労と車酔いがひどかった時。



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