リコの文芸サロン

文化、芸術、手芸など人生を豊かにする情報発信ブログを始めました。より良いブログに育てるためにコメントなどお寄せください。

ブログ開設3周年

2021-04-24 | 奇貨譚
2021年4月23日の「リコの文芸サロン」3周年を記念して
過去にアップした記事から皆様に読んでいただきたい記事を再アップします。
①4/23 随想・命の限り
②4/24 短歌・命の限り

★ ★ 2020年3月24日★★
リコの文芸サロン」を開設して2年に成ります。
2018年9月26日に55歳で亡くなられた松井一恵さんはリコにブログを始めることを勧めてくれて、彼女自身もブログに沢山の記事を投稿してくれました。
カテゴリーは「Chambre de K」 です。本当に哀しくて残念な出来事でした。 
松井一恵さんの家の庭の白いバラは彼女のイメージにぴったりです。






力の限り    涼風
〇今なのか然るべき時か認めえず松井一恵さん逝去の知らせ

〇突如とはかくなるものか水の幕のかなたに去りぬあなたの姿

〇友の死を知りしはいつかおぼろなり見つめ会ふこと叶はぬままに

〇日が経つにつれて不在がのしかかる予期せぬ別れに悲しみつのる

〇ご主人の記すメールの言の葉に深き愁ひのこもる「亡き妻」

〇「中年の脂肪太りか」六月にお腹の張りを電話に語る

〇診断は腹膜癌なり度々の抗がん剤の点滴辛し

〇病床に八首詠草推敲しスマホのやりとり欠詠も無く

〇病室にパソコン持ち込み綴りたり随想四編執念の術(すべ)

○さりげなく「末期の癌」とメール来る貴女の覚悟に思はず怯む

○「なんの為に生きているのか」と重き問ひ答へる術なくただ見守れり

○モルヒネを打つ日の続く「何としても、生きていたい」と今朝のラインに

〇最後まで力の限りを尽くしたり怜悧なあなたの確かな誇り

〇あるはずの未来の扉消え失せぬ五十五歳の秋こつぜんと

〇明け暮れに力の限りを尽くしたり病みゐる君との四百日を

〇折りふしに君を思ひて一周忌哀しみ続く若き友の死


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (risukurumi48)
2021-04-24 12:54:14
ちわき先生、
コロナ禍でも吟行、句会と頑張って活動してみえる先生を尊敬しています❗
俳句は前後裁断せりのスパとした所が魅力です。
短歌は7、7の分 甘えと言うか言い尽くす我が儘が許されます。性格的にこちらが合っていると思います
64歳で(遅咲き、狂い咲き?)短歌のご縁をいただいた事に感謝してます。

今後とも色々な感想をお聞かせ下さい。宜しくお願いします❗
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Unknown (ちわき)
2021-04-24 11:50:02
リコさん、こんにちは!
松井一恵さんへの思いが切々と心に響いて、辛くなります。
これは、感情がストレートに出ていますので、読者はいやでも作者の心の軌跡を辿らされますものね。
ここが俳句とは行き方が違うのですが、いわばこれが短歌のいいところなのでしょうね。
大阪は特にコロナで大変でしょうが、これからも屈せずに頑張って下さい。
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