風の里  庄兵衛

身近に起こった小さな事の語らい。
趣味の手織り、草木染の事など。

愛犬の突然死

2007-11-15 15:08:31 | 工房便り
昨夜、母からの信じられない電話。
「ベルちゃんが夕方死んだのよ  ホンと、死んだの・・」
泣き声の母はこんな言葉を繰り返していました。
「何言っているの、しっかりしてよ。さっき会ったばかりでしょう」
父の病院を訪ねた後洗濯物を持って母のところを尋ねたのは
お昼頃でした。
私のの音を聞きつけると、耳がちぎれんばかりに坂道を
転がり降りてきました。

お山の工房のペットであり、高齢の両親の生きる支えでもあったベル
寡黙な上に耳が不自由になった父は会話する事も少なくなり
心配した弟が小さな子犬を両親に預けました。4年前の事です。
すると父は喜んで世話をして子犬に話し掛けるようになりました。
不自由になった足で少しずつ散歩にも出るほどになったのでした。

今回の転倒骨折でベットから動けずに痛がっていた父に添い寝をしたのも
ベルでした
父の頬っぺたに顔を押し付けて一晩中見守ったそうです
年老いた人が育てた犬は穏やかで優しく静かです

母の話では信じられず夜明けを待ってお山に向かいました。

ベルは眠っていました。
声をかけても 反応がありません

母の話を総合すると2時頃から畑に一緒に出て、そのうち茶畑や
下の道路で走り回って遊んでいたという事でした。
母はその間サトイモの収穫に没頭していてベルの事は気にも
かけなかったそうですが、こんな事は日常的なことです。
そして4時半に道路の真ん中で横たわっていた所を
発見されたという事でした。

の往来などめったにない集落の生活道路の真ん中に犬が
寝ているなんて珍しい事ではなく、余り気に止めず避けて
通行していたのでまさかそれっきりなんて・・・

異変に気が付いた集落の人が母に連絡してくれたときは
まだ暖かくて外傷もなく綺麗で眠るような最期でした。

そしてリハビリ病院の父は夕食前にとなりの病室に移りました。
ナースセンター前の病室から一歩前進しました。
もしかしたらベルが父の痛みを背負ってくれたのかも知れません
さん歩みながらもすこしずつ介抱に向かっている父
ベルの事を聞いたらどんなに悲しみがっかりする事でしょう
そちらの方も気になりますし、母の悲しみも心配です

父母の元に来てたった4年の生涯でした。

ありがとう ベル 忘れないよ 

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